Disc Review【CLASSIC】

「Chika & Scott:Unfettered (アンフェタード)」

「Chika & Scott - Unfettered (アンフェタード)」

[収録曲]シューベルト : アルペジオーネ・ソナタ イ短調 D821、シューベルト:白鳥の歌 第4番 (セレナーデ)、モーツァルト:アダージョ ロ短調 K. 540、モーツァルト:〈ああ、お母さん聞いて〉による12の変奏曲 ハ長調 K.265/300e《キラキラ星変奏曲》、シューベルト:エレンの歌 第3番 作品52-6 D. 839(アヴェ・マリア)

 

ロサンゼルスを拠点に活動するサクソフォン奏者の井上知香とギタリストのモリス・スコットによるデュオ、『Chika & Scott』 待望の1stアルバム。
サックスとギターという国内では珍しい編成ながら、古典・ロマン期のクラシックの名曲をギターとサクソフォンで見事に体現し、それぞれの楽器の持つ魅力を引き出している。特に、クラシックにおけるギターとサックスの「相性の良さ」、「表現の幅の広さ」が随所に感じられ、シンプルながら“奥行きの深さ”を感じる仕上がりとなっている。
また今回のアルバムは、フランク・シナトラ、ナット・キング・コール、ポール・マッカートニーら歴史的アーティストが収録したキャピトルレコードの「スタジオA」でレコーディングしており、プロデューサーにニコ・ボラス、エンジニアにグラミー賞通算22回受賞のアル・シュミットとシャンドラー・ハロッドを迎えるという超豪華な布陣で制作されている。そのあたりも聴きどころのひとつだ。
楽曲は下記から視聴・購入もできるとのこと。ぜひチェックしてほしい。
https://www.chikaandscott.com/

 

登場するアーティスト
画像

井上知香
Chika Inoue

大阪・高槻市生まれ。ヨーロッパとアメリカに幼少期より在住。サンディエゴの高校時代にサクソフォンを手にし、マーチングバンド、吹奏楽、ジャズに親しむ。アメリカの名門大学カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)ハーブ・アルパート音楽学校、カリフォルニア州立大学フレズノ校大学院を経て、南カリフォルニア大学(USC)ソーントン音楽学校博士課程を修了。アジア、ヨーロッパ、アメリカで幅広く活動し、クラシック音楽界では偉大な可能性を秘めるサクソフォン音楽の普及に力を注いでいる。日本国際芸術連盟より奨励賞と審査員特別賞を受賞、La Jolla Symphony and Chorus Young Artists Competitionなど数多くのコンクールに於いて優勝を果たし、アメリカを中心にソリストとして数々のオーケストラや楽団と共演を果たす。また、ビバリーヒルズ・コンサートシリーズの演奏家の一人に選出され、アメリカ各所でリサイタルを行ない好評を博す。現在はロサンゼルスを拠点とし、クラシカル・サクソフォンを中心にジャズ、ロック、民族音楽のジャンルやスタジオミュージシャンとして幅広く活動中。グスターボ・ドゥダメルが音楽監督を務めるロサンゼルス・フィルハーモニックでサクソフォンを担当している。カリフォルニア州立大学にて音楽科と人文学科の講師の傍ら、ロサンゼルスシティーカレッジで後進の指導を行っている。セルマーパリ・サクソフォン アーティスト、リーフレック 管楽器アクセサリー アーティスト。

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