サックス記事 デビュー35周年を迎えたJ-フュージョンを新次元へと誘う双頭バンド 
  サックス記事 デビュー35周年を迎えたJ-フュージョンを新次元へと誘う双頭バンド 
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THE SAX vol.126 Cover Story│DIMENSION

デビュー35周年を迎えたJ-フュージョンを新次元へと誘う双頭バンド 

ARTIST

1990年代の初頭にJ-フュージョンの新たなる旗手としてシーンに華々しく登場したDIMENSIONが、今年デビュー35周年を迎えた。今や海外のリスナーからも熱い視線が注がれるJAPANESE FUSIONだが、彼らがその一翼を担ってきたことは今さら言うまでもないだろう。と同時に現在進行形のグループとして常に新鮮さを失わず、現在も新たな魅力を発信し続けていることは特筆に値するだろう。そんなDIMENSIONがメモリアル・イヤーに放ったのが、ちょうど35枚目となる新作「35」だ。サックスの勝田一樹とギターの増崎孝司の双頭ユニットとなってからは5作目。二人が曲を持ち合い各々の個性を発揮するとともに、互いを際立たせる絶妙なバランスで成立する会心の1枚だ!
前号ではフロントマン勝田一樹に35年の歴史を振り返ってもらうインタビューを敢行したが、本号ではアルバムの話題を中心に改めて話を訊く。さらに今回は勝田の唯一無二のバディ増崎孝司にもインタビューに答えてもらった!
インタビュー・文:山本美芽/写真:達川範一(B ZONE)/取材協力:株式会社B ZONE

 
 

勝田一樹〜35年かけて見えてきたディメンションの音

ニューアルバム「35」はアグレッシブなサックスのオンパレード!

誰が聴いても勝田さんだとすぐにわかるオリジナリティは、どうやって構築してきたんですか?
勝田一樹
アルバムを作っても同じ人がやっているから、悪く言えば似てきちゃう。それが個性ともいえる。あとは自信の持ち方ですね。これが自分の個性なんだ、と思えば個性になるけど、またマンネリだったと思いながら作っていると「面白くないじゃん」と捉えられてしまう。毎回キャラ違いの音楽を提供されても、「この人これがあるから好きだったのに、今回ぜんぜんそれがない」と戸惑ってしまう。これこそ勝田の個性ですってサウンドが見つかったのか?というと、まだ模索中ですけれどね。
 今作「35」は、自分の演奏に焦点が当たっているし、曲の半分は自分で作曲しているので、ハイノートから速いパッセージまで、実にいろいろな要素を盛り込んで、アグレッシブなサックスのオンパレードなんです。そういう意味ではこの作品に、いまの自分の個性が出ていますね。
新作「35」は、リズムが非常に格好いいですが、どうやって作られているのですか?
勝田
プログラミングの複雑なドラムトラックに対し、生ドラム(則竹裕之、川口千里)を重ねる手法をとっています。コピーしてもらうのではなく、トラックを流しながら叩いてもらう。ミックスの段階で、機械の刻みと生ドラムのバランスを細かく調整するんです。「ここは人間が叩く刻みを大きくして、機械を薄くする」といった作業ですね。生ドラムを最後に重ねると、サックスソロにドラムがきれいに追従できたりする。「絵が見えた状態で叩くから楽しい」と言われます。
 以前、小野塚(晃)君がいたころは、彼の打ち込みのドラムを生音にそっくり置き換えていたんだけれど、勝田と増崎の二人になってからは、プログラミングされたものに対して生ドラムを重ねて、プログラミングも残す方法に自然にシフトしていますね。
サックスのリズム感や格好良さはどうやって出していますか?
勝田
合わせているだけなんだけど、「何が正しい」っていうのはないんです。ディメンションは縦がシャキシャキしているんで、「自由です」とか言ってやるのも変だし、逆に自由度が高いところでカチカチ吹くのも変。リズムを良くする練習として管楽器奏者におすすめなのは「タンギング」ですね。リズムも、音色もタンギングで作りますから。
タンギングの種類ってどういうのがあるんですか。
勝田
スタッカートで短くツッツッツと切るやつと、あとはロングトーンで真四角にターン、ターン、ターン。それから、ハーフタンギング、ナン・ナン・ナンみたいなやつ。それくらいじゃないかな。あとは速くダブルでやるのが得意な人もいますよね、トゥクトゥクトゥクとか。ちゃんと音を聴いていれば自分のリズムがずれていたら気づくし、それをタンギングで調整しようとするはず。メトロノームだと練習する気が失せるから、ファンクとかジャズの4ビートとかのドラムループを流しながら練習するのがコツですよ。いま、いっぱい機材も売っているでしょう。学校の先生はダメっていうかもしれないけれど、自分で工夫しないと上手くならないからね。
 
 

次ページにインタビュー続く
・ファンク系で格好よく聞こえないなら十中八九タンギングの瞬発力不足
・ディメンションらしさとは、サックスの音色&ギターの音色
・キャリアを積んだ現在、意識しているのは「リリースを絶やさないこと」
<増崎孝司>
・勝田一樹の魅力はパワフルな人間性が持ち味となった力強いサウンド

CD information
 

「35」DIMENSION
【ZACL-9149】¥3,300(税込) ZAIN RECORDS
[演奏]勝田一樹(As,Ss)、増崎孝司(Gt)、安部潤/友田ジュン(Key,Prog)、二家本亮介(Bass)、則竹裕之/川口千里/山本真央樹(Ds)
[曲目]ZENITH、RIO、HORIZON、VOGUE、LONG QUEST、GO WILD、CROSS THE WORLD、IN TIME、SOMETHING NEW、IN BITTERSWEET

 
Live information

勝田一樹 60th Birthday Special Live @目黒ブルースアレイジャパン
~勝田一樹スペシャルソロライブ~
[日時]2026年9月3日(木)開場 18:00 開演 19:00
[会場]ブルースアレイジャパン(東京)
[料金]8,000円(税込)
[出演]勝田一樹(Sax)、須藤満(Bass)、川口千里(Ds)、友田ジュン(Key)

~DIMENSIONスペシャルライブ~
[日時]2026年9月4日(金)開場 18:00 開演 19:00
[会場]ブルースアレイジャパン(東京)
[出演]勝田一樹(Sax)、増崎孝司(Gt)、則竹裕之(Ds)、村上聖(Bass)、友田ジュン(Key)
[料金]8,000円(税込)

DIMENSION Live Dimensional-2026
~「35」発売記念ライブ~DUO DIMENSION
[日時]2026年9月21日(月・祝)開場15:30 開演16:00
[会場]札幌キューブガーデン(北海道)
[出演]勝田一樹(Sax)、増崎孝司(Gt)、友田ジュン(Key)

[日時]2026年10月11日(日)開場15:00 開演16:00
[会場]LIVE SPOT RAG(京都)
[出演]勝田一樹(Sax)、増崎孝司(Gt)

SUPER DIMENSION
[日時]2026年10月25日(日)開場16:00 開演17:00
[会場]ブルースアレイジャパン(東京)
[出演]勝田一樹(Sax)、増崎孝司(Gt) 、友田ジュン(Key)、則竹裕之(Ds)、高橋佳輝(Bass)

[日時]2026年11月23日(月・祝)開場15:30 開演16:00
[会場]ゲイツ7(福岡)
[出演]勝田一樹(Sax)、増崎孝司(Gt) 、友田ジュン(Key)、乗富鼓(Ds)、村上聖(Bass)
[料金]全席自由 8,000円(税込)

JAZZ FUSION SUMMIT 2026
[日時]2026年11月1日(日) 開場 14:00 開演 15:00
[会場]Kanadevia Hall(東京)
[出演]BLUE NOTE TOKYO ALL-STAR JAZZ ORCHESTRA directed by ERIC MIYASHIRO、T-SQUARE、DIMENSION、本田雅人バンド、 沖仁with小沼ようすけ&石塚隆充
[問合せ](株)キョードープロデューサーズ
TEL:0570-200-551 オペレーター対応:月・水・金・土 10:00~18:00

DIMENSION ディメンション
日本を代表するインストゥルメンタル・グループ。1992年6月24日、ミニアルバム「Le Mans」でデビュー。これまでに1枚のミニアルバム、35枚のオリジナルアルバム、3枚のライブDVDをリリース。それぞれの作品の音楽的評価は高く、日本のインストゥルメンタル・シーンを切りひらき、数多くのフォロワーを生み出し続けている。ライブ活動もその高い演奏能力を存分に披露し、ジャンルを限定しないクラブ等におけるパフォーマンスや、国内外のフェスティバル・イベントにも積極的に参加。国内のアーティストだけでなく海外アーティストとも多数共演をしている。2008年、2012年と二度にわたり韓国でのワンマンライブを大成功に収めた。近年DIMENSIONの活動としてはもちろん、個々のスタジオ・ミュージシャンやプロデューサーとしての活動も、各方面から注目を浴びている。2026年6月にはデビュー35周年を記念したアルバム「35」を発表した。

登場するアーティスト
画像

勝田一樹
Kazuki Katsuta

1966年9月3日生まれ、神奈川県出身。その奏でる音色は一聴して分かるように唯一無二の存在感を放ち、彼の影響を受けたサックスプレイヤーは若手を始め国内外に後を絶たない。アルトサックスプレイヤーとして、アンサンブルの中に溶け込む力強さと優しさを調和させたそのスタイルに加え、様々なアーティストのレコーディングにおいてはブラスセクションのアレンジ力も高い評価を得ている。ソロ活動として勝田自身プロデュースのJAFROSAX名義でアルバムを4枚リリース。国内外および多ジャンルにまたがり大好評を得る。近年は、勝田のSaxフレーズが海外のYouTuberに「MarioKart Lick」として取り上げられ、様々な分野のクリエイターから注目を集める。ソロ作品として2025年に発売した5枚目のソロアルバム「Then」に収録されたタイトル曲がYouTubeで200万再生を超え、アジア圏を中心にそのサウンドは多くの人を魅了している。
(2026.05)

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