須川展也 聴いてくださる方々の心に届く音楽を

日本のクラシック・サックスを語る上で、なくてはならない特別な存在である須川展也氏。ソリストとして、またトルヴェール・クヮルテットのソプラノ奏者として、国内のみならず海外でも高い評価を獲得し、いまや日本のサキソフォニストの顔であることは言うまでもないだろう。氏に憧れてプロ奏者になったフォロワーたちも数多いが、サックスという楽器をメジャーに押し上げたその功績の裏には、須川氏が持ち続けたポリシーとたゆまぬ努力があった。
写真:土居政則/取材協力:東京藝術大学
天から降ってきたような美しい音色をみんなに伝えたい!
プロフィール
須川展也
東京藝術大学卒業。サクソフォンを故・大室勇一氏に師事。 数多くのコンクールで入賞を果たし、音楽賞の受賞も多数。 日本での年間コンサート数は約100公演。 海外での公演も多く、パリ音楽院やアメリカの音楽大学ではマスタークラスも行なっている。 レコーディングでは、これまでに約30に及ぶCDをリリースし、国内外で高い評価を得ている。 作曲家への委嘱も積極的に行なっており、西村朗氏や吉松隆氏、本多俊之氏、E.グレッグソン氏、P.スウェルツ氏などに委嘱作品を依頼し、サクソフォン音楽の発展に力を注いできた。 東京佼成ウインドオーケストラでは22年あまりコンサートマスターを務め、現在は同団協力アーティストとして活躍。 また、ヤマハ吹奏楽団では常任指揮者を務め、東京藝術大学で後進の指導にあたっている。 クラシック・サクソフォンの分野に脚光を浴びさせ、今もなお、サクソフォンを学ぶ多くの若者たちの目標的存在となっている。
http://www.sugawasax.com/
次ページにインタビュー続く
・自分の苦手なところをしっかり認識する
・「完璧病」から脱出し、本番の舞台に立てる喜びを噛み締めて
須川展也
Nobuya Sugawa
日本が世界に誇るクラシカル・サクソフォン奏者。長きにわたり、現代の名だたる作曲家への委嘱を継続し、クラシカル・サクソフォンのレパートリーを開拓し続けている。国際的に広まっている楽曲が多くあり、クラシカル・サクソフォンの領域への貢献は計り知れない。国内外の著名オーケストラと多数共演。ウィーンのムジークフェラインをはじめ30ヶ国以上で公演やマスタークラスを行なう。東京藝術大学卒業。第51回日本音楽コンクール、第1回日本管打楽器コンクール最高位受賞。02年NHK連続テレビ小説「さくら」テーマ曲演奏。最新CDは自身初の無伴奏作品となる「バッハ・シークェンス」(令和2年度文化庁芸術祭レコード部門優秀賞受賞)。そのほか数多くのCDを録音して世界に発信。東京佼成ウインドオーケストラ・コンサートマスター(89〜10年)、ヤマハ吹奏楽団常任指揮者(07〜20年)を歴任。マリナート・ウインズ、長野市芸術館、イイヅカブラスフェスティバル、東広島くららホールにて参加型吹奏楽のプロデュースを行ない地域と結びついた音楽体験を推進。東京藝大招聘教授、京都市立芸大客員教授。トルヴェール・クヮルテットのメンバー。
[使用楽器]ヤマハYAS-875EXG / ヤマハ YSS-875EXG
(2025.11)














