Mellow&Funkyサックスプレイヤー 堀江有希子

Wood Stone Saxophone & Mouthpiecesをレコメンド

サクソフォン本体からマウスピース、リガチャー、リード、ストラップに至るまで、サックスの演奏に必要な一通りのアイテムすべてを自社で製造し、そのクオリティーの高さに国内外の超一流アーティスト達が絶大な信頼を寄せるWood Stoneブランド。
そんなWood Stoneのサクソフォンはもとより、各種プロダクトをWood Stoneワンメイクで揃え、自身のライブ活動やトップミュージシャンとの共演と幅広く活躍するアーティスト堀江有希子さんにWood Stone製品との出会いや日々の演奏での使用感などを語ってもらった。

堀江有希子さんセッティング
[本体]Wood Stone Alto Saxophone New Vintage WSA- VL(ヴィンテージラッカー)
[マウスピース]Wood Stone Super Custom STUDIO DELUXE 5番
[リガチャー]Wood Stone Standard Model Copper下締めプロトタイプ、Wood Stone CLASSIC LIGATURE Copper
[リード]Wood Stone 3番

Wood Stoneすべてのプロダクトに共通すること

Wood Stone Alto Saxophone New Vintage(VL)をお使いですが、最初に吹いた時の感想をお願いします。
堀江
アルトのNew Vintageが発売された(Alto New Vintage 2017年春発売)少し後なので、4〜5年前ですね。
そのタイミングで、sax tripletsのメンバー3人に、石森管楽器さんから勧めていただいて試したのが最初で、吹いた瞬間に良く鳴るし、音色も良い。「このまま現場に持って行けるな」という印象を受けました。
リラックスした状態で、イメージする音に到達できるレスポンスの良さと“鳴りやすさの追求”をこの楽器から感じます。それは、楽器だけではなくマウスピースをはじめとするWood Stoneのすべてのプロダクトに共通することですね。
前の楽器からNew Vintageへ持ち替えられていかがでしたか?
堀江
元々は、ヴィンテージとは思えないようなミントコンディションのセルマー・マークVI(22万番台)を使っていたんですけど、New Vintageは、吹いた感覚やコンパクトで操作しやすい点もそのマークVIに似ていて、発音やアーティキュレーションもスムーズだったので、楽器の移行にはまったく違和感がありませんでした。
音色については、マークVIを使っていた当初から、ジャズのようなダークさを追求しているという訳ではなく、もっとポピュラリティのある音色を求めていて、スムース・ジャズを演奏する現場などでは、ブライトに鳴る新品の楽器のほうがいいのかなという感覚があって……。とはいえ新品に楽器自体の「地鳴り」は、すぐには求められないかと思っていましたが、New Vintageは、そこも問題ありませんでした。ヴィンテージ楽器の持つ鳴りの良さが備わっていて、自分のイメージする柔らかく明るい音色をしっかりと表現できました。
それと、何といっても音程の正確さです。セクションでの演奏では、マークVIだと音程で苦労する場面もあるんですが、New Vintageはそんな音程操作の必要を感じない、ピッチのコントロールに対するストレスがありません。
どこに行ってもどんなシチュエーションにも対応できる、自分の表現したい演奏が叶う楽器ですね。

スタンダードなマウスピースでいい音を

マウスピースもWood Stone製をお使いですが、Wood Stoneを使われている理由と、これまでのマウスピースの変遷についても教えてください。
堀江
クラシックを吹いていた時から、キャンディ・ダルファーやメイシオ・パーカーへの憧れもあって、最初はメイヤーを吹き、そこからレイキーに替え、さらにパワーのあるメタルマウスピースへと移行したんですが、よくわかっていないまま、開きが大きく、バッフルもあるメタルマウスピースを吹き続けていたら、息とリードとアンブシュア、それぞれがマッチするポイントが解らなくなり、「音に芯もなく、ピッチも正しいのか?、正しくないのか?」、そんな状態になってしまったんです。それを当時師事していた小池修さんに相談すると、「スタンダードなマウスピースでいい音を鳴らせるようになるのがすごく大事なんだよ」とアドバイスをいただき、すぐに、石森管楽器さんに相談に行き(笑)、Wood StoneのTraditional Jazz Modelを勧めてもらいました。そこからしばらくはTraditional Jazz Modelで、ブライトな憧れの音を出せるように鍛錬していましたが、セクションでリードを担当する現場に赴いた際に、もう少し音にパンチが欲しいと感じて、同じような吹き心地で少しバッフルのある「Super Custom STUDIO DELUXE 5番」を試して使い始めました。
メタルマウスピースを使っていたときは、開きも7番くらいの広いもので、勢いいっぱい吹き込み過ぎていたんですが、リラックスした状態で、流れる息のポイントをしっかり掴み、実の詰まった芯のある音を目指して吹くようにしました。
横に広がり過ぎていた音を、狙いをつけて正しいところに届けられるのが「指向性のある音」。そんな音色の表現にWood Stoneのマウスピースは最適だと思います。
 

「いかに楽に鳴らせるか」というコンセプト

楽器本体からマウスピース、リガチャーにリードまで、まさにWood Stoneのワンメイクで揃えられていますね。それぞれのギア同士の相性、ワンメイクだからこそ出せる特性、親和性を演奏で感じられることはありますか?
堀江
楽器、マウスピースはもちろん、リガチャー、リードもそれぞれに特徴はあると思いますが、各プロダクトのベーシックなコンセプトは同じで、「いかに楽に鳴らせるか」ということが、Wood Stoneのどの製品にも感じられます。楽器は鳴りが悪くてダークなものに、エッジの強いマウスピースを合わせるとなると、相性の齟齬が演奏にも違和感を与えるのではないでしょうか。 その共通するコンセプトがあるからこそ、演奏の際にストレスを感じないのだと思います。
ソロのシチュエーションでもWood Stoneワンメイクでの親和性は充分に感じられますが、「sax triplets」では、メンバー3人とも同じWood Stoneの楽器を使っているので、アンサンブルの相性がとても良いんです。サウンドがより近づいて、ブレンドしやすくなりましたね。
もちろんメンバーそれぞれがソロ・フィーチャーされるときなどは、存分に個性を発揮します!!
奏者の望む音を再現できる懐の深さがWood Stone製品の特徴だと思います。
それでは最後に今後の活動について、お願いいたします。
堀江
9月26日にJZ Bratで、バースデーライブを行ないます。またこの日に合わせて、オリジナル曲『雨の向こう側』 と『明日はくる』のシングルを2曲リリースします。 今回は、デジタルリリースがメインですが、特別に手作りの限定CDも発売予定ですので、 ぜひチェックしてみてください!!
 
写真1
サックス本体
「Wood Stone Alto Saxophone New Vintage WSA- VL」をはじめすべてWood Stone製品で統一されたセッティング
写真2
Wood Stone Super Custom
STUDIO DELUXE 5番

写真3
リガチャーは
Wood Stone
Standard Model Copper
下締めプロトタイプと
Wood Stone
CLASSIC LIGATURE Copperをシチュエーションによって使い分ける

写真4
リードはWood Stoneの3番を使用
 
 
 

株式会社 石森管楽器
〒169-0073 東京都新宿区百人町 1-20-23 TEL:03-3360-4970 / FAX:03-3360-4590
E-mail:info@ishimori-co.com
https://www.ishimori-co.com/

 
Profile 堀江有希子 Yukiko Horie
兵庫県淡路島出身。幼少よりエレクトーン、12歳よりサックスを始める。大阪音楽大学音楽学部器楽学科卒業。卒業後はクラシック音楽を中心に演奏活動を開始。2010年よりFUNK・SOUL・R&B・POPSなど様々なジャンルのライブ活動を開始。以降、東京・関西を中心に活動している。サックス3管ユニットsax triplets メンバー(現在活動休止中)。美しく力強い音色と歌心あふれる演奏、ファンキーなプレイスタイルに定評ガあり、 サンフランシスコへの2週間のライブツアー等にも招聘され、レコーディングも経験。2013年はポルノグラフィティのサポートとしてTV出演多数、同年末にはNHK紅白歌合戦に出場。また日本の誇るソウルシンガー・鈴木聖美のライブサポートアーティストとして、ブルーノート、ビルボードライブなど大型ライブハウスに出演。2017年、2018年、2020年の日本武道館で開催されたActAgainst AIDS、Act Against Anything ハウスバンドメンバーとして参加し、多数のアーティストと共演。2019年、TRUMP series 10th ANNIVERSARY FINAL『繭期大夜会』に参加。自身のアーティスト活動を主軸に、 アーティストサポート・劇版・東京某テーマパーク演奏・テレビ番組サポートなども精力的に行っている。2021年12月初のオリジナル・ミニアアルバム『時を紡ぐ』をリリース。
 
●CD Information
堀江有希子 1st Original Mini Album 『時を紡ぐ』
発売日:2021年12月8日 商品番号:YH-002 定価:2,200円(税込)
[参加ミュージシャン]武本和大:Rhodes Piano(Track 2)/榎貞雄:Rhodes Piano(Track 5)/竹田麻里絵:Piano (Track 6)
Arranged & Backing Tracks by 竹内大貴(Track 1〜5)
Directed by 渡辺定路
Produced by 堀江有希子
[アルバム購入・問合せ]
HORIE YUKIKO SAX STORE
https://saxyukiko.thebase.in
石森管楽器「ISHIMORI ONLINE」
https://www.ishimori-online.jp/phone/product/4276

サックス奏者・堀江有希子のファースト・オリジナル・ミニアルバム。 2011年よりアーティスト活動を開始し、10年越し念願のリリースとなる。楽曲アレンジとバッキングトラック制作を、新進気鋭の若手ドラマー・竹内大貴が、ディレクションを若手サックス&マルチ奏者・渡辺定路が担当。 シンプルながらも心温まるメロディを、独特のグルーヴ感と美しく力強い音色で歌い上げ、さらに作詞にまでチャレンジし歌声も披露。今できることを手の届く形で仲間と創ることを大切に、 自身の書きためてきたオリジナル曲から『時間』をテーマにした曲を集めた 情緒豊かな一枚になっている。
 
●Live Information
YUKIKO HORIE LIVE!!〜Birthday Special〜
2022年9月26日(月)at 渋谷・Jz Brat Sound of Tokyo
Open 18:00 Start 19:00
予約 ¥5,000 当日 ¥5,500 ※学生料金あり
〈Member〉堀江有希子(Sax.Vo.)、竹田麻里絵(Pf.Key.)、小川 翔(Gt)、江口弘史(B)、河村 亮(D)
[問い合わせ・予約]JZ Brat SOUND OF TOKYO
03-5728-0168 https://www.jzbrat.com
 
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