サックス記事

住谷美帆 第9回国際サクソフォンコンクールで優勝! 「プロムナード」で満を持してCDデビュー

THE SAX vol.92

東京藝術大学在学中から国内外のコンクールで優秀な成績を収め、その実力で注目を集めてきた住谷美帆。自身のリサイタルやカルテット、吹奏楽など幅広いステージで活躍する彼女は、この7月にスロヴェニアで開催された第9回国際サクソフォンコンクールで見事優勝し、最高のタイミングでCDデビューを迎える。アルバムに込めた今の思い、そして音楽に懸ける情熱を語ってもらった。(協力:キングレコード株式会社)


 

デビューアルバムだからこそ、今やれることを全部込めたい!

住谷美帆
住谷美帆
――
「プロムナード」にはサックスのオリジナルレパートリーはもちろん、意外なクラシック曲をプログラミングされましたね。
住谷
まずは『展覧会の絵』を収録したいというところから考え始めましたが、デビュー作ですからサックスのオリジナル曲は絶対に入れたかった。グラズノフのコンチェルトはサックスの重要なレパートリーですが、ピアノとの共演で収録している方はあまりいないんです。でもサックスを学ぶには避けては通れない曲で、実際はピアノ伴奏でやる機会が多いので、今回入れてみようと。私も高校生の時に音源を探してみたんですが、きちんとしたものを探すのが難しかったので、模範的な聞き方をしていただいても嬉しいですね。
『カプリス』は、サックスには良いレパートリーがないと言われがちですが、無伴奏でサックスが音楽的に聞かせられる曲はこれだと思って選びました。
あとはピアノ曲です。私は5歳から15年ぐらいピアノを習っていたので、変化をつけたいと思ったときにピアノの曲はどうだろうと。ピアノ曲の中ではショパンが一番好きなので、サックスに相性が良さそうな『12の練習曲』から10-4に挑戦しました。この曲で技術的な部分を見せるなら、もっと歌える部分を見せたいということで、シューベルトの『4つの即興曲』から、最初は3楽章だけアレンジをお願いしました。なるべく原曲に近い感じをイメージしていたんですが、吹いてみたら少し考えが変わって。基本は3楽章ですが、随所に他の楽章のモチーフが出てくるようなアレンジになりました。サックスの曲をたくさん手がけていらっしゃる長生淳さんですから、ちょっと無茶を言ってしまったんですけど(笑)。
 
――
サックスでショパンはありそうでなかったですね。ピアノ歴の長い住谷さんならではだと思います。
住谷
サックスを吹く人の多くが歌や弦楽器の曲を吹いてみたいと思うように、私は割とすんなりピアノの曲をやりたいと思いました。ピアノが身近な存在だからこそかな、と思います。ショパンはバラードや他のエチュードも迷ったんですが、まずは短めの10-4を選びました。ここから広げていけたらという気持ちもあるので……。

プロフィール
住谷美帆
(すみやみほ)

1995年茨城県水戸市出身。 5歳からピアノを、12歳からサクソフォンを始める。2018年東京藝術大学首席卒業。アカンサス音楽賞、安宅賞受賞。2018年7月スロヴェニアで行なわれた第9回国際サクソフォンコンクールにて女性初の優勝者となる。このほか国内外数々のコンクールで優秀な成績を収めている。これまでにN響、関西フィル、藝大フィルと共演。サクソフォンを須川展也、鶴飼奈民、大石将紀、有村純親の各氏に師事。〈Lumie Saxophone Quartet〉ソプラノサクソフォン奏者。ぱんだウインドオーケストラシーズンメンバー。BSジャパン「エンター・ザ・ミュージック」、日本テレビ「ヒルナンデス!」等メディアにも出演。

[使用楽器]
〈ソプラノ〉ヤマハYSS-875EXG、MP=セルマーS80 C1☆、リガチャー=ハリソンGP、リード=バンドーレン トラディショナル3 ½
〈アルト〉ヤマハYAS-875EXG、MP=セルマーS90 170、リガチャー=ハリソンGP、リーフレック 41mm GP、リード=バンドレン トラディショナル3 ½
〈テナー〉ヤマハYTS-875EXG、MP=セルマーS80 C1☆、リガチャー=ハリソンGP、リード=バンドレン トラディショナル3
〈バリトン〉ヤマハYBS-62Ⅱ、MP=セルマー180、リガチャー=ルソー、リード=バンドレン トラディショナル3


CD Information
2018年12月5日発売

プロムナード
プロムナード

「プロムナード」
【KICC-1473】¥3,000(税抜)
キングレコード

[演奏]住谷美帆(Sax)、イリヤ・ラシュコフスキー(Pf)
[曲目]ムソルグスキー:展覧会の絵 全曲(長生淳 編)、ショパン:12の練習曲 作品10-4(旭井翔一 編)*新編曲、シューベルト:4つの即興曲 作品90-3(長生淳 編)*新編曲、グラズノフ:サクソフォン協奏曲、ボノー:ワルツ形式によるカプリス

 

次ページにインタビュー続く
・アルバム録音とコンサートの違いは?
・ピアノ以上に夢中になれたサックスとの出会い
・東京藝大を卒業は飛躍のポイントに?
・心を解放して音楽を表現できたステージ

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