自分の音を良い音で残すには? 本格録音編 その1

サックス録音入門 第2回

録音機の活用方法を身につけ、読者の皆さんにさらに充実したサックスライフを送ってもらおうというこのコーナー。目からウロコのレコーダーの活用方法を、 第一線で活躍するプロフェッショナルに訊いていきます。vol.75に掲載の第2回「本格録音編 その1」の誌面では、マルチサックスプレイヤーの福井健太氏とレコーディング&マスタリング・エンジニアの葛巻善郎氏に、TASCAM DR-44WL を使いこなして徹底的にいい音で録音するためのノウハウを教えてもらっています。サックスオンラインでは、実際にスタジオにてDR-44WLを 使用して録音した音源を公開します!

実践編! いろいろな高さから録音すると……?

福井健太さんにラフマニノフ作曲『ヴォカリーズ』演奏してもらい、様々な高さやレベルで録音してみました!
葛巻さんからそれぞれの音源に関してコメントをいただきましたので、併せて紹介します。

葛巻:Track01〜07は実際にDR-44WLを使用して録った音源です。

近めから、録音レベルを変えて録音しました
(Track01〜03)

近くでの録音

さらに近くでも録ってみましょう
(Track04)

さらに近くでの録音

逆に遠くからも録ってみましょう
(Track05)

遠くからの録音

壁に向かって録るとなかなか良い場合もあるんですが……
(Track06)

壁に向けての録音

下から録ってみました……普通はやらないですね(笑)
(Track07)

床からの録音

葛巻:Track07の床が意外に良く録れてしまっているのは、きちんとしたスタジオで録ったからで、やはり基本的にはお薦めしません。 よく聴くと直接音が多いのがわかると思います。
僕が一番お薦めなのはやはりTrack05で、これをきちんと処理したものがTrack08です。Track06はやや適当に壁に向けてしまったので左右のバランスがあまり良くないですが、これにリヴァーブをかければ聴きやすくなります(Track09)。

葛巻:Track 08と09は ProTools で簡単に聴きやすく処理したものを参考までにファイル化したものです。何をしたかというとコンプレッサーで少しダイナミクスを整え、リヴァーブを軽くかけています。実際のミックス作業ではもっと細かく処理をします。
比較しやすくするために、録音レベルをあまり変えずに録音してます。そのため遠目のオフ・マイクの録音レベルが小さめになってますが、実際の仕事ではマイクを立てる位置を決めたら再度厳密にレベル調整をし、最適なレベルで録音します。

さて、実際の音を聴いて見ていかがだったでしょうか? 予想以上の録音クオリティに驚き、そして位置とレベルだけでここまで差が出ることに驚かれたのではないでしょうか? 次号はオーディオ・インターフェースを使用しながら、さらに本格的なクオリティでの録音を目指します!

 

今回使用した録音機は……TASCAM DR-44WL

TASCAM DR-44WL

手の中に収まる本格派ハンディリニアPCM レコーダー!
・電源:単三電池4 本
・外形寸法:
79(W)×162.2(H)×42.5(D)mm
・質量:346g(電池含む)
・価格:オープン価格
(市場実勢価格 ¥ 32,000)
詳細はこちらから

 

今回使用したスタジオは……スタジオエリアーナ

スタジオエリアーナ

<コンセプト>
本当にいいスタジオは何も感じない、それが日本一のレコーディングスタジオ
ミュージシャンが出した音をそのまま残す、当たり前のことが出来るレコーディングスタジオ、それがスタジオエリアーナ
10で出した音が5か6くらいでしか残らないスタジオが多い中、エリアーナは8か9で残すことが出来る
パッチベイを使わない、そして専用チューニングされた特注ケーブル、スタジオ設計をしてからビルを建てることで実現可能な天井高、すべての計算が音に返ってきます
この広さと価格でこのクオリティ、スタジオエリアーナを実感してください

<ホームページ>
www.alienrecords.net/studio/

<住所>
〒160-0023
新宿区西新宿4-7-16 エリアーナ西新宿
TEL 03-6276-3154 FAX 03-6276-3155

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