変われなくてずっとここまで来たけど、それが必要だったんだと思う。
今年の4月にフランスのレーベル「Superfly Records」からLP盤『福島』をリリースしたSINSUKE FUJIEDA GROUPのリーダー、藤枝伸介。レコードファンやコアリスナーを中心に火が付き、事前予約の段階で完売。フジロックの出演から、アシッド・ジャズの伝説的DJ、ジャイルス・ピーターソンに選ばれる一枚にまで至った。急速な勢いで世界に浸透するその背景について、藤枝本人に話を聞いた。
13年の時を経て、世界と繋がった点と点
パウロによると、ヨーロッパのレコード市場では、70年代頃の日本のフリージャズのレコードの価値が高まっており、ヨーロッパのレコード会社が原盤権を持つ日本のレーベルとライセンス契約を結び、リイシュー盤を次々とリリースしているそうです(『福島』も原盤権はSoFa Recordsにあり、Superfly Recordsとのライセンス契約による数量限定版LP)。でも当時のジャズの質感 を 持った新譜はなかったと。それだけ今の日本のジャズシーンは、コンテンポラリーやミクスチャーがほとんどで、実は僕のような音楽はジャズが避けてきた道なのかもしれない。そうした需要と合致したのも要因かもしれません。
次ページにインタビュー続く
・自分の感動がちゃんと音に乗っかっているかどうか
・自分がやりたいと感じるものを一番大切にしてきた

LP「福島」
(Superfly Records)
藤枝伸介
Shinsuke Fujieda
音楽プロデューサー、作曲家、サックス・フルート奏者。2012年より音楽レーベルSoFa Records(ソファーレコーズ)を運営。2003年頃よりクラブジャズバンド i-dep(アイデップ)のサックス、フルートとして活動、Summer SonicFestivalやSXSW等国内外大型フェスへ出演。谷中敦( 東京スカパラダイスオーケストラ)とのサックスデュオ 2 of a kind 、DJ井上薫とのユニットFusik、DACHAMBOのシンセストCD HATAとの PolarChalors 、またソロとしてSINSUKEFUJIEDAGROUPやピアニスト富樫春生とのデュオなどでライブ、リリースを重ねる。これまでに参加するグループ、またはソロでアルバム30作品をリリース。CM、レコーディング参加作品多数。2010年せたがや文化財団/世田谷区主催 世田谷芸術アワード「飛翔」音楽部門をSoundFurniture(サウンドファニチャー)名義で受賞。
2019年再始動したi-depでカナダ・ケベック州で開催された北米最大級の音楽フェスティバルFEQ(フェスティバル・デテ・ドゥ・ケベック)に出演し優秀賞を獲得。











