最初からペアになっているものはいいのですが、セレクションされていないバラの状態で売っているスティックもあります。そのようなスティックを買うときは、左右で重さが同じものを選びましょう。また、スティックで頭を叩くと響きます。その響く音の高さがなるべく同じスティックを選ぶといいですね。楽器店でやっていると「何しているの?」と言われてしまうかもしれませんが(笑)。現在はメーカーで重さ、チップの形を合わせて1セットで販売されているので安心して購入できます。
ほとんどのマレットでは糸の巻き直しができます。ご自身で巻き直しされる方もいらっしゃいますし、楽器屋さんで相談もできます。巻き方はモデルによってもかなり違いますが、基本的には最初芯があって、そこに糸を巻き付けています。バスドラムのマレットは芯に丸いフェルトを巻きつけて根本で留めます。
何種類か手元に持っておくと、指揮者の要求に応えられるという意味で安心ですね。プロの方は同じ種類のマレットだけで大きな袋に何本も入れて持ち運んでいる方もいらっしゃいます。木管楽器のリードのようなイメージですね。
様々なメーカーをまんべんなく出しています。選択肢の幅を広く取る意味でも、様々なメーカーを扱うようにしています。メーカーを指定されることはあまりありません。オーダーに合わせて、必要ならばお貸しする楽器のカスタマイズもします。本当はいくつか楽器を用意した上で選んでいただきたいところなのですが、運搬の限界がありますし、在庫の関係もあるのでなかなかできません。よく利用していただく団体さんだと、お客さまの好みがこちらで把握できているのでご提案しやすいのですが、このメーカーでどうでしょうと持っていくと、「いや今回は違うんだよ」なんてことも多々あります(笑)。
注文の段階で「明るい音がほしい」などとオーダーしていただくとこちらとしては選びやすいですね。レンタルの前に直接こちらで選んでいただくとさらに安心です。逆に選んでもらう楽器の種類が多すぎて大変かもしれませんが(笑)。
今年になってから問合せが多いです。弊社では大鑼(だいら)、小鑼(しょうら)と呼んでいます。大鑼は叩いた後音が下がり、小鑼は音が上がります。京劇に使われるものですね。音の変化にはかなり個体差があって、すぐに変化するものもあれば、変化してからかなり響きが残るものもあります。レンタルする際は、イメージと違う音になることがありますと説明してから送っています。
何年か前に竹鳴子の注文が多く入ったこともありました。他の曲でも使うのか、という点は気になります。レンタルする側としては悩みどころですね。
やはり違いますね。吹奏楽は歯切れのいい音が求められます。例えばバスドラムでは、プラスチックヘッドを張りぎみにして使うことが多いですね。管楽器相手なので、音が立ちやすく、華やかな音色のセッティングが選ばれます。しかしオーケストラ曲の吹奏楽編曲も演奏する機会が増えたので、使う楽器は似てきているかもしれません。なるべく元の作品に近い、広がりのある音を求められることも最近は多いですね。深い音では音が立たないのでアンサンブルが難しいですが、そのような音色が選ばれるようになってきた要因には、管楽器の演奏が進歩して、より繊細になってきているということがあげられるかもしれません。
編鐘(へんしょう)という中国の楽器があります。元々は中国の古墳から発掘された鐘で、その鐘一式を吊るすスタンドから大きいです。大きな劇場の舞台にスタンドを組んだら、端から端までいっぱいいっぱいになってしまいました(一同驚)。一番重い鐘で150kgくらいあるので運ぶだけで大変です。3オクターブほどの音域です。スタンドがL字になっていて、奏者が棍棒で撞きます。この楽器、レンタルの注文が意外と入るんです。
『幻想交響曲』で使用するカリヨンもよくお貸ししていますね。2種類取り揃えていて、音程は同じですが、形が違います。右の写真の80インチの銅鑼はおそらく弊社にしかないと思います。
打楽器も、楽器として扱いましょう。乱暴には扱わないでください。レンタル楽器は共有の楽器なので、他の方が使われるということも意識してほしいです。しかし、借りてきたものだからいじってはいけない、ということはありません。お客さま自身が使いやすい状態に調整してから使いましょう。
また、良くなかった部分の感想をいただけると助かります。ここおかしかったですよ、という意見があるとすぐに直せますから。なかなかメーカーなどに言いにくいことでも、弊社に伝えてもらえたら、出しやすいように調整できますし、弊社でもできないことはメーカーさんに伝えることもできます。
打楽器の人だけでは運搬が大変なので、管楽器の方もお手伝いをお願いします。その上で、正しい持ち方も知っておいてもらえると嬉しいですね。重い楽器を間違った位置で持つと間違った位置で持つと、ケガをしたり楽器の故障の原因にもなります。
ティンパニはペダルを引きずらないように持ちましょう。
ヘッドのふち(リム)は持ってはいけません。必ず柱部分を持ちましょう。
片手で持つ、スイッチ部分を持つ、リムを持ってはいけません。
下から抱えるように持ちましょう。