全日本吹奏楽コンクール2026 課題曲4曲攻略講座
ここからは課題曲において、サックスパートがどんなことに気をつければいいのかを解説してもらった。できれば自分のパート譜だけでなく、スコアを見ながら他の楽器がどのような動きをしているか確認してレベルアップを図ってほしい。
©M.IKEDA先日、今年度の課題曲の4曲を演奏する機会をいただきました。
全曲とも素敵で音楽的な作品で、とても好きになりました。コンクールのための作品ではありますが、その枠を超えてコンサートでも演奏されていく作品だと思います。
皆さんが、コンクールまで、好きな曲と素敵な時間が過ごせますように、願っております。
— 課題曲 I —
夕映えの丘
(第35回朝日作曲賞受賞作品)
森山至貴 作曲
美しいメロディと透明感があり、優しく柔らか、また物悲しさもある、人物像や風景を連想できる素敵な作品です。
サックスパートも綺麗で、ほかのパートとの協調と連携がうまくいくと、音の深みと厚みが現れてきます。
※譜例は横にスクロールしてご覧ください
冒頭
前奏部の2小節目のテナーサックスは丁寧にタイミングよく発音しましょう。全パート、クレッシェンドでは世界観が広がるような幅のある表現をしてください。
アルトは連符は滑らかで流れよく表現してください。歌ってください。(譜例1)

A
バリトンはチューバと共に温かな音色で落ち着きのある雰囲気をイメージして、フレーズ感とテンポよく表してください。テナーはユーフォニアムと音をブレンドして2色のまろやかな音を表現してください。
テナー&バリトンは、8小節目のディミヌエンドは、9小節目のクラリネットとアルトのメロディにつながるイメージを持って、ダイナミクスの変化をしてください。(譜例2)

アルトの⑨小節目は希望があり、また慎ましやかなイメージでしょうか。クラリネットとのユニゾンは、クラリネットが吹きやすくなるような音色を演出してください。(譜例3)

瀧上典彦
Norihiko Takiue
岐阜県高山市出身。国立音楽大学卒業演奏会、同大学院修了演奏会に出演。ソリストとして国立音楽大学オーケストラ、名古屋芸術大学ウインドアンサンブル、オーケストラアンサンブル金沢、ムジカクオーレフルートアンサンブルと協奏曲を演奏。CD「SECOND TO NONE」にて2曲の協奏曲を発表。シャルル・デュトワ、ユーリ・テミルカーノフなど世界的な指揮者の元、チェコフィルハーモニー交響楽団、サンクトペテルブルグフィルハーモニー交響楽団など公演に出演。
2018年CD「QUARTE HAYATE」をプロデュースし、レコード芸術誌にて特選盤に選出され、その芸術性が高く評価された。同年ハンガリーのバルトークホール、クロアチアでの世界サクソフォーンコングレスでリサイタルを行う。
2019‐2020年、東京・名古屋・宇都宮・筑波・高山の5都市でリサイタルツアーを開催し、いずれも好評を博す。指導にも注力し、全日本アンサンブルコンテストでの2025年から2年連続金賞団体、またソロコンクールでの優勝・入賞者を輩出している。
クァルテット颯、銀河オーケストラ、TADウインドシンフォニー、ハーツウインズ、各メンバー。下地啓二、石渡悠史、冨岡和男、岩本伸一、小坂法幸、故ダニエル・ディファイエの各氏に師事。国立音楽大学、同附属高等学校講師。(株)ビュッフェ・クランポン契約講師。一般社団法人日本サクソフォーン協会運営委員。














