フルート記事 フランスで活躍する音楽家の共演〜ミエ・ウルクズノフ&マリー=カトリーヌ・ジロー デュオリサイタル
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世代もフィールドも異なるふたりのアーティストが8年の親交を経て、日本での共演を実現。

フランスで活躍する音楽家の共演〜ミエ・ウルクズノフ&マリー=カトリーヌ・ジロー デュオリサイタル

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世代もフィールドも異なるふたりのアーティストが8年の親交を経て、日本での共演を実現。

ミエ・ウルクズノフ

パリ在住の日本人フルーティスト、ミエ・ウルクズノフ(小倉美英 パリ市立ジャック・イベール音楽院フルート科、即興科教授)は即興演奏への造詣の深さとそのスタイルの多様さ、表現力の豊かさがヨーロッパ各地で高く評価されており、独自の斬新なアプローチでのクラシック演奏に注目が集まる。
対する共演のフランス屈指のピアニスト、マリー=カトリーヌ・ジローは知られざる作曲家の埋もれた作品の発掘で知られる、これまた個性派を地で行くアーティスト。世代もフィールドも異にするふたりが、パリでの8年の親交を経て、ついに日本での共演を実現させる。
いわゆるフルートと伴奏形式の「フルート・リサイタル」とは趣を異にして、ふたりの音楽性を融合させ、時には率直にぶつけあい、より自由度の高い音楽を目指すデュオ・リサイタル。いつものフルートレパートリーが退屈になってきている方、この機会をお見逃しなく。きっと「今」の新鮮なフランスの息吹が発見できるはず!

 

フランスで活躍する音楽家の共演
[日時]2014年4月19日(土)19:00開演(18:30開場)  
[会場]アクトシティ浜松 研修交流センター 音楽工房ホール
[出演]ミエ・ウルクズノフ(Fl)、マリー=カトリーヌ・ジロー(Pf)
[曲目]マルティヌー:ファーストソナタ、ルーセル:「笛吹き達」、マルタン:バラード、ドビュッシー(サマズイユ編): 牧神の午後への前奏曲、プロコフィエフ:ソナタ Op.94
[料金]一般3,500円 高校生以下1,000円(全席自由)
[問合わせ]小林聡フルート教室(小林)080-1611-3346 

 

ミエ・ウルクズノフ、マリー=カトリーヌ・ジロー フルート&ピアノ デュオリサイタル 
[日時]2014年4月24日(木)19:00開演(18:30開場)
[出演]ミエ・ウルクズノフ(Fl)、マリー=カトリーヌ・ジロー(Pf)
[会場]汐留ホール
[曲目]B.マルティヌー:ファーストソナタ First Sonata、A.ルーセル:「笛吹き達」、F.マルタン(G.サマズイユ編):バラード、C.ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲、S.プロコフィエフ:ソナタ Op.94
 ※プログラムは当日変更する可能性がございます。予めご了承ください。
[料金]3,500円
[問合せ]日仏文化協会汐留ホール TEL:03-6255-4104 hall@ccfj.com 〒105-0021 東京都港区東新橋1-7-2汐留メディアタワーアネックス1F
[特設ページ] http://www.ccfj.com/hall/concert/140424.html

 

マスタークラス フルート・ギター・室内楽・即興演奏 / ミエ・ウルクズノフ&アタナス・ウルクズノフ
[日時]2014年4月22日(火)10:00~18:00
[指導]フルート:ミエ・ウルクズノフ(パリ19区音楽院教授)、ギター:アタナス・ウルクズノフ(パリ13区音楽院教授)
[受講料]個人レッスン:1レッスン60分 18,000円(税別)、即興またはグループレッスン:1レッスン90分 25,000円(税別)
[聴講]1,300円(税別)
[会場]汐留ホール
[問合せ]日仏文化協会汐留ホール TEL:03-6255-4104 hall@ccfj.com 〒105-0021 東京都港区東新橋1-7-2汐留メディアタワーアネックス1F
[特設ページ] http://www.ccfj.com/hall/master_flute_guitar2.html

 

Flute  Mie OURKOUZOUNOV│ ミエ・ウルクズノフ(小倉美英) 
1973年香川県生まれ。 高松第一高校音楽科卒。東京学芸大学在学中にピエール・イヴ・アルトーに見出され、渡仏。 パリ国立高等音楽院にてピエール・イヴ・アルトーとソフィー・シェリエに、室内楽をアラン・ムニエに、アナリーゼをソランジュ・キャパランに師事。1999年フルート科を、2001年即興演奏科を審査員全員一致の最優秀賞で卒業。1996年よりイタリア・シエナのキジアーナ夏期音楽院にて、師オーレル・ニコレに「私の知る限りヨーロッパには彼女ほど素晴らしい知性を持ち迅速な反応を示す人はいない」(1997年パイパース誌インタビューより)と称され、3年連続で最優秀奨学生に選ばれる。 その後も即興を言語とする音楽の追求に情熱を傾け、バロック演奏をピエール・セシェに、ジャズ理論をジャン・シャルル・リシャールに、北インド音楽をパトリック・ムタルに師事、より幅広いジャンルに挑戦し続ける。 「色彩の扇」とも呼ばれるそのフルートの概念を逸脱する奏法と圧倒的な表現力が高く評価され、ヨーロッパ各国を中心にオーストラリア、アメリカ、カナダ、日本などの室内音楽祭に招待される。また即興演奏の分野でも、自らのグループでの作品発表に加え、即興集団アンサンブル「スフォタ」、サックスの平野公祟やギターの渡辺香津美との共演、ロビンソン現代ダンスカンパニーとの舞台共演 など多彩な活動を展開。フランスの現代音楽アンサンブル(L 'itinéraire,Cairn,Entretemps,Triton2)と数多くの作曲家の作品初演、録音を手掛ける。 現在、アタナス・ウルクズノフ(ギター)とのデュオ、ピアノのマリー・カトリーヌ・ジローとの共演が世界の注目を集めている。 フルートとピアノの為のジャズアレンジ集 「フルートジャズ・コーヒーブレイク」(トリム出版)を編著。作、編曲家としても多くの作品がある。現在パリ市立19区ジャック・イベール音楽院フルート科、即興演奏科教授。

Piano  Marie-Catherine GIROD│ マリー=カトリーヌ・ジロー 
ボルドー国立音楽院とパリ国立高等音楽院にて学んだ後、パウル・バドゥラスコダとジョルジ・セボックの陶薫を受ける。フランスをはじめヨーロッパ各国、アメリカの著名フェスティヴァルに招待されて演奏、細部にまで行き渡る多彩な情感と、それを支える極めて完成されたテクニック、他に追従することのない真摯な音楽への姿勢で、独自の地位を築く。 これまでに40枚を超える膨大な録音があり、得意とするウェーバー、ショパン、メンデルスゾーンなどのロマン派音楽やドビュッシー、ラヴェル、デュティーユなどのフランス近現代音楽はもとより、彼女曰く「歴史から不当に扱われた作曲家たち」デュポン、エマニュエル、ルリエ、サマズィユなど知られざる作曲家の埋もれた作品に新たな息を吹き込んみ、フランス音楽界の至宝ともいえる決定的な業績を残した。これらの録音はアカデミー シャルル・クロ賞、ディアパゾン・ドール賞など著名な賞をすべて獲得する。 未知の作品への情熱はとどまるところを知らず、最近では、多くの未録音曲を含む全8枚の「メンデルスゾーン・ピアノの為の作品全集」を完成させ、その特筆すべき鮮明でデリケートな演奏は多くの人を魅了してやまない。 近年、芸術分野での創造、普及に傑出した功績のあった人物として、フランス国家より「芸術文化名誉勲章」が授与された。2013年フランス最大の国際音楽祭「ラ・フォル・ジュルネ」に招待され、同5月に日本初公演。教育者としても、25年に渡ってパリ近郊スュシー・アン・ブリー音楽院長を勤めたほか、現在パリ・エコールノルマル音楽院で後進の指導に情熱を注いでいる。

Guitar  Atanas OURKOUZOUNOV│ アタナス・ウルクズノフ 
1970年ブルガリア生まれ、フランス国籍を持つギタリスト、作曲家。ソフィアの名教師ディミター・ドイチノフのもとでギター学び、その才能をアルノー・デュモンに見出されてフランスに移住。ギターを始めてわずか5年でパリ国立高等音楽院に入学を果たす。1997年、審査員全員一致の一等賞にて卒業。この卒業試験で自作曲を演奏し、審査員であったローラン・ディアンスより絶賛される。 ブルガリアの民俗音楽に多大な影響を受け、ギターを始めると同時に作曲し始めたという生来の作曲家であり、イタリアのアレクサンドリアコンクール作曲部門、パオロ・バルサッキ作曲コンクール、ウルグアイのモンテヴィデオ作曲コンクールをはじめ、世界のコンクールに多数入賞、作品はカナダのドーベルマン、フランスのルモワーヌ、イタリアのズビニ・ゼルボニ、アメリカのメルベイなどより出版されている。 演奏、作品の両面で福田進一、スコット・テナント、パブロ・マルケス、カルロ・ドメニコーニなど数多くの著名ギタリストから絶大な支持を得て、世界中のギターフェスティヴァルに招聘される。2003年イタリアのkleレーベルより自身の作品集を、2006年には福田進一氏プロデュースの「ヴァリエ」レーベルより日本デビューCD「レジェンズ」をリリース、その後はフルーティストミエ・ウルクズノフとのデュオで「ムーヴメント」「ファルス・クラシック」(label H&S) を、また自身のギターソロの作品を集めた「オートポートレイト」(Doberman-Yppan) をリリース。 トレードマークであるキャッチーで親しみやすいメロディーや強烈なブルガリアン・リズムはそのままに、より現代的、多元的で豊かな作風に変化した近年では、ギターを取り巻くより大きな室内楽編成に目を向け、2002年JTホール室内楽シリーズにて福田進一氏により室内協奏曲が初演、また2008年パリのアントニー・ギターフェスティヴァルで林欣弘氏の委嘱により書かれたギターコンチェルトを自ら初演し、新境地を開いた。 現在パリ市立13区モーリス・ラヴェル音楽院ギター科、室内楽科教授として 後進の指導に情熱を注いでいる。


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