噂のアイテム徹底検証 第3回

リーフレック開発者ハンス・カウト×上野耕平

楽器、ジャンル問わずそうそうたるプロ奏者たちがその効果を認め、在庫切れとなった店舗もあるほど話題を呼んでいるリーフレック。その仕組みについてはベールに包まれている部分が多かったが、このたびリーフレックの産みの親でありプレイヤーでもあるHans Kuijt氏が来日。すでに愛用している上野耕平氏との対談が実現した。
取材協力:島村楽器株式会社/東京交響楽団/ミューザ川崎シンフォニーホール

音が全方向に響き渡る

─この日、上野氏は東京交響楽団との共演コンサートのリハーサル。まずは本番でもリーフレックを使用している上野氏の演奏をハンス氏に聴いてもらい、感想を聞いた。

ハンス:驚きました。誰かの音のコピーではなく、彼自身の音を確立していますね。低音から高音まで、音程感が素晴らしい。統一された音の粒がとても美しかった。彼の技術とリーフレックの効果がうまく調和しているのを感じました。
上野:リーフレックのおかげです(笑)。リーフレックは、広いホールで演奏することで最も真価を発揮すると感じています。響きが増すだけでなく、音の芯がとても強くなります。音に説得力が増すんですよね。
ハンス:リーフレックを付けることにより、音が全方向に広がるようになります。広いホールで演奏するほど、その効果はよくわかるでしょう。音の芯についてもその通りで、芯の部分がしっかり鳴ってくれると、より周りと合わせやすい環境を作れます。リーフレックは、チューニング時のストレスを軽減したいと意識して開発したものでもあります。
上野:ハンスさんご自身がプレイヤーなので、奏者視点に立った開発をしてくれているのが嬉しいですよね。

教えて!リーフレックの秘密!

上野氏と一緒に、リーフレックの気になる点についてハンス氏に聞いた。

上野耕平とハンス・カウト

Q. 音程が合わせやすくなるという話、本当なの?

ハンス:管楽器の管体は、良い音を出すための理想の長さがあらかじめ決まっています。しかし、サックスならチューニングでマウスピースを抜き差しすることで、そのベストな長さを変えてしまっている。リーフレックを取り付けることにより、そのことで損なわれる音の響きを補強し、常にベストな状態を保つことができるのです。
上野:確かに、カルテットで4人で吹いているときに、これまでと音程の感覚が変わったことは感じていました。響きが変わることで間接的に音程も変化したのかなと思っていましたが、まさか直接的に関係していたとは!

Q. 最も効果的な取り付け位置は?

ハンス:管のジョイント部分であればどこに付けても効果がありますが、最も効果があるのは最初に振動を大きく損ねてしまう「マウスピースとネック(金管ならマウスパイプ)のジョイント部分」です。

Q.なぜ2枚重ねるの?

ハンス:下のプレートが音の振動を伝えるバイパスの役目を果たし、上のプレートはゴムバンドの影響を受けないようにするためのものです。2枚の間に空間を持たせることで、スピーカーボックスのような効果を持たせながら響きを増幅させます。

Q. 音量、響きの増幅。音程改善。その他にも効果はあるの?

ハンス:レスポンスが良くなることにより、スタッカートを伴う演奏がやりやすくなります。
上野:リーフレックを付けることにより音の芯が強くなるので、輪郭がはっきりして聞こえやすくなりますね。意外と音がモコモコしがちなサックスの弱点を改善していると思います。

Q. ここで指導者でもある上野さんに質問。 リーフレックはビギナーにも有効

上野:もちろんです。先日高校生と演奏する機会があったのですが、僕の付けているリーフレックが気になったようで。試してもらったら、みんな「えっ、なにこれ!?」とその効果に驚いて目を輝かせていました。リーフレックの良いところは、何より吹いていて楽しくなること。だから初心者でも経験者でも、楽器を吹くすべての人に有用なアイテムですよ。
ハンス:まだ開発段階ですが、子ども用の安価なモデルをリリースする予定です。誰もが良い音で楽器を始められるように。そしてより多くの人に末長く音楽を楽しんでもらいたいのです。

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