シエナ・クラッツQ&A クラリネット☕Cafe 〜上手くなるためのホッと一息〜

vol.12「新入生に何を教える?」「クラに向いていないかも……」

新入生が入ってきます。

私は中学2年生です。学校の部活でクラリネットを吹いています♪ 今年は最上級生になり、新入生を教えないといけないのですが、まだ自分に自信がなくすごく不安です。初めて楽器を触る新入生に教えなくてはいけないことは、何ですか?
(青森県・工藤さん)

黒岩真美ですっ!!

最初に教えてあげてほしいのは、まず「楽器を大切に扱う」ということ。楽器を大切に扱える人は上手くなります!!
技術的なことでは、

①たくさん息を吸い、吐く

吸えなくなるまでゆっくり息を吸い、ゆっくり吐くということを数回繰り返しやってみてください。

②楽器の組み立て方

キィがたくさん付いている場所を強く持ちすぎると曲がることもあるので、楽器を優しく持つということ、なるべくキィが少ない場所を持つように教えてあげましょう。

③リードの付け方

最初は先輩がリードを選んであげましょう!! 薄目の反応しやすいリードを選んでください。
楽器を組みたて、リードもつけたら楽器に息を入れてみます。最初は音を出さず息だけでいいです。

④アンブシュア

アンブシュアを教えるのは難しいですよね。口を横にひき、顎も下にひきながら口は[ウ]という発音を意識する。まだアンブシュアができていない人は、極端に口を横に引っ張っている、顎が下にひけてない……などバランスが悪い人が多いです。
後は下唇を巻きすぎないこと。マウスピースパッチを貼るのもオススメします。やはり最初はマウスピースに歯をしっかり固定するのは難しいですよね。パッチを貼ると吹きにくいとか、響きが変わるので嫌だと言う人もいます。その時には無理には勧めませんが、私は使っていますよ。上の歯、下の唇でしっかりマウスピースを固定し(この時点で楽器が引っ張ると抜けるようではダメ)、息を入れてみましょう。
アンブシュアを言葉で教えるには限界があるので、是非シエナのDVDなどでクラリネット奏者のアンブシュアを見て研究してみてください。アンブシュアは重要!! 最初が肝心です。
その後はロングトーン、運指など先輩が習ったことを教えてあげてくださいね。

実はクラリネットに向いていないのかも……

中学校からクラリネットを始め、現在クラリネット歴4年目の高校1年生です。練習しても練習しても、先輩たちのように綺麗な音が出ず、自分の音がイヤになってしまいます。クラリネットに向いていないのかも……と思うこともあります。クラリネットに向いている顔つきとか口とかありますか?
(匿名希望)

こんにちは。佐々木理恵です。

私も高校生のころに、理想の音と自分の音にギャップを感じ悩んだことがありました。その時クラリネットの先生に言われたのは「出したい音と出せる音は違う」ということでした。そう言われた時はショックだったのですが、当時の私は良い音というのを勘違いしていたのだと思います。
良い音を出すには音色のイメージを持つのは大切なことですが、どんな姿勢とアンブシュアが良いのか、息の使い方はどうか、楽器はきちんと鳴らせているかなど自分自身と向き合って楽器を吹いてみると良いと思います
クラリネットに向いている顔つきや口はこうだというのはあまりないのではないかと思いますが、骨格や歯並びは人それぞれなので音色も人それぞれだと思います。ですから先輩方とまったく同じ音を目指すのではなく自分自身の音を磨いていけば良いのですよ。
それには楽器やマウスピース、リガチャーとリードも良い状態であることがとても重要です。学校の何年も調整されていない楽器や古いマウスピースやリガチャーでは、状態によってはリードも選べませんし、良い音を出すのは難しいです。もし楽器などの状態が良くわからない場合はプロの方に相談してみるのも良いかもしれませんね。
私もクラリネットでお仕事をするようになってからも「もっと良い音になりたい!」「音楽を表現するからにはどんな音がふさわしいだろう?」と日々模索しています。少しずつでも自分が納得できる音に近づけるようにお互い頑張りましょうね!

 

〜Q.卒業の思い出は?〜

(左から)●黒岩真美 大学の卒業式で一人ひとり名前を呼ばれ、次は私の番と意気込んでいたら「いわぐろさん!!」と。唖然とし返事もできず終わりました(涙)。●佐々木理恵 高校の吹奏楽部を引退する時、顧問の先生が卒部証書を作ってくれて号泣しながら受け取りました。

クラリネット ブランド