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「響け!ユーフォニアム」声優対談インタビュー

wind-i mini7号 特集

「響け!ユーフォニアム」特集、まずは加藤葉月(かとうはづき)役の朝井彩加さんと川島緑輝(かわしまさふぁいあ)役の豊田萌絵さんの2人の声優による対談インタビューです! 実は豊田さんは、小学校の時に強豪吹奏楽部に所属した経験をお持ちです。一方の朝井さんは楽器初心者! 息のあったやり取りで、それぞれの視点から「響け!」の魅力を語っていただきました。

「響け!ユーフォニアム」声優対談インタビュー

 

吹奏楽経験者の川島緑輝と、初心者の加藤葉月

――
まずは演じているキャラクターのことを教えてください。
豊田萌絵
私は川島緑輝(かわしまさふぁいあ)というコントラバス担当の子を演じています。緑に輝くと書いてサファイアと読む、今どきのキラキラネームです(笑)。名前にコンプレックスを持っていますが、音楽がストレートに好きで、情熱を持っています。もともと中学でコントラバスを経験していて、高校でも音楽を楽しく続けたいということで北宇治高校吹奏楽部に入部します。見た目はふわっとした印象ですがしっかりしている子で、初心者でわからないことだらけの葉月ちゃんに、吹奏楽経験者としてのアドバイスや吹奏楽部特有の用語の説明を詳しく教えてあげる場面が多いです。吹奏楽経験者寄りの意見を言える子です。
朝井彩加
私が演じる加藤葉月は初心者です。中学までテニス部に入っていましたが、高校では久美子や緑輝と一緒に吹奏楽部に入ります。初心者目線なので「これってどういう意味?」とか、「これ何の楽器?」などの疑問点を投げかけるキャラです。葉月は担当楽器がチューバなんですけど、大きくてまるで機械のような(笑)楽器です。女の子が持つには結構な重さがありますよね。マウスピースを何の知識もなく買ってしまうくらいやる気があります。後々その買ったマウスピースがチューバだということがわかり、周りに乗せられてチューバを担当することになります。

――
主人公の久美子とはどのような関係ですか?
朝井彩加
久美子とは3人で仲良しグループなんです。
豊田萌絵
最初の友だちになるきっかけは久美子からではなく、まわりからです。久美子はあんまり主人公っぽくないんです(笑)。自分で引っ張って物語を進めていくっていうタイプの主人公ではなくて、周囲に流されながら物語が進んでいきます。緑輝と葉月が2人でぐいぐい久美子を引っ張って、いつの間にか3人で仲良しになります。こういう友だちの作り方あるなぁっていうようなリアルさがありますよね。
朝井彩加
やや達観している部分が久美子はあるので、そこがちょっと大人らしいっていうのかな。
豊田萌絵
しょうがないなあっていいながら、冷めている感じ。でもちょっとついていくっていうような、そのバランスがいいんだと思います。

吹奏楽に明け暮れた小学生時代

豊田萌絵
――
豊田さんは吹奏楽の経験があるそうですね。
豊田萌絵
小学校1年生から6年間ずっと吹奏楽をやっていました。全国大会に行くような強豪校で、金賞もよく取っていました。毎日練習していましたし、夏休みもほぼ毎日部活でした。
最初はフルートをやりたかったんです。兄がトランペットをやっていたので、トランペットだけはやだぞ、と思っていたんですけど(笑)、最初の楽器決めの時に、トランペットだけ音が出ちゃって。でも、始めてみると自分の楽器に愛着がすごく湧いてきて、演奏するのが楽しいし、スパルタで厳しい学校でしたが嫌になることもあまりなく、楽しんでやっていました。
5年生からはパートリーダーになり、部やパートをまとめるのに苦労しました。後輩を教えたり、引っ張っていかないといけないのですが、いうことを聞かない子がいたり……。パートリーダーは作中にももちろん出てくるんですけれど、大変さがわかります。
――
小学1年生だと、トランペットは長く大きかったのではないですか?
豊田萌絵
小学校1年生から6年間ずっと吹奏楽をやっていました。全国大会に行くような強豪校で、金賞もよく取っていました。毎日練習していましたし、夏休みもほぼ毎日部活でした。
最初はフルートをやりたかったんです。兄がトランペットをやっていたので、トランペットだけはやだぞ、と思っていたんですけど(笑)、最初の楽器決めの時に、トランペットだけ音が出ちゃって。でも、始めてみると自分の楽器に愛着がすごく湧いてきて、演奏するのが楽しいし、スパルタで厳しい学校でしたが嫌になることもあまりなく、楽しんでやっていました。
5年生からはパートリーダーになり、部やパートをまとめるのに苦労しました。後輩を教えたり、引っ張っていかないといけないのですが、いうことを聞かない子がいたり……。パートリーダーは作中にももちろん出てくるんですけれど、大変さがわかります。
全国大会の時の映像が残っていて、久しぶりに見たら私本当に小さくて(笑)。こんなに楽器が大きかったのかって今映像を見ると思います。忙しい曲だとミュートを外して足にはさむんですけど、ミュートは大きいし、足も下についてないんですよ(笑)。「あ、こんなにがんばっていたんだ」って思います。
成長期にずっとトランペットを吹いていたので、その影響でフックに引っ掛けていた右手の小指が少し曲がっているんです。6年間で影響が出るんですね。楽器はヤマハです。兄のお下がりをずっと使っていました。
なので、こうやって仕事で吹奏楽に接することができて嬉しいです。

部活動は運動部でした。

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吹奏楽をやっていたのは小学生の頃だけですか?。
豊田萌絵
本格的に吹奏楽をやっていたのは小学校の6年間だけです。中学校では運動してみたいなと思って、3年間テニス部で活動しました。でも自分の楽器を持っていたので、休日は趣味で3年間吹いていました。高校に入ってからは部活に入っていませんでしたが、吹奏楽部員が少なく、野球の応援や、学校のイベントで募集していたので高校生の時も吹いていました。楽しく好きでやっていましたね。
朝井彩
――
朝井さんは吹奏楽や楽器の経験はありますか?
朝井彩加
楽器はピアノをちょっとだけやっていましたが、その他の楽器は演奏したことがありません。部活は、中学はバスケ部で、高校は美術部でした。高校はまったり過ごしたいなと思って(笑)。高校で運動部に入ったらそこにすべてを捧げなきゃいけないじゃないですか。中学のころにいかに厳しいかも知ったし、自由な高校生ライフを送りたいなと思い、美術部に入っていました。一年に一度大会があり、机半分くらいの大きさの画板に自由課題で好きなものを描いて、提出していました。デザイン考案から、半年ぐらいかけて、配色をどうしようかなどと考えながら。夏休みも活動していて、入った当初の予想以上に青春を捧げていたっていう(笑)。
美術部の大会は、まず地方の大会があり、そこで選ばれるとさらに大きい大会にでて、さらにその上に行くと全国大会でした。でも私たちはあまり強い学校ではなかったので、最初の大会止まりでした。
でも自分がいかに満足するものを制作できるかという部分が大きかったので、賞を取らなくてもそんなに悔しい気持ちはなかったです。

実際に自分の担当楽器を練習!

――
演じてるキャラクターの担当楽器は、どんな楽器だと感じていますか?
豊田萌絵
私はいつもトランペットを吹いてきて、コントラバスをやっている子って移動とか大変そうだなって他人ごとのように見ていました(笑)。自分が担当する楽器がコントラバスになるとは思っていなかったのでびっくりしました。身体の大きな子が担当しているイメージを持っていますが、緑輝は148cmとすごく小さいんですよ。それでコントラバスを持つのはすごく大変だろうなと思います。
コントラバスの落ち着く音色がすごく好きです。吹奏楽においては地味かもしれませんが、いるといないとでは低音の厚みに大きな差の出る大事な楽器だと思います。
朝井彩加
私はまだ全然吹いていないので実感がないんですけど、チューバはやっぱり大きいし、あとメロディ担当ではなく低音を担当する楽器なので、花形ではないんですけれども「縁の下の力持ち」という印象を受けています。
――
まさに、そのとおりです!
朝井彩加
楽器自体が大きいので迫力のある低音を出す楽器というイメージですね。小学校の時合唱をやっていたんですけど、合唱でもソプラノだけよりも低音のアルトやバスがあると音域が広がって迫力が出てくるので、すごく必要なポジションだなと感じます。

――
低音パートのパート練習の場面も出てきますか?
豊田萌絵
そういう場面も多く描かれています。本当に描かれ方が実際の吹奏楽部に近いです。練習風景や、楽曲ももちろんそうですし、仲間との距離感、出会い方……どれをとってもリアルです。吹奏楽部に入っていた人が観たら「あるある!」ってなるはずです!
――
ユーフォニアムはどんな楽器だと感じていますか?
豊田萌絵
ずっとユーフォニウムだと思ってました(笑)
――
どちらの言い方もするみたいですね。
豊田萌絵
この作品でユーフォニアムっていう言い方もあるんだって知りました(笑)
音色も綺麗ですし、旋律も吹ければ低音の支えもできるし、万能なイメージですね。

――
朝井さんはユーフォニアムという楽器の名前自体聞いたことがなかったのではないですか?
朝井彩加
そうですね、全然楽器には詳しくないので……。チューバよりは運びやすそうだなって思います(笑)。音色も音量も違うそうですね。耳で体感はまだしていないんですが、これからグループで体験することで一つひとつの楽器の魅力を知っていくことになると思います。
――
これから自分のキャラクターの担当楽器を練習されるとお聞きしました。
朝井彩加
そうなんです。
――
練習はこれからですか?
朝井彩加
これからですね。一回マウスピースを吹く機会はありました。音は出たんですけど、正しい音なのかどうかわからなくて。あとピストンの指使いや、口で音程を変えたり……いろいろな技術を身につけないといけないので、がんばらなくては、と思っています。大きい迫力のある楽器なのでそれに見合った実力をつけていきたいなと思っています。肺活量もつけて、がんばります!
豊田萌絵
金管楽器だったらトランペットの技術が応用できるんですけど、まさかのコントラバスなので(笑)。コントラバスは今まで一回も挑戦したことないので一からのスタートになります。譜面もヘ音記号になりますし。弦楽器は触れたことがないので緊張していますが、いい音が出せるようにがんばろうと思います。

 

吹奏楽をやっている人も、昔やっていた人も、これからやる人も楽しめるアニメ

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最後に「響け!ユーフォニアム」の見どころを教えてください!
豊田萌絵
先ほどもいいましたが、描き方がとてもリアルなんです。吹奏楽をやっている人だったら絶対に共感できる部分がありますし、絵の描き方も本当に繊細で、表情一つ手を抜いていないので、リアルな青春を本当に楽しめる作品です。一回吹奏楽をはなれてしまった人が見ても、もう一回戻りたいって思えるはずです。私も一回吹奏楽を離れてしまっているので、実際に演じながらアニメを楽しんでいて、本当に今吹奏楽部に入りたくて仕方なくなってしまって(笑)
未経験者も楽しそう、こういう演奏してみたいなって思える作品なので、いろんな方に見てほしいなと思います。
朝井彩加
楽器を今やっている人も、初めて楽器に触れた時の感覚だったり、最初に楽器を始めたきっかけだったり、楽器を始めた頃の思い出をきっと思い返せると思います。自分の持っている楽器に対する愛着が深まり、最初に吹奏楽を始めた時の好きな気持ちが思い出せる作品になっていると思います。
豊田萌絵
キャラクター同士のやりとり、友だち同士のいざこざやトラウマ、恋愛もそうですけど、10代の年頃の女の子に起こる普通の悩みもたくさん出てくるので、そこの部分に共感をして青春を感じてくれる人も多いと思います。
朝井彩加
吹奏楽が、手の届かない、ちょっと高嶺の花のように感じている部分が私自身ありました。実は中学生の時に吹奏楽部に入ろうか迷ったんです。素敵だな、かっこいいなって思って入ろうとしたんですけど、厳しいからって経験者の友だちにいわれて(笑)。あと楽器を自分で買わなきゃいけないものだと思っていましたし。でもこのアニメを演じてみると、そんなに敷居は高くないよっていう印象を受けました。吹奏楽未経験の人がみると吹奏楽の印象が変わるのではないかと思います。気軽に入れる、始められるものなんだなって初心者ながらに感じました。早く楽器吹きたいなっていう気持ちです!

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