THE SAX ONLINE 限定ウェブ連載始動!

File01:エレクトリックサックスとは

機材の種類について

それでは早速、エレクトリックな表現をする時にに必要な機材について見ていきましょう。

 

マイク

マイクにはダイナミックマイクとコンデンサーマイクがあります。簡単に説明すると、ダイナミックマイクは 無駄な音を拾わない。つまりノイズをが出にくい。また丈夫です。コンデンサーマイクは、サックス特有のサブトーンや息づかいなど、繊細な音まで録ることができます。現行で販売されているクリップマイクはほとんどがコンデン サーマイクです。このコンデンサーマイクの注意点としては、ファンタム電源という、48Vの電流を流してあげないといけないことです。これはミキサーやインターフェースについているので、ライブの時はPAさんにやってもらえますが宅録の時は自分でファンタムスイッチを入れる必要があります。マイクは自分の音そのもの! 値段と音質が比例しますから、信頼あるメーカーのものを購入しましょう。

プリアンプ

マイクからの入力が小さい時に音の信号を増幅させる機材。ちなみにぼくはいろいろな場所でライブをしてきましたが、使ったことはありません。宅録する際も、オーディオインターフェースにもともと内蔵されているので必要ないかと思いますが、たとえばダイナミック式のクリップマイクを使う際には必要になります。

エフェクター

音を多種多様に変化させることができるエフェクターが数多く出ている中で、どれを買ったらいいか迷いますよね。まずはどれでもいいと思いますが、たくさん入っているマルチエフェクターをおすすめします。僕が使っているのは、TC HELICONのボーカルエフェクターです。どのマルチエフェクターでも、基本的なエフェクターはすべて入っているので、触ってみるとすぐに使えるようになります。まず、ディレイで遊んでみましょう! 自分の演奏した音がそのまま遅れて出てくる、「やまびこ」と思ってくれればOK。その次にオクターバーもしくはハーモナイザーを使ってみます。自分の音が同時にハモって出てくるので、一人ブラスセクションができます。「あ、意外と 期待したのに~」っていうエフェクトはオートチューン、俗に言うケロケロボイスです。HIP HOPやR&B、テクノなどで使われる、声を強制的に近くの音程に合わせて正確に補正するエフェクトなのですが、考えてみればそれは当然で、もともとサックスを吹いたら正しい音程が出るのですから変化は少ないですよね(笑)

アンプスピーカー

例えば音楽スタジオで音を出す場合は備え付けのスピーカーで出せば大丈夫です。またギターアンプにつなげて音を出しても面白いですよ。自宅の場合は、モニタースピーカーというものを使うことになります。市販のオーディオコンポでも使えないことはないのですが、音質がリスニング用に作られているため、録音すると演奏している自分の音が変換されて出てきてしまうのです。そのため、なるべく原音そのままのフラットな音を出すためのスピーカーがモニタースピーカーなのです。ちなみにヘッドホンも同じで、モニターヘッドホンというものを使わない と、原音そのままの音では聞けませんので注意です。

オーディオインターフェイス、ミキサー

これはマイクやギターなどの音を変換してPCに取り込む機材で、宅録にはなくてはならない機材になります。オーディオインターフェイスはパソコンに音を取り込んだり、出したりするための変換機。最近はオーディオインターフェイス付きミキサーもあるので、それでも問題ないと思います。ミキサーというのはその名のとおり音を混ぜる機材です。サックス、ドラム、ベース、ギター、ピアノなどからマイクで集めた音のバランスをとって、最終的にスピーカーで2chにして出す機材ですね。少ないch数でも一台あると何かと便利で

 

 

Profile : 橋本恭佑(Kyousuke Hashimoto)


洗足学園音楽大学を卒業。 EMPTY KRAFT/オートクチュールサックスカルテットのメンバー Famouse Japaneseのリーダー バンド活動をメインに、CM、ドラマ、メジャーアーティストのサポート等をしている。 出来ること→サックス、フルート、クラリネット、ズルナ、ネイ、DJ、作曲、編曲。

 
 
<前へ      1   |   2   
サックス