ソプラノサックス吹き比べ19本！ 検証プレイ by ひび則彦

ソプラノサックス 楽器の選び方

今回、HIBI★Chazz-Kをメインに精力的な活動を続ける人気サックスプレイヤー、ひび則彦氏に、ネック一体式、ネック付け替え式（デタッチャブル）、カーブドソプラノ、と大きく分けて3つのタイプのソプラノサックスを、計19本試奏してもらった。吹奏楽や室内楽の経験もあり、現在ジャズ＆ポップスシーンで活躍するひび氏ならではの試奏レビューが、貴方のソプラノサックス選びの参考になったなら嬉しい。
（撮影：標 隆司）

楽器の選び方

Check ! 試奏時の持ち物は…？
Check ! 大事なのは「自分自身に合っている」こと

19本の試奏をさせていただき、今まで僕が持っていた、新しい楽器（ソプラノサックス）へのイメージを覆されました。明日から現場で使いたいと思うものもありましたし、コスパに優れたモデル、個性的なモデルなども魅力的でした。

初心者の方なら、やはり信頼できる経験者の方（プロアマ問わず）に付いてもらって、まずは楽器の状態をチェックしてもらうことをオススメします。すでにアルトやテナーを持っていて、もう一本の楽器として選ぶ場合は、試奏時に、手持ちのマウスピースやリードを、何種類か持っていくといいでしょう。メーカーによって抵抗感、吹奏感が違うので、ひとつのセッティングだけでなく、特にリードは薄いもの、ちょうど良いもの、厚めのものの3種類くらいは用意しておきたいです。そうすれば、いい楽器に出会える可能性は広がります。
あと第一印象も大事ですね。手に持った感じや、最初に息を入れたときの反応など、最初に感じた印象が、結果的にはすごく合っていたという事例も多いのです。有名なプレイヤーが使っているから、ということよりも、自分自身に合っているものを見つけられるかどうかが大事です。

今回試したソプラノサックス3つの形状

Type1：ソプラノサックス（ネック一体式）

このタイプが最も明るい音色で、鋭さと華やかさを持っているように感じます

Type2：ソプラノサックス（デタッチャブル・ネック ストレートorカーブド）

特にカーブドネックに付け替えたときに、ネック一体式よりも音が少しまろやかになる感じがしました。あと、ネックに角度が付く分、構えたときの管体が少し下に降りるので、アルトやテナーからの持ち替えのときにフィンガリングがしやすいです

Type3：カーブドソプラノ

今回、6つのモデルを試奏して、カーブドへの評価が上がりました。アルトと同じようにナチュラルに吹けるものも。最初のサックスとして、カーブドの選択もありだなと思います

ソプラノサックス検証ポイント

Point1：音色の明暗（ダーク→ブライト）
Point2：音色の傾向/エッジ（柔らかい→強い）
Point3：芯の太さ（細い→太い）
Point4：反応（遅い→速い）
Point5：抵抗感（弱い→強い）

検証してくれたのは…

試奏時のセッティング
［マウスピース］ SELMER Super Session F
［リード］ Vandoren Traditional 2½
［リガチャー］ Wood Stone（GP）

 

CONTENTS
（次のページへ続く）

2.試奏コメント（Type１/Type２）

3.試奏コメント（Type３）

・コラム
「ずっと憧れていたソプラノサックス」
「練習量を増やしたことで掴めたコツ」