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雲井雅人の立て直し! サックスの基礎

THE SAX vol.76-81

この連載を、サックスが大好きで、根性があって、向上心がいっぱいで、それゆえに泥沼にはまりやすいという精神構造の持ち主たちに捧ぐ。反復練習の鬼、どんなフレーズでも100回さらえば、それでできなきゃ1,000回さらえばできるようになると信じて幾星霜。だけど何年やっても何十年やっても事態は変わらない。何かが邪魔しているんじゃないかと、そろそろお気付きのあなたに。少し角度を変えて、自分の身体の使い方を見つめ直そう。こんな発想もあるんだなというヒントを提供してみたい。(文:雲井雅人)


第1回:呼吸法 →76号掲載

“呼吸法”と聞くと何か特別な秘訣があるのだと思っている人が多い。実は確かに秘訣はあるのだ。僕がプロのサックス吹きであり続けられるのも、それを知っていて実践しているからなのだ。それと同時に、不自然な思い込みが心と体を支配してしまっていることが往々にしてある分野でもある。あー、そこのところを教えたい!!! 誰もがわかるように伝えたい。音楽大学のレッスンでも、そのことを一番伝えたくてレッスンしているのだ。しかし、なぜか全員に伝わるわけではない。 長年たくさんの人を教えてきて、熱心に頑張っているのに上達を邪魔しているのは、中学の時に先輩から教わった「腹式呼吸」という言葉の呪縛なのだと気付いた。その話をしよう。


<掲載内容>
・腹式呼吸─呪縛の言葉?
・“わざと”膨らませない
・呼吸法、秘訣中の秘訣
・まとめ

 

第2回:姿勢 →77号掲載

楽器の構え方や姿勢というものは、日常生活にはない不自然なものである。たとえばヴァイオリンやフルートは、身体を捻らなくては構えられない。金管楽器の多くは重い楽器を持ち上げ続けなくてはならない。クラリネットは右腕だけで重さを支えなくてはいけないなど。しかし、名手は例外なくかっこよく自然に楽器を構えている。そこには楽器と無理なく調和している姿がある。きっと「良い姿勢」というものが存在し、それをマスターすれば自分もうまくなるに違いないと思うのだ。

<掲載内容>
・我らみな、正しき姿勢を求めてさまよう永遠の旅人なり。
・姿勢は思っていた以上に大切なファクターだ。
・試しに止めてみるいくつかのこと
・ストラップは、重要なパーツである。

 

第3回:アンブシュア →78号掲載

さあ、僕にアンブシュアのことを書かせていいのかなー。とんでもないことを書いてしまいそうな予感が。そもそもアンブシュアとは何であるか?思うに、単に外見的なことではなく、口の内側の状態(喉、口蓋、舌など)が外側の形(顎、頰、口角など)に反映されてできているのがアンブシュアなのだ。ひとりひとり普段の顔つきが違う、喋り方が違う、目指す音も違う。したがって、結論から言うと「外見的に決まったアンブシュアの形はない!」ということになるかな。だからアンブシュアの見た目が周りと違っても気にする必要はない。上手く行ってさえいれば……。

<掲載内容>
・アンブシュアは「融通無碍」を旨とすべし。
・アンブシュアの再構築について、秘儀その1。
・アンブシュアの再構築について、秘儀その2。
・多様な音色を生み出す秘訣。

 

第4回:音程 →79号掲載

最初に申し述べておかねばならぬことがある。それは「完璧な音程の楽器などない!」ということだ。「プロは特別仕様の楽器を使っているから音程がいいのだ」とか「実は1千万円ぐらい出せば、完璧な音程の楽器はできることが分かっているのだが、コストが見合わないのでメーカーは作らないのだ」などということは、断じてない。再三申し上げている「十分な柔軟性」をもって、奏者の側が楽器を扱わない限り、思い通りの音程を得ることができないのは火を見るより明らかだ。

<掲載内容>
・アンブシュアは「融通無碍」を旨とすべし。
・音程とは「思う」もの
・「差音」を意識した音作り
・試してみよう!
・「自然倍音」という現象

 

第5回:袋とじ企画「本当は書きたくないこと」 →80号掲載

今回は、「雲井門下の秘密」と僕が思っていることを書く。実際の対面レッスンをせずに、文字だけで説明することはほぼ無理だと感じつつ、それだけでなく危険であるとさえ感じつつ、ここに公開する。言うなれば「企業秘密」、「奥義」のようなものだ(大げさかな。案外どこでもやっていることかもしれないし)。

<掲載内容>
・アンブシュアは「融通無碍」を旨とすべし。
・思い込みを捨てて柔軟に
・雲井道場の奥義

 

最終回:基礎練習〜やさしく段階的な練習曲 →81号掲載

これまでの連載で、僕は「柔軟なアプローチをせよ」だの「思い込みを捨てろ」だの、多くの言葉を連ねてきた。「そういうお前自身は、本当にちゃんと吹けるのか?」「口だけじゃないの?」との読者の陰の声が聞こえてきそうな今日この頃である。それを証明するため、というわけではないが、先ごろ「ラクール 50のやさしく段階的な練習曲」のCDをリリースいたした次第。レコーディングでは、全50曲のそれぞれの美しさを最大限に引き出すように奮闘したつもりである。加えてテナー・サックスで2曲、バリトン・サックスで2曲、計54トラックを演奏している。これをお聴きになって、「ザ・サックス」の読者諸賢がいかなる感想をお持ちになるであろうか。

<掲載内容>
・演奏現場で求められる「柔軟性」
・「段階的」に学べる「実用的」練習曲集
・プロからアマチュアまで

 

LACOUR ラクール 50のやさしく段階的な練習曲 雲井雅人
「ラクール 50のやさしく段階的な練習曲」 監修/演奏/解説:雲井雅人
【BMCD-1031/2】2枚組/¥5,000(税抜)

クラシカル・サクソフォーン入門の決定版「ラクール 50のやさしく段階的な練習曲」全50曲を収録。シンプルな美しいメロディからアーティキュレーションや強弱の変化、楽曲の解釈などを学び、演奏技術や表現力の向上と役立つ内容。サクソフォーンを始めた人から音大受験を目指す人までお勧めしたい作品。

 


Profile
雲井雅人(くもいまさと)
国立音楽大学を経てノースウェスタン大学大学院修了。第51回日本音楽コンクールおよび第39回ジュネーヴ国際音楽コンクールで入賞した。1984年東京文化会館小ホールでリサイタル・デビュー。2012年ハンガリー・ソルノク市立交響楽団、2013年「香港国際サクソフォンシンポジウム」、2014年「シンガポール木管フェスティバル」にて協奏曲を演奏。2015年には、アメリカ合衆国メイン州で開催された「フレデリック・ヘムケ・サクソフォーン学校」に講師として参加。2017年、アメリカ合衆国海軍のネイビー・バンド主催「第39回世界サクソフォンシンポジウム」に招待されコンチェルトを共演しマスタークラスを行なう。CDに「Dream Net」(バンドジャーナル誌特選盤)、「Simple Songs」(レコード芸術誌特選盤)、「Songs for the Coming Day」、「アルト・サクソフォーンとピアノのためのクラシック名曲集」などがある。大室勇一、フレデリック・ヘムケの各氏に師事。「なにわオーケストラル・ウインズ」メンバー。「雲井雅人サックス四重奏団」主宰。国立音楽大学客員教授、尚美学園大学非常勤講師。近年、ヴィンテージ・サックスに関する研究を深めている。

 

 

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