サックス記事
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デイヴ・コーズ 音楽を“魅せる”スーパーサックスプレイヤー

THE SAX vol.45 Cover Story
DAVE

2009年、あのハリウッド・ウォーク・オブ・フェイム(栄誉の舗道)に仲間入りし、今や日本でも大人気のプレイヤー デイヴ・コーズ氏。昨年、ソロ活動20周年を迎えた彼は、10月に7年ぶりのオリジナルアルバム『Hello Tomorrow』をリリースしたが、これがかなりの意欲作だ。プロデューサーにマーカス・ミラーとジョン・バークを迎え、ボニー・ジェイムス(Ts)、リー・リトナー(Guit)、シーラ・E(Perc,Vo)などの豪華なアーティストと共演。彼らをただの“豪華ゲスト”というだけに終わらせず、彼らの音楽性を取り込んでさらに発展させているところはさすがだ。 そんなコーズ氏が昨年も11月に来日し、ブルーノート東京において5日間に渡って熱いステージを繰り広げた。美しい音色と完璧な音程、そして驚異的なパフォーマンスで音楽を“魅せる”彼に、久しぶりのインタビューが実現した。
取材協力:ユニバーサルミュージック 撮影:土居政則

会心のアルバム「Hello Tomorrow」

ソロ活動20周年おめでとうございます。今日は、ニューアルバムのことはもちろんですが、サックストークをお願いできればと思っていますが。
デイヴ・コーズ
(以下 D)
もちろんOKさ! 日本ではサックスが題材になった映画が公開されたりして、とても人気が高いらしいね。女子高生がジャズに挑戦する映画があっただろう? それで若い世代にもサックスが注目されるのはとても喜ばしいことだね。
はい。いま日本では、サックスが一番人気の高い管楽器と言えるんですよ。映画だけでなく、あなたの素晴らしいプレイがサックス人気を高めてくれているとも言えます。
D
それは嬉しいね! 今回もブルーノート東京にはたくさんの方が来てくれて、心から御礼を言いたい。ドウモアリガトウゴザイマス!
では早速質問に。昨年、アルバム「Hello Tomorrow」を発表されましたが、そのエピソードを聞かせてください。
D
デビューしてからいろいろなミュージシャンと共演したり、新しいことに挑戦してきたけど、いつも良い気分でいるわけではなく、変化や葛藤があったんだ。これまで僕は何をしてきたんだろう、どこへ行きたいんだろうと、ふいに立ち止まって考え込んでしまうようなことが常にあった。そんな中で、こういうアルバムを作れたことが、新しい自分の人生の一章を作ることができたと思っているんだ。いろんなことを学ぶことができた。マーカス・ミラーやジョン・バークなんかと一緒に、曲を書いたりレコーディングをしていったんだけど、僕はそれまで居心地の悪さを感じていることが、晴れ渡ったように感じた。振り返ってみると、アメリカという国も今不安定な状態が続いていて、皆が予想していた未来と違う様相になってしまっている。人々は、「これからどうしたらいいんだろう」と悩みを抱えている世の中なんだ。全世界そうかもしれないけどね。自分にとって今回のアルバムというのは、そんな中で生き延びるための手段だったとも言える。不安定な時代を、ポジティブな状態で昇華することができたんじゃないかな。今すごく自分は良い気分で、心から「良いモノができた!」と思っているし、ワクワクしているんだ。この世界で20年やってきたけれど、まるで新人ミュージシャンのような気分だよ。

次ページにインタビュー続く
・音楽に“命の息吹き”を与えるには?
・公開! コーズ氏のプレイスタイルの秘密
・CLINIC at ISHIMORI 2010.11.06
・LIVE at Blue Note TOKYO 2010.11.04-11.08


CD Information

Hello Tomorrow CD
「Hello Tomorrow」
【UCCO-1108】
¥2,500(税込)
[演奏]デイヴ・コーズ(Sax,vo)、マーカス・ミラー(Bass,Guit,Key,Cl,Syn)、ボニー・ジェイムス (Ts)、クリスチャン・スコット(Tp)、ハープ・アルバート(Tp)、リー・リトナー(Guit)、ケブ・モ(Guit,vo)、ジョナサン・バトラー(Guit,Vo)、リッキー・マイナー(Bass)、ブライアン・カルバートソン(Key,Tb)、シーラ・E(Perc,Vo)、ダナ・グローバー(Vib)、ジェフ・ローバー(Key)、レイ・パーカーJr.(Guit)、ポール・ジャクソンJr.(Guit)、レニー・カストロ (Perc)、オマー・ハキム(Ds) 他
[収録曲]Put The Top Down、When Will I Know For Sure、It's Always Been You、Getaway、This Guy's In Love With You、Anything's Possible、There's A Better Way、Start All Over Again、Think Big、The Journey、Remember Where You Come From、Whisper In Your Ear、What You Leave Behind、All You Ever Wanted
登場するアーティスト

ボビー・コールドウェルにリクルートされ、キャリアをスタートさせる。その後、リッピントンズやトム・スコットのバンドで名を上げ、フュージョン系のファースト・コール・ミュージシャンとして活躍。1990年、ケニー・Gを世界に送り込んだ名キーボーディスト ジェフ・ローバーの尽力により、名門キャピトルとセルフタイトルのアルバムでデビュー。1994年には自らパーソナリティを務めるラジオ番組をスタートさせ人気を博す。6度のグラミー賞候補歴を持ち、現在スムース・ジャズ・シーンの頂点に立つ名実共に人気のサックス奏者。

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