サックス記事 “Elesa10”を才恵加さんが試奏・検証!
TAHORNG社製電子サックス

“Elesa10”を才恵加さんが試奏・検証!

かわいい見た目、なのに充実の機能で昨年末の発売直後から話題を呼んでいるTAHORNG社製電子サックス「Elesa10」。息を入れて吹けば、本体内蔵スピーカーからそのまま音が鳴り、20種類の音色を内蔵、12キィのトランスポーズ機能やBluetooth接続で、カラオケなどの外部音源を内蔵スピーカーから再生、演奏音とミックスして出すこともできる。
今回、Elesa10を試奏・検証してくれたのは今注目の実力派にして美貌を兼ね備えたサックスプレイヤー才恵加さん。実際にElesa10を使ってみての感想を訊いてみた。

Profile才恵加 Sax player/Songwriter
小学校のブラスバンドでクラリネットを始める。高校進学を機に、本格的にサックスを専攻。尚美ミュージックカレッジ専門学校在学中から、都内を中心にLIVE活動をスタート。2015年から始まった音楽番組 BS12「歌謡ナイトJazzyなライブショー」では、MCアシスタント&バンドメンバーとしてレギュラー出演。
2017年、オリジナル曲を中心に、L.A.でレコーディングを行った「pierce」でメジャーデビュー。2018年には、BSテレ東「日経モーニングプラス」エンディングテーマを担当。また、Marcus Millerなどの世界的アーティストが出演するBLUE NOTE TOKYO“ジャズ クルーズ”に日本人アーティストとして選抜される。
2020年、2枚目となる全オリジナル曲収録アルバム「pastel」では、オリコンランキングにチャートイン。Amazon J-JAZZ部門ではベストセラー1位を獲得。実力と美貌を兼ね備えたサックスソングライターとして、海外からも注目されている。

 

手にフィットする設計

Elesaを使ってみて最初に感じたことはどんなことでしょう?
才恵加
各種コントロールの操作ノブは3種類しかなくて、ディスプレイも見やすくて、一言でシンプルな印象です。私は機械が苦手なほうなんですけど、そんな人にでも使いやすい楽器だなという印象がありました。
機能や操作についてはどうですか?
才恵加
サックスプレイヤーは、基本的にヴィブラートをかけますが、はじめてElesaを吹いたとき、BITE機能をオフの初期設定のままで吹いたんですけど、ヴィブラートがかからないのかな?と思い(あとからヴィブラートの深さや、幅を変えられることがわかったんですが…)歌うときのようにお腹からヴィブラートを作るように息でコントロールしながらかけていたら、ナチュラルなヴィブラートになって、それもアリだなと。自己流な楽しみ方ができました。
操作については、サックスと同じ運指なので、すぐに慣れて楽しむことができました。
自分でヴィブラートをかければ、幅や深さをコントロールできていいですね。
才恵加
最初は、サックスのように顎を動かしてかけると、ベンドのような感じになるんですが、ヴィブラートとなると違うな?と、まだ説明書も見ていない段階だったので戸惑っていましたが、息でコントロールしてヴィブラートをかけて演奏するのも楽しいなと。発見でした。
No.20のアコーディオンの音色など、息のヴィブラートを使うと、本物のアコーディオンっぽい揺らし方ができるんです。
なるほど、息でかけるヴィブラートもこれからElesaを使われる方にオススメできそうですね。音色についてはどうですか? お気に入りの音色はありましたか?
才恵加
ひと通り全部試して、4番のソプラノサックスも良かったんですが、15番のフルートと、17番のパンフルート、18番のボトルブロー。この3つは特に気に入りました。リアルなフルートの音が再現されていて、息の音がする感じのリアルさが表現されていたので、面白いなと思いました。

“TAHORNG Elesa10”内臓スピーカー 、アンプ接続 、GarageBandに接続。
それぞれのパターンを才恵加さんが実践!

 
トランスポーズ機能についてはどうでしょう?(こんなシーンで重宝するなど)
才恵加さんはテナーサックスをメインで演奏されていますが、B♭のキーにトランスポーズして使われましたか?
才恵加
アルトサックスのE♭と、普段はテナーサックスなのでB♭にトランスポーズして使いましたが、フルートもよく演奏していて、フルートはC調の楽器ですが、Elesaでは、音色はフルート、キーをB♭にトランスポーズすれば、テナーサックスの譜面もそのまま吹けるので、楽だな、使えるなと思いました。
Bluetoothオーディオを搭載しているので、例えばスマホと接続して音源に合わせて演奏できますが、それも試されましたか?
才恵加
自分の曲のマイナスワンの音源と一緒にElesaの音を同時に流して演奏しました。いい感じで練習できました。
 
 
Elesaをサックスとの持ち替えとして、またサックスの替わりの練習に使えるでしょうか?
才恵加
そうですね、サックスは音が大きい楽器なので、テナーは特に防音設備が整っていても、割と低音が響くので、そう考えるとElesaは音量調整ができるので、小さな音でも吹けるし、ヘッドフォンを使えば練習の時間を気にせず、場所も選ばずに練習できるのがいいなと思います。
「こんな人にオススメ」、また「こんな使い方」の提案があれば教えていただけますか?
才恵加
楽器の初心者さんとか、これからサックスの購入を考えている方で、練習時間が取れないとか、練習場所がないなという悩みでなかなか一歩が踏み出せない方にオススメです。時間も場所も選ばずサクッと練習できるので、そこが一番オススメのポイントです。
今回、レッドのカラーでお試しいただきましたが、ラインナップカラーについてはどうでしょう? ホワイト、ブラック、レッドで気になるカラーはありますか?
才恵加
私個人的には白が好きな色なので、白を選んでいたかもしれないんですけど(笑)、でも試奏の機会で赤を触ってみたら、だんだん「赤も可愛いぞ!」と思えてきて(笑)。赤はインパクトがあるし、ステージ映えもしそうだし、家に置いてあったら「練習しよう!」という気持ちになれそうですね(笑)。
ありがとうございました。
 
 
 
ディスプレイスクリーン:音色(20音色)、トランスポーズなど設定をディスプレイで確認できる
ノブコントローラー:Volumeノブ×1、VALUEノブ×2搭載で、音量、音色、トランスポーズを操作
Bluetooth Midi:外部サウンドモジュールまたはアプリケーションにMIDI信号が送信可能。オーディオアウトプット(ステレオミニプラグ)も装備で、ヘッドホンや外部スピーカーなどとの接続も可能
 

 Elesa10:特徴

カラーラインナップはブラック、レッド、ホワイトの3種類
サックスと同じ運指で、24ボタン・キィ搭載
6種類の運指を選択可能 (サックス、リコーダー、E.Wind(電子管楽器)、トランペット、L-HAND、R-HAND)
20種類の内蔵音源
±12 トランスポーズ機能
スピーカー内蔵
リバーブエフェクト搭載
ヘッドフォン/ライン出力(アンプやミキサー、外部スピーカーに接続可能)
USB給電または単三電池4本で駆動
Bluetoothオーディオを搭載。スマホなどと接続して音源に合わせながら演奏が可能
Bluetooth MIDIにより外部音源をコントロール可能
USB(Type C)端子接続で、外部のMIDI音源を使える(PCを経由してソフトシンセなどのコントローラーとして使える)

 Elesa10:仕様

[ボタン/ キィ]サックスと同等の24ボタン・キィ搭載
[内蔵音色数]20音色
[ディスプレイ]128 × 64ドットマトリックスLCD ディスプレイ
[スイッチ]電源スイッチ、USB/ バッテリー切り換えスイッチ、BITE センサーオン/オフスイッチ
[コントロールノブ]VOLUME、TRANS/KNOB.1、TONES/KNOB.2
[コネクター]USB ポート(TYPE-C)、ラインアウト/ヘッドフォンアウト
[スピーカー]45mm × 25mm 5W(RMS)4Ω
[電源]単三電池4本またはUSB給電 連続使用時間アルカリ乾電池使用時:約3時間
[寸法]430(長さ)mm × 80(直径)mm
[重量]406g
[付属品]USBケーブル(Type-C to Type-A)、キャリーバッグ、ネックストラップ、取扱説明書、運指表、マウスピースキャップ

 
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