

YANAGISAWAとの出会いで新たな境地に辿り着いた達人が5年ぶりに来日!
かのダニエル・デファイエの愛弟子であり、現代のフランスを代表するサクソフォン奏者の一人に数えられるファブリス・モレティ氏。
2019年までは毎年のように日本でリサイタルを開催するほどの親日家で知られたモレティ氏だが、コロナ禍の影響で4年間は来日が叶わなかった。淋しく思っていたファンも多かったことだろう。が、去る2024年12月に5年ぶり待望の来日公演がルーテル市ヶ谷センターホールで催された。
それも新たな強力な武器を携えて。そんなモレティ氏に早速インタビューを敢行した。
インタビュー・文:中野明/取材協力:柳澤管楽器株式会社、株式会社プリマ楽器
楽器との新しい出会いがモチベーション となって音楽を続けようと思い直した
次ページにインタビュー続く
・音色の純粋さと製品としてのクオリティの高さから手作り的な職人の魂を感じた
・5年ぶりの出会いと新しい楽器との出会いの意味を掛けたコンサートテーマ
●PROFILE
ファブリス・モレティ
フランスを代表するサクソフォン奏者の一人。ナンシー音楽院でジャン・ルデューに学んだのち、16歳でパリ国立高等音楽院に入学し、ダニエル・デファイエ氏に師事。サクソフォンの分野において審査員満場一致の一等賞と審査員特別賞を得て卒業。また、同音楽院で室内楽をクリスチャン・ラルデ氏に学び、一等賞を獲得。エクス=レ=バン・サクソフォーン・コンクール(フランス)にて第1 位、フェアファックス国際サクソフォーン・コンクール(アメリカ)にて第2位、パリ国際室内楽コンクール(フランス)にて第3位、ギャップ・ヨーロピアン・サクソフォーン・コンクール(フランス)にて第1位、アドルフ・サックス国際コンクール(ベルギー)にて第3位など、数多くのコンクールで受賞・入賞を果たす。
これまでに、ソリストとして、またオーケストラ奏者として、リッカルド・シャイー、シャルル・デュトワ、マレク・ヤノフスキ、ロリン・マゼール、クルト・マズア、小澤征爾、佐渡裕ら一流指揮者のもと、フランス国立管弦楽団、フランス放送フィルハーモニー管弦楽団、パリ・オペラ座管弦楽団、モントリオール交響楽団、スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団など名だたるオーケストラと共演。さらに、ピアニストの服部真理子氏との共演にも定評があり、30年以上にわたってフランス、日本でデュオ・リサイタルを重ねているほか、各国からも定期的に招かれコンサートやマスタークラスを行なうなど、室内楽、教育の分野においても国際的な活躍を続けている。現在、パリ市立ベルリオーズ音楽院教授。ヤナギサワサクソフォーン アルトA-WO37、ソプラノS-WO37を愛用。