−ジェラルド・アルブライト本人によるアドバイス−

Walker's Theme演奏のポイント

─Walker’s Themeを上手く吹くためのポイントを教えてください。

リズムに対してポイントをきっちり決めて、ジャストで吹くことだね。あの曲はジュニア・ウォーカーへのトリビュートなんだけど、彼はリズムに対して音をきっちりはめて、ジャストに吹くプレイヤーだった。そして彼は、たくさんの音を使って吹くわけではなく、常にグルーヴに乗って吹いていた。だからジュニア・ウォーカーのようにグルーヴに乗って、ジャストに吹くこと。そこに気をつけて吹いてほしい。

 

─私もこのWalker’s Themeをトランスクライブした時に、ジュニア・ウォーカーの“Shotgun”のフレーズがたくさん出てくることに気が付きました。

そうなんだよ。ジュニア・ウォーカーは私の大好きなテナー・プレイヤーの一人だ。たった一音聴いただけで誰だかわかるプレイヤーというのはとても少ない。ジュニア・ウォーカーは一音聴いただけで「彼だ」とわかる数少ないプレイヤー。自分だけのサウンドを持っている。カーク・ウェイラムもその一人だ。星の数ほどのプレイヤーがいる中で、“自分だけのサウンド”を持つということは非常に難しいこと。音に自分の爪痕を残すということさ。デヴィッド・サンボーンがその極みだろう? すぐに彼だとわかる。“自分だけの音”を作り上げることに時間をかけないといけないんだ。

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