THE SAX vol.113│Disc Review【CLASSIC】

「Mon tresor─モン・トレゾール(私の宝物)」仲田守

「Mon tresor─モン・トレゾール(私の宝物)」仲田守

【NKT-001】¥3,300
フォスターミュージック
[演奏]仲田守(T.Sax)、光田健一/伊藤康英(Pf)、啼鵬(Pf/バンドネオン)、栃尾克樹(B.Sax)、織田浩司(A.Sax)
[収録曲]光田健一:ザ・マーベラス・パス ~ ふたつの小さなロンド風アンダンテ、鹿野草平:アレグロ・コン・アニマ、長生 淳:ラ・テネレッツァ/ル・モ・エモシォネル、伊藤康英:テナー・サクソフォーンとピアノのためのソナチネ、ジャン=バティスト・バリエール:アダージョ、アストル・ピアソラ:コラール/タンティ・アンニ・プリマ、庵原良司:紅葉、江原大介:メモリア、アーヴィン・ゴードン:アンフォゲッタブル

 

東京佼成ウインドオーケストラに1979年に入団し、2015年に定年で退団するまで長くテナーサックス奏者として活躍した仲田守。現在は指揮者・音楽監督として各地の吹奏楽団の指導を行なっている。仲田が古希を迎えリリースした初めてのソロアルバムが「Mon tresor - モン・トレゾール(私の宝物)」と題された本作。
共演には東京佼成ウインドオーケストラでも活動を共にした栃尾克樹やBIG HORNS BEE(オリタ・ノボッタ名義)や吹奏楽との共演を重ねている織田浩司氏など、仲田が絶大な信頼を寄せる音楽家たちが名を連ねる。
ピアニストとして共演している光田健一や伊藤康英の楽曲、また啼鵬のアレンジ作品のほか、サックス界で人気の作曲家 長生 淳、主に吹奏楽作品で知られる鹿野草平や江原大介などバラエティに富んだ作品を選曲。
「私の宝物」のタイトルが示すとおり、仲田が大切にしてきた音楽に対する愛情や情熱、アイデンティティが凝縮された一枚。心地よい余韻を残す赤ワインのような、深いテナーサックスの音色が、長きにわたる音楽の旅路を饒舌に物語っている。

 

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