サックス記事 Gerald Albright サックスクリニック
−自分だけのサウンドを目指そう−

Gerald Albright サックスクリニック

会場は石森管楽器・地下ホール。多くの人が期待して待ち受ける中、笑顔でジェラルド・アルブライト氏は登場した。
オープニングで"We Got The Groove"と"Bermuda Nights"を演奏するという、何とも嬉しいサプライズでスタート。温かい音色でよく歌うサックス、フレーズの中で効果的に用いられるフラジオ、そしてそれらが全体として作り出す心地良いグルーヴ感…。紛れもないジェラルド・アルブライトのサウンドに誰もが聴き入っていた。

クリニックは事前に受講者から集められた質問に答える形で進められたが、同氏が何度も強調していたのは「長い時間をかけて自分なりのサウンドを作り出す必要がある」ということだ。
憧れのプレイヤーと同じ音を出しても良いが、それは新しいことではない。ジャズは命を吹き込むため常に新しいことをしなければならない、とも述べていた。
氏自身も以前はメイシオ・パーカーやキャノンボール・アダレイが好きで彼らと同じような音を出そうとしてきたが、ある時から自分だけのサウンドを作ることを決意し、いろいろなマウスピースを試したり、自分なりのアドリブ・フレーズを作るようにした。そして、そのうちに周りから“ラジオであなたの曲が流れていた”と言われるようになり、独自のサウンドになったことが証明されたという。

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