現代のジャズ界を牽引する今世紀NO.1テナー ジョシュア・レッドマン
日本の皆さん、寒い冬が終わりに近づき、春の到来が待ち遠しい季節になりました。いかがお過ごしでしょうか。さて2003年のvol.9以来の表紙を今回飾ったのは、ジャズだけでなくサックス界を長年リードし続けてきた素晴らしいアーティスト、Joshua Redmanです。今回はJoshua Redman Quartetの 演奏でSmoke Jazz Clubに出演中、ニューヨーク・ツアーの多忙なスケジュールの合間を縫って、本誌の単独インタビューに応じていただきました。
Text/Photos by Yuki Tei(yukiteiphoto.com)
IG: @yukiteiphoto
Special Thanks:
Nancy Williams(Wilkins Management)、Paul Stache(Smoke Jazz Club)、April Thibault(AMT PR)、and Paul Boothe.
ツアーと自宅での生活はまったく 別物で二つの人生を生きているよう
家にいる日は、起きてまず運動をします。パンデミック中にランニングにのめり込み、少しやりすぎたかもしれません。これまでに何回かマラソンを走りました。今はケガから回復中ですが、普段は少なくとも1時間、時には2時間近く走ったり、有酸素運動をしたりします。その後は帰宅してシャワーを浴び、コーヒーを飲み、軽く食事をしてから、メールやメッセージを確認します。
できるだけ毎日、楽器に触れるようにしています。若いころは、もちろん長い間たくさん練習 しました。でも年齢を重ねた今は上達するためというよりテクニックを維持していくための練習をしています。量より質ですね。その時その時で目的を明確にして。
私はとてもプライベートな人間なので、あまり社交的ではありません。本を読んだり、情報を追ったり、家族と過ごしたり。そんな日々ですが、そういった「ごく普通」な感じが好きなんですよ。
次ページにインタビュー続く
・優れたミュージシャンに囲まれる環境に身を置くことで成長することができた
・音楽とは本来、同じ空間に人が集まり、身体、音、視線、エネルギーを共有するもの
・バンドのカラーもありセッティングは「この組み合わせが一番」というのはない

●PROFILE
ジョシュア・レッドマン(Joshua Redman)
1969年カリフォルニア州バークレー生まれ。父親はサックス・プレイヤーのデューイ・レッドマン。10歳でテナー・サックスを手にし、独学で習得。ハーバード大学を最優等(summa cum laude)で卒業後、イェール大学ロースクールへの進学を許可されるも入学を延期し、ニューヨークへ移住。本格的に音楽活動へと身を投じる。1991年に出場したセロニアス・モンク・インターナショナル・ジャズ・コンペティションで優勝し、一躍注目を集める。翌1992年にワーナー・ブラザーズと契約し、1993年に発表したデビュー作「Joshua Redman」でグラミー賞にノミネート。以降、これまでにグラミー賞11度のノミネートを記録している。米「ダウンビート」誌批評家賞、「ローリング・ストーン」誌批評家賞、「ジャズ・タイムス」誌読者賞など数々の栄誉に輝き、日本では「スイングジャーナル」誌ニュー・スター賞の初代受賞者となるなど、着実に実力と人気を高めてきた。一方で、その上品な物腰とルックスは映画・ファッション界からも注目を集め、ロバート・アルトマン監督作「カンザス・シティ」への出演や、ファッション・ブランド DKNY のエンドースメントを受けるなど、音楽以外の分野でも話題を提供している。2023年にはブルーノート・レコードへ移籍し、同年および翌年に2作のアルバムをリリースしている。1990年代以降も精力的に活動を続け、「Wish」「Moodswing」「Spirit of the Moment」「Elastic」「Back East」「Still Dreaming」「Where Are We」など数々の名作を発表。パット・メセニー、チック・コリア、ハービー・ハンコック、ロイ・ハーグローヴ、スティーヴィー・ワンダー、クインシー・ジョーンズ、ローリング・ストーンズなど、ジャンルを超えた幅広いアーティストと共演を重ねてきた。また映画音楽や映像作品への関わりも深く、「Vanya on 42nd Street」「Kansas City」への出演や、ケン・バーンズによるドキュメンタリー「Jazz」への参加など、その活動は多岐にわたる。1990年代後半には「Reading Rainbow」や PBS のアニメ「Arthur」にも登場し、新たな世代へジャズの魅力を伝えた。2000年代には SFJAZZ のアーティスティック・ディレクター、SFJAZZ Collective の音楽監督としても活躍。2019年にはスタンフォード大学のヴィジティング・アーティストに就任し、2025年からはアーティスト・イン・レジデンスを務めている。30年以上にわたるキャリアを通じて、Joshua Redman は常に進化を続けながら、現代ジャズの最前線に立ち続けている。











