ユッコ・ミラー メジャーデビュー10周年記念ライブ
現代のNO.1サックス・ヒロインにしてサックスYouTuberとしてもぶっちぎりのトップを走るユッコ・ミラーが、メジャーデビューから10年を迎えた。それを記念した強力なバンドと異色の豪華ゲストを迎えたアニバーサリーライブの模様をレポートしよう! (文:櫻井隆章)
[演奏]ユッコ・ミラー (As,Ss,Vo)、和泉聡志(Gt)、平手裕紀 (Pf,Key,Tp)、中村ヒロキ(Bass)、Dennis Lwabu(Ds)、一彩(Taiko)/スペシャルゲスト:小林香織(Sax)、中西りえ(Vo)
[曲目]Stormy Night、3-3-7、AKUJYO、Miracle Shine、Anemone、Snow Song、アイツなんて、マトリョシカ、Make Up、Hair Style、Little Wing、Lagrimas、Deadline Pressure 〈Encore〉名探偵コナン メイン・テーマ、Long Train Runnin’
スペシャルなゲストも迎えパワフルに吹き歌った
メジャーデビュー10周年記念ライブ
7月24日(金)渋谷 PLEASURE PLEASURE(東京)

メジャーデビュー10周年を記念してのスペシャルなライブ。そんなライブに相応しく、とてもスペシャルなゲストを二人迎えての見応えのあるショウとなった。まず会場の入り口にはレコード会社などからの大きな花輪が4つ並ぶ。そのどれもがピンクのお花をメインにした花輪で、皆さんよく判っていらっしゃる。
そして主役のユッコは、春に短く切ったピンクの髪のまま、白いドレスで登場。最新アルバム「Bloomin’」からのナンバーを中心にエネルギッシュなプレイを展開した。そもそも1曲目の『Stormy Night』から全力投球だ。特にドラムのDennis Lwabuのパワフルさが目立った。その後に早くも太鼓の一彩を呼び込み、最新アルバム収録の『3-3-7』、『AKUJYO』と続ける。特に後者では和泉聡志が三味線を弾いたのだ。彼の多才さには驚かされる。ユッコは曲により、メインであるアルトのみならず、ソプラノも吹き分けつつ、ライブは進行。『Miracle Shine』『Anemone』『Snow Song』と、「Bloomin’」からのナンバーを続けたところで、最初のゲストを紹介。それが、ユッコとは高校時代の同級生の演歌歌手という中西りえ。ステージ上はハードなジャズ・フュージョン状態のところに、艶やかな紫色の着物姿の演歌歌手が登場するという、意表をついた状況になった。以前からユッコは「所属レコード会社が違うので、アルバムでの共演ができないんですよ。でもいつか、何らかの形で共演したくて」と語っていたものだ。それが実現したのも、やはり記念ライブだからこそであろう。まずは中西の持ち曲であろう『アイツなんて』を。面白いのはバック陣が見事に演歌の世界の音を出していたことか。流石のバック陣と思わせた。特にキーボードの平手裕紀は左手一本で鍵盤を弾きながら右手でトランペットという超人ぶりを見せた。そして、中西はもう一曲、『マトリョシカ』を披露して、ユッコは次なるゲストを呼び込む。彼女が、「高校生の頃から憧れていた人」と言って紹介したのが、同じアルト奏者の小林香織。緑のワンピース・ドレスで登場した小林、早速ユッコと会話。サックスの後輩筋に当たるユッコとの共演を喜びながら、『Make Up』、そしてユッコはサックスを置いてヴォーカルに専念した『Hair Style』を披露。この後はステージ上がユッコとバック陣のみとなり、何とジミ・ヘンドリックスの『Little Wing』を。ここでユッコは豪快なブロウを聴かせ、和泉のソロも冴えたフレーズを繰り出す。当夜の聴き物の一つとなった。『Lagrimas』『Deadline Pressure』と続いて本編が終了。アンコールでは、ユッコのYouTubeで大人気の『名探偵コナン メイン・テーマ』を。そして再度、二人のゲストを呼び込んだ。そこで披露された曲が、あろうことかドゥービー・ブラザースの『Long Train Runnin’』。演歌歌手が、あの曲を歌うのだ。曲のラストにある歌のみのパートでは、見事にコブシが回る。相当に笑えた個所であった。こんな楽しさも、記念ライブ故か。
中西りえ(Vo)と
小林香織(As)とライブが終った後は、お客さんへのサービス・タイムとばかりに写真撮影会である。丁寧に左右の客席に向けて笑顔を振りまくユッコの姿は、満足感に溢れていた。そして特筆モノは、ウッドとエレキのベースを曲によって弾き分けた中村ヒロキであろう。実質的なバンド・リーダーであり、ユッコのミュージカル・ディレクターでもある彼の貢献があっての、この充実したライブ。超満員のお客さんの表情にも、満足感が溢れていた。
ユッコ・ミラー
YUCCO MILLER
三重県伊勢市出身。3歳でピアノを始め、高校入学後に吹奏楽部に入りアルトサックスを始める。在学中よりパリやウィーンなどでの海外演奏を経験し、また数々のコンテストでグランプリを受賞。プロデビューして以来、国内はもとより韓国やマレーシアでのジャズフェスに出演、またキャンディ・ダルファーの来日公演やグレン・ミラー・オーケストラのジャパン・ツアーにゲスト出演するなどし、国際的にも活躍の場を広げている。2016年9月キングレコードよりメジャーデビュー。以降ほぼ毎年コンスタントにアルバムをリリースし、演奏面だけでなくバラエティに富んだ作曲能力も高く評価されている。また“サックスYouTuber”としても活躍中。チャンネル登録者数は約22万人(2026年2月現在)を超え、総再生回数は約5000万回。(2026年2月時点)。なかでも人気の「『名探偵コナン メインテーマ』サックスで吹いてみた」動画は約1300万回再生されている。2024年、2025年には人気沸騰中のピアノトリオ、H ZETTRIOと完全コラボしたアルバムを2作発表し大きな話題となった。さらに2025年、歌手 中西保志とコラボした『最後の雨 2025』のMVは約330万回再生され国内外からの反響を呼んだ。












