サックス記事

第8回「微分音に挑戦」

THE SAX vol.42

1840年代に誕生した比較的新しい楽器、サクソフォーン。ゆえに、プレイヤーは自分の心にある音楽をより正確に表現すべくいろいろな奏法─現代奏法─を生み出している。そして同時に、そんな多くの可能性を秘めたサクソフォーンのために、新しい奏法を用いた曲を書く作曲家も増えている。
このコーナーでは、そんな現代で自由自在にサクソフォンの演奏を楽しむために身に付けておきたい最先端の奏法、いわゆる“現代奏法”を、その道の第一人者である大石将紀が伝授する。

 

第8回 「微分音」に挑戦

前回までは口の中を変化させる「口内技」でしたが、今回は主に指を使う「指技」によって得られる現代奏法「微分音」を紹介しましょう。 「微分音」とは読んで字のごとくビミョーに分けられた音のこと(?)。半音よりさらに細かく分けられた音です。たとえば半音のさらに半音を「四分音」、そのまたさらに半音を「八分音」と呼び、現代の作曲家は普段西洋音楽で使われる1オクターブを12で分けた「半音」だけではなく、これらの音も作品の中に取り入れています。普段聞き慣れている442ヘルツでチューニングされた音とは違った音程感は不安定な印象を与えますが、聴き慣れるとその響きは病みつきに! 今回は一般的によく使われる「四分音」を練習してみましょう。


● 次のページに続く
・微分音、どんな使い方をする?
・四分音の表記法
・其の1  微分音を体験する
・其の2  他の微分音を手中に収める
・Gの1/4音上の運指
・其の3 微分音仕上げ


 
プロフィール
大石将紀
(おおいしまさのり)

1999年東京芸術大学卒業。2001年同大学院修士課程修了。同年9月渡仏し、パリ国立高等音楽院に入学。在学中はフランス国内における数々のコンクールで入賞。04年アムステルダム音楽院に短期留学。同年6月にパリ国立高等音楽院サクソフォン科、室内楽科を、06年には即興演奏科をすべて最優秀の成績で卒業。さらに05年よりパリ国立高等音楽院第3課程室内楽科(サクソフォン四重奏)に進み07年6月に修了。在仏中はソリストとして、またサクソフォン四重奏「OSMOSE」のメンバーとしてクラシックはもとより、現代音楽、若手作曲家の作品発表を精力的に行なっており、これまでにイギリス、スイス、フランスなどのヨーロッパ諸国を始め、ナイジェリア、ニジェール、中国等で演奏活動を展開している。また、舞踏家の保坂一平とも共演を重ねる。2008年3月に日本に帰国し、東京オペラシティ財団主催「B→C100」に出演後、国内での活動を本格化。現在、東邦音楽大学、同大学院非常勤講師として後進の指導にもあたっている。サクソフォンをC.ドゥラングル、須川展也、平野公崇、彦坂眞一郎、冨岡和男、A.ボーンカンプの各氏に、室内楽をL.ハダディー、中村圴一の各氏、また即興演奏をA.サブレ、A.マルケアスの各氏に師事。
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