「秋吉敏子と渡辺貞夫」

ジャズ界の巨人2人の交流と人生から戦後の日本ジャズ史を描く!

今なおステージに立つ日本のジャズ界を代表する二人のレジェンド、ピアニスト秋吉敏子とサクソフォニスト渡辺貞夫。満州と宇都宮で生まれた少女と少年が、終戦後にジャズと出会ってから70年以上が経過した。
そんな1929年生まれの秋吉敏子と、1933年生まれの渡辺貞夫がジャズと出会い、アメリカでの修業を積み、世界的ミュージシャンとしての栄光を勝ち取るまでの軌跡、そして2人の出会いを起点に大きな盛り上がりを見せていった日本ジャズ界の歴史を辿る一冊だ。
戦後日本ジャズ史に重なった2人の人生を、著者の25年以上に及ぶ音楽業界取材の経験と知識、そして本人たちへの長年の取材を基に描き出している。ペギー葉山、山下洋輔、原信夫、渡辺香津美ら、レジェンドたちの証言も満載となっている。

 

「秋吉敏子と渡辺貞夫」
[西田 浩 著/新潮新書/定価¥778(税込)]

 

登場するアーティスト
画像

渡辺貞夫
Sadao Watanabe

1933年2月1日栃木県宇都宮市生まれ。チャーリー・パーカーに憧れ、1951年に上京してプロとしての活動を始め、1953年に秋吉敏子(Pf)のグループに参加して注目を集める。1961年に初リーダー作「渡辺貞夫』をリリース後、バークリー音楽院に留学。その後チコ・ハミルトン(Ds)やゲイリー・マクファーランド(Vib)などのグループに参加し、ブラジル音楽などにも触れて自身の音楽性を確立していった。1965年に帰国。1966年に「ジャズ&ボッサ」をリリースして日本にボサノヴァ・ブームを巻き起こした。1970年代から海外にも進出し、1970年代後半からはフュージョン的なサウンドにもアプローチ。1978年の「カリフォルニア・シャワー」は大ヒットを記録した。1983年に全米でもリリースされた「フィル・アップ・ザ・ナイト」は“ラジオ&レコード”誌のジャズ・チャートで1位を記録。その後も日本最高のアルトサックス奏者として精力的な活動を続けている。

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