サックス記事
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怒涛のサックス・ブロウとスピリチュアルなサウンドで音楽シーンに衝撃を与えるサックス・プレイヤー

THE SAX vol.80 Cover Story

新世代ジャズ&ヒップホップのキーマンたちとの共演をはじめ、ウェイン・ショーター、ハービー・ハンコックからスヌープ・ドッグまでの共演など、ジャンルの域を超えて活躍するカマシ・ワシントン。2015年5月に満を持して発売したリーダー・アルバム「ジ・エピック」でその名を世界中に知らしめた。アメリカのジャズ専門誌「ダウンビート誌」において「ジャズの未来を担う25人」に選出されるなど、現在のジャズシーンで最重要人物ともいえるカマシが、この冬12月5日(月)にビルボードライブ大阪に、12月6日(火)~ 8(木)にビルボードライブ東京に登場する。本誌78号でも紹介した次世代サックス・プレイヤー安藤康平が、来日を目前にしたカマシにインタビューを敢行した。
(インタビュア:安藤康平 / 通訳:ジェーソン・アンドレス)


ジェラルド・ウィルソンからの多大な影響

安藤
サックスを始めたきっかけと、あなたが参加していたスクールバンドについて教えてください。
カマシ・ワシントン
(以下 K.W.)
両親が音楽家だったこともあり、私は幼い頃から音楽に親しんできました。最初はドラムをやっていたのですが、その後にピアノやクラリネットもはじめました。ジャズに目覚めたのは、クラリネットをやっている頃で、最初はチャーリー・パーカーやウェイン・ショーターをよく聴いていました。それで私もその2人の曲をクラリネットで吹いてみようとトライしたのですが、自分のイメージとはちょっと違うものになってしまって。当時は、BASIS(ベイシス)という学校の吹奏楽部に入っていましたが、アレクサンダー・ハミルトン高校という音楽専門の学校に転校した頃に、ジャズ・バンドに入ってサックスを始めました。市内に住む人を中心に、他の学校からも、このバンドのために集まってきていましたね。
安藤
あなたのプレイスタイルにはとても多くのものを感じますが、サックスのアイドルはどなたですか?
K.W.
これまでにたくさんのプレイヤーを聴いてきましたが、一人挙げるとするなら、やはりジョン・コルトレーンです。コルトレーンのプレイは、他のプレイヤーのそれよりも研究してきました。
安藤
あなたはいつも特徴的な民族衣装を身に纏っていますが、何かこだわりや理由があったら教えてください。
K.W.
これはアフリカの民族衣装です。なぜこういった衣装を着るかというと、まず「着心地が良い」から。そしてもうひとつ理由があります。アフリカ人が奴隷としてアメリカに連れてこられた時代に、彼らの文化が奪われてしまった。だからアフリカの民族衣装を着て演奏することで、彼らの文化を紹介することができるのでは、と思っているんです。
アメリカで最も権威のあるジャズ専門誌「ダウンビート」で「ジャズの未来を担う25人」に選出され表紙を飾ったカマシ

アメリカで最も権威のあるジャズ専門誌「ダウンビート」で「ジャズの未来を担う25人」に選出され表紙を飾ったカマシ
 
カマシ・ワシントン

Profile
KAMASI WASHINGTON (カマシ・ワシントン)

1981年生まれ。米ロサンゼルスのサウスセントラル出身。13歳からサックスを始め、マルチスクール・ジャズバンドやヤング・ジャズ・ジャイアンツなどのバンドに参加し、ハービー・ハンコック、ウェイン・ショーター、ロナルド・ブルーナー、サンダーキャット、スヌープ・ドッグ、リオン・ウェア、チャカ・カーン、ケンドリック・ラマーら数多くのミュージシャンと共演。2014年にはハーヴィー・メイソンのバンドにて来日。2015年、フライング・ロータスやテイラー・マクファーリンを擁するレーベル〈ブレインフィーダー〉から3枚組のアルバム「ジ・エピック」をリリース。

安藤康平(あんどうこうへい)

Interviewer Profile
安藤 康平(あんどう こうへい)

1989年生。幼少より様々なジャンルの音楽に親しむ。中学入学とともに JazzSax を独学で始め多くのバンドに参加し演奏経験を積む。音楽大学へ進学し理論、奏法を小濱安浩氏、池田篤氏、勝田一樹氏等に師事。また2010年に単身渡米。ニューヨークのミュージシャンと親交を深め、多くのセッション、ライブに参加。Soul,R&B のメッカ "Village Underground" のセッションにて好評を博し、毎週のホスト演奏に参加。帰国後は日本を代表するジャズピアニストであるクリヤマコト氏の主催するコンテストで準グランプリを受賞し、同氏と Blue Note にて共演を果たす。"第42回山野ビッグバンドジャズコンテスト"において最優秀ソリスト賞を受賞。さらに同年"東海ビッグバンドコンテスト"においても同じく最優秀ソリスト賞を受賞する。現在は ”ElectrikJinjaBand”、”ものんくる”、”WONK” などのバンドとの活動を中心に、メジャーアーティストのサポート、レコーディング等幅広く活躍する次世代のSax奏者として多方面で注目を集めている。Black Music に強く影響を受けたエモーショナルかつメローなサウンドを特徴とする。


CD Information

「ジ・エピック」カマシ・ワシントン
 
「ジ・エピック」カマシ・ワシントン
【BRFD-050】¥2,391(税込)
BEAT RECORDS / Brainfeeder

[収録曲] DISC 1:Change of the Guard、Askim、Isabelle、Final Thought、The Next Step、The Rhythm Changes / DISC 2:Miss Understanding、Leroy and Lanisha、Re Run、Seven Prayers、Henrietta Our Hero、The Magnificent 7 / DISC 3:Re Run Home、Cherokee、Clair de Lune、Malcolm'sTheme、The Message

KAMASI WASHINGTON'S "THE EPIC" IN CONCERT (KAMASI WASHINGTON公式ホームページより)

次ページにインタビュー続く
・独自のサウンドが重要視されるLAジャズシーン
・「ニューチャプター系」カマシ・ワシントンの魅力

登場するアーティスト

カマシ・ワシントン
Kamashi Washington

1981年生まれ。米ロサンゼルスのサウスセントラル出身。13歳からサックスを始め、マルチスクール・ジャズバンドやヤング・ジャズ・ジャイアンツなどのバンドに参加し、ハービー・ハンコック、ウェイン・ショーター、ロナルド・ブルーナー、サンダーキャット、スヌープ・ドッグ、リオン・ウェア、チャカ・カーン、ケンドリック・ラマーら数多くのミュージシャンと共演。2014年にはハーヴィー・メイソンのバンドにて来日。2015年、フライング・ロータスやテイラー・マクファーリンを擁するレーベル〈ブレインフィーダー〉から3枚組のアルバム「ジ・エピック」をリリース。

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