サックス記事 Wood Stone Tenor Saxophone Super Custom X Debut !
  サックス記事 Wood Stone Tenor Saxophone Super Custom X Debut !
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Wood Stone Tenor Saxophone Super Custom X Debut !

GEAR

アルトのSuper Custom Xが華々しくデビューを飾ったのに続き、ついにテナーのSuper Custom Xが登場した。今回は、New Vintageシリーズ・テナー(ヴィンテージラッカー/サテンシルバー・インナーゴールドP)を愛用し、日本のメインストリーム・ジャズシーンを牽引するサックス奏者・浜崎航さんに、その試奏インプレッションを依頼。
Wood Stone New Vintageのエンドーサーであり、Super Custom Xの開発にもアドバイザーとして関わった浜崎さんに、音色や吹奏感、音程など、その魅力を語ってもらった。

(取材・文 :ねじ助/取材協力:石森管楽器)

浜崎航:試奏インプレッション

VL
ヴィンテージラッカー仕上げ
AF
アンティークフィニッシュ仕上げ
 
これまでも試作段階からテナーSuper Custom X(以降SCXと表記)を吹かれてきたと思いますが、完成モデルではどのような進化や変化を感じましたか?
浜崎航
まず感じたのは、楽器全体の“鳴り方”が格段に進化したことです。新品のサックスは最初やや薄く鳴ることが多いですが、SCXは一音目から地響きのように「ゴーン」と鳴る。芯が太く、存在感のあるサウンドですね。Conn 10Mやセルマー マークVIの良個体、セルマースーパーバランスドアクション(SBA)などの古い名器の響きを思わせる“深さ”と“抜けの良さ”が共存しています。
操作性も向上しました。握ったときの収まりがよく、サイドキィの高さなども最適化され、自然に指が動きます。特にフラジオの出しやすさは驚くほど良くなりました。トーンホールの形状やレイアウトをかなり詰めた成果だと思います。
音程面でも完成度が高く、中音域の安定感はもちろん、低音のBやB♭などピッチがしっかり収まる。往年の名器では上ずることも多かった部分です。高音域もコントロールしやすく、フラジオの当たりが良いぶん微妙なニュアンスを表現しやすいです。
吹奏感は、鳴りをしっかり支えつつ、重たくなく息が音に変わる感覚です。SCXの完成度の高さを実感します。
普段Wood Stone テナーのNew Vintageのヴィンテージラッカー/サテンシルバー・インナーゴールドPを愛用されています。また、以前はConn 10MやマークVI、SBAなどのVintage楽器をお使いだったということですが、スーパーカスタムXと音色や吹奏感などを比較して、類似点・相違点があるとしたらどんなところでしょうか?
浜崎航
New Vintage(以降NVと表記)と比べると、SCXは基本的に同じDNAを持つ兄弟のような存在です。立ち位置は同じですが、フラジオの当たりやイントネーション、操作性など細かい部分が改良され、より演奏しやすくなっています。SCXは野太く温かみのある音色で、鳴りの厚みが増しているのが大きな特徴です。
Conn 10MやSBA、マークVIとも鳴りや音色に共通点があります。ポーンと前に飛ぶ鳴りや太さ、きらびやかな倍音の魅力は同じですが、ヴィンテージ楽器は音程面での問題や、高音域のコントロールの難しさもありました。SCXはそこを改善しており、ヴィンテージを使ってきたプレーヤーも自然に持ち替えられるのではないでしょうか。
 


今回改めて試奏していただいたアンティークフィニッシュとヴィンテージラッカーの音色や吹奏感など傾向の違いを教えてください。まずはヴィンテージラッカーのほうはどうでしょうか?
浜崎航
ヴィンテージラッカーは薄く硬めのラッカーが使われ、またこれは、アンティークフィニッシュにも共通しますが、Conn 10MやSBAのように楽器重量が軽めなので、管全体が響くような鳴りの良さが特徴です。吹奏感は程よく軽く、息が自然に音に変わります。SCXの特徴である太さと厚みのある音色に加え、ラッカー仕上げのため、倍音成分が複雑になりきらびやかさが出ます。新品の時点では抵抗感を少し感じることがありますが、エイジングを経ると吹き心地がさらに軽やかになり、倍音が華やかに乗るようになります。ジャズからポップス、クラシックまでオールラウンドに使える楽器です。
アンティークフィニッシュの音色や吹奏感についてはどうでしょうか?
浜崎航
アンティークフィニッシュはラッカーがない分、最初からすごく鳴って、吹奏感も軽やかです。非力な方や女性でも扱いやすく、ヴィンテージラッカー同様に太く、ジャリジャリした倍音が豊かで、ジャズ的なスモーキーな響きも感じられます。
抵抗感は軽めで、軽さを活かしてすぐに演奏に使える即戦力感があります。ヴィンテージラッカーは、慣らし運転を経て倍音がより複雑になり、華やかさが増すので、どちらを重視するかで選択が分かれます。基本設計や音色の方向性は共通しており、どちらも太く豊かな鳴りを持つ魅力的な楽器です。
ありがとうございました。
 

\ウッドストーンの「スーパーカスタム X」テナー2モデル吹き比べ!/

 

〈浜崎航プロフィール〉
1977年、長崎県生まれ。セルマー社野中貿易50周年記念野中サクソフォンコンクールジャズ部門にて第1位受賞。2012年に自己の主宰する”Encounter”にて米国カリフォルニアで行われた「55th Monterey Jazz Festival」に出演。また、フジロックフェスティバルにも出演、リー・リトナーバンドで「東京ジャズ」にも出演。さらにハーヴィ・メイソン バンドのメンバーとしてブルーノート東京に3日間出演。現在日本が世界に誇る石森管楽器のオリジナルサックスのエンドーサーも務め楽器開発にも関わる。最新アルバムは今年7月に発表した浜崎航&松本茜のデュオ作「Listen to My Blues」。

〈浜崎航セッティング〉
マウスピース:Wood Stone Super Custom Traditional Jazz Model 6★
リガチャー:Wood Stone Standard Model Soid Silver
リード:Wood Stone 4番
キャップは石森管楽器の特別彫刻入り

 
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