サックス記事 クラシック音楽を知る!時代別作曲家紹介
サクソフォン編曲で演奏するクラシック・オリジナルの魅力

クラシック音楽を知る!時代別作曲家紹介

どんな人でも名前は聞いたことがある、バッハやモーツァルト。しかしそれらの作曲家はサクソフォンのために曲を書いていないのでサクソフォン奏者には馴染みがない。あの著名な作曲家たちはいつの時代の人だろう? その時代の音楽の特徴は? クラシック 音楽の時代の流れを知ると曲の面白さも倍になる!

 

中世(400年ごろ~1400年ごろ)

教会の中でお祈りの役目として歌われていた宗教音楽、一般民衆が教会の外で歌う世俗音楽が存在した。典礼の言葉に沿った音の変化が少ない単声聖歌が作られ、口頭伝承のみで受け継がれていた。その単声聖歌をまとめ、楽譜に残したのが教皇グレゴリウスⅠ世であり、「グレゴリオ聖歌」と名付けられた。これが「楽譜」の始まりではないかと言われている。

〈作曲家〉
ギョーム・ド・マショー Guillaume de Machaut(1300年頃 - 1377年)
中世時代を代表するフランスの作曲家。宗教音楽だけでなく、愛や恋といった世俗曲も多く残されている。代表作品『ノートルダムミサ曲』は一人の作曲家が全章作った最古のミサ曲として知られている。

〈楽器〉
ハープ、リュート、オルガン、タンバリンなど

 

ルネサンス(1400年ごろ~1600年ごろ)

中世の単声音楽に対し、複数の声部からなる多声音楽(ポリフォニー)が主流になる。さらに印刷機の発明により、楽譜の生産がしやすくなり音楽の需要がさらに高まった。そして楽器の改良がさかんになり、多くの楽器が誕生した。

〈作曲家〉
ジョヴァンニ・パレストリーナ(1525年ごろ-1594年)
Giovanni Pierluigi da Palestrina
イタリアのルネサンス後期の作曲家兼オルガン奏者。18歳で大聖堂のオルガン奏者になり、26歳ではローマのサン・ピエトロ大聖堂の楽長になった。彼の作品の多くが宗教作品であり、多声音楽の理想的なモデルとして崇められ後の作曲家たちにも多大な影響を与えた。

〈楽器〉
チェンバロ、ヴァ―ジナル、リコーダーなど

 

バロック(1600年ごろ~1750年ごろ)

一般的にはバッハの死をバロックの終わりとしている。オペラ、協奏曲など様々なジャンルの音楽が生まれ、さらに音楽が発展することになった。即興演奏で装飾音符を自由に付けたり、通奏低音といって楽譜に書いてある数字に従って即興で伴奏をつける、という奏法はバロック音楽の大きな特徴。また、長音階と短音階が多く使われるようになりその後の音楽の土台となるものが完成した。

〈作曲家〉
ヨハン・セバスティアン・バッハ(1685年-1750年)
Johann Sebastian Bach
バロック時代後期の作曲家。ドイツのアイゼナハで8番目の子どもとして生まれた。バッハ家からは多くの音楽家が世に出たが、その中でも彼は最も優れた音楽家だった。1000曲以上の作品があり、彼の作品にはBWVといった「バッハ作品総目録番号」が付けられている。J.S.バッハのいる時代にピアノは生まれていなかったので意外にもピアノ曲を1曲も書いていない。

〈楽器〉
チェンバロ、テオルボ、ヴィオラ・ダ・ガンバ、ヴァイオリン、リコーダーなど

 

古典派(1750年ごろ~1800年ごろ)

「啓蒙思想」という人間を解放しよう、といった考え(簡単に説明すると)が広まり、貴族のために作られた音楽から一般民衆の ためへの音楽へと変化していった。宮廷や教会での雇われ音楽家ではなく、フリーランスの音楽家が出てきたのもこの時代。ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンの3大作曲家が生まれ、ピアノの発明、ソナタ形式の完成など大きく音楽が発展した時代となった。

〈作曲家〉
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756年- 1791年)
Wolfgang Amadeus Mozart
ザルツブルク(当時は神聖ローマ帝国領)に生まれる。5歳のときに初めての作曲をするほどの天才であり、9歳のときにはヨーロッパ中で有名になった。しかしその人気も長くは続かず、宮廷に勤める音楽家に。大司教との関係が悪化しウィーンで独立するが、彼の浪費癖や借金によって生活は苦しいままだった。しかし多くの名曲を作り続け35歳という若さで亡くなった。

〈楽器〉
ピアノ、ティンパニなど

 

ロマン派(1800年ごろ~1900年ごろ)

「ロマン主義」の影響により、情熱的、感情的な表現によって音楽を発展させていった時代。古典派時代の音楽の形式は受け継がれつつも変化していった。シューマン、メンデルスゾーン、リスト、スメタナ、チャイコフスキー、マーラーなどここには書ききれないほど多くの作曲家、作品が誕生した。そして1840年ごろ、ベルギーの楽器職人アドルフ・サックスによってサクソフォンが発明された!

〈作曲家〉
ロベルト・シューマン(1810年-1856年)
Robert Alexander Schumann
ショパンと同じ年にドイツのザクセンで生まれる。大学で法律を勉強するが、当時レッスンを受けていたフリードリッヒ・ヴィークからピアニストとして成功するだろうと保証され、ピアニストの道へ進むことに。しかしジストニアの症状により、作曲家へ転向。ヴィークの娘、ピアニストのクララと結婚し幸せな結婚生活を送りながら多くの素晴らしい歌曲やピアノ曲などを残したが、精神を病んで自殺をはかってしまった。一命を取り留めたものの、最期の2年を精神病院で過ごし46歳でこの世を去った。

〈楽器〉
チューバ、ピッコロ、トライアングル、サクソフォンなど

 

近現代(1900年ごろ~)

これまでよりもさらに多くの国の文化が広がり多様な音楽が生まれたため、「近現代の音楽」と言っても非常に大きな括りとなっている。アルノルト・シェーンベルクが生み出した12音技法によって無調音楽の流れができ、そこがこの時代の始まりとされることもある。また、ドビュッシー、ラヴェル、イベールなどサクソフォンを使う作曲家もこの時代から増え始めた。
4分33秒間、すべて休符で作曲されたジョン・ケージ『4分33秒』は現代音楽のなかでも非常によく知られている。このように音楽の概念について考えを求められる作品は、今日でも作り続けられている。

〈作曲家〉
クロード・ドビュッシー(1862年-1918年)
Claude Achille Debussy
フランス、パリ北西端のサン=ジェルマン=アン=レーに生まれる。10歳という若さでパリ国立高等音楽院に入学。目に見えたものをそのまま描くのではなく、自分の感覚のまま描くことを好んだ印象派の画家から影響を受け、そしてそれを音楽に取り入れた初めての作曲家だった。そんな自由な発想が彼の音楽の特徴である。パリ万博で聴いたガムランに魅了されたことや、熱狂的なワーグナー信者だったことも知られている。

*音楽史、作曲家の生涯については諸説あります。必ずしもこの情報が正しいとは限りませんのでご了承ください。

 

まとめ
今回の特集で、クラシック・オリジナルに興味を持った読者も多いのではないだろうか? 自分で編曲・移調することも楽しみのひとつになるうえに、楽曲を深く知るチャンスにもなる。サクソフォンは比較的新しい楽器だが、その分様々なジャンルの音楽に対応できることが最大のメリットだ。実際に演奏してみるとよりいっそう魅力が見えてくるので、ぜひ参考にしていただきたい。

 

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