サックス記事 エリック・アレキサンダー クリニック at 石森管楽器
サックス記事 エリック・アレキサンダー クリニック at 石森管楽器

エリック・アレキサンダー クリニック at 石森管楽器

 

ストレートアヘッド・ジャズを邁進するテナー奏者エリック・アレキサンダー氏のクリニックが、去る7月24日、石森管楽器 地下1Fイベントスペースで行なわれた。
急遽の開催となった本クリニックだが、スタートを待ち侘びるサックス奏者で会場は満員の盛況。
しかしこの日エリック・アレキサンダー氏はしばし遅れての登場で、その間、氏のサックスの弟子のブランドンさんが、野太い音のテナーで『Body & Soul』をしっとり演奏。オープニングアクトで場をつなぐという展開に。しかし演奏開始から間も無くエリック氏が到着。タクシーに会場とは全然違った場所で降ろされてしまったとのこと(T_T)……。そんな一幕もあったが、無事クリニックはスタートを切った。

[開催日時・場所]7月24日 石森管楽器 B1F イベントスペース
[入場料]無料 要予約制
[通訳]佐藤公淳

【訂正とお詫び】
本誌P38掲載の「エリック・アレキサンダー クリニック」記事の内容に誤りがございました。
エリック・アレキサンダー氏のご子息で、サックスの弟子であるとして「ブランドン氏」を紹介いたしましたが、ブランドン氏はエリック・アレキサンダー氏のお弟子さんではありますが、ご子息ではございません。
読者のみなさま、関係各位には混乱を招いてしまいご迷惑をおかけ致しましたこと深くお詫び申し上げます。
※サックスオンラインの当該記事につきましては、本誌の誤った内容を改訂の上掲載しております。

 

この日のクリニックは、自身もサックス&フルート奏者としても活躍する佐藤公淳氏が通訳を務め、ブランドンさんが、受講生というスタンスで進行。
クリニック冒頭エリック氏は、音楽が好きか否かを会場の聴講生に問いかけ、氏が音楽を演奏する理由は美しいものを作るためと述べた。
続けて、ソプラノサックスで『Every Time We Say Good Bye』のテーマメロディを演奏。
音楽が好きなら、スタンダード曲やチャーリー・パーカーの曲を2週間に1曲のペースで学習すること。それを続けることで5年間で130曲を学ぶことになるという提議に、エリック氏自身がこれまでジャズの演奏に取り組んできたアプローチを垣間見た思いがした。

その他、エリック氏のレクチャー内容を掻い摘むと…
●[チャーリー・パーカーを学ぶ]
チャーリー・パーカーの曲を体に染み込むまでしっかり覚える。なぜならリズム、フィーリングといった現代の音楽がすべてチャーリー・パーカーにあるため。
●[1つの曲やリックを12キーで練習する]
チャーリー・パーカーの『Ornithorogy』の曲頭のフレーズを、本来のG(コンサートキー)から、Fのキーに転調しての実演を披露。
●[頭の中で聞こえる(鳴っている)音を吹く]
聞こえていない音、あやふやな音を吹くことは音楽として良質なものではなくなってしまう。
●[ロングトーン練習の大切さ]
ロングトーンのやり方としては大音量ではなく、心が痛くなるような静かな音でロングトーンを行なうようにと解説。実際にテナーサックスで実演してみせた。

クリニック終盤では、エリック氏が、ソプラノで即興で作ったCのブルース(譜例)を、ブランドンさんと、楽器を持参していた聴講生で演奏。
エリック氏がピアノで弾く高速のバッキングにタイムをロストしてしまった場面では、リズムの枠を子どもの安全な遊び場に例え、この安全な遊び場から出ないようにして演奏するようアドバイス。メロディに対してリズムにバリエーションを持たせてフェイクする場合も、範囲を超えて、よくわからないままリズムの枠外へ出てはいけない。出す音がわかっていたらどのような演奏も可能で、意図していない音を吹かないようにと教示した。
ラストはブランドンさんとの共演で『Oleo』を披露。会場からの大きな拍手の中、クリニックは幕を閉じた。

譜例
 
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