所属レーベル時代ごとに辿る 奏法・音色・曲作りの変遷 ~コルトレーン編
このように個人的感想としてあえて言うならば、完全にロリンズに圧倒されていたこのセッションからわずか3年の間にコルトレーンは初リーダー作「Coltrane」を発表、セロニアス・モンク(Pf)との共演、マイルス・クインテットへの再加入を経て目覚ましい成長と躍進を遂げることになる。のちの1964年のアルバム「A Love Supreme」にリスナーに向けた言葉として「1957年に神の啓示を受け、霊的な目覚め(Spiritual Awakening)を経験した」と書いている。(文・採譜:三木俊雄)
ブルーノート、プレスティッジ時代
マイルス・デイヴィス・クインテットへの参加により、認知度と実力を高めたこの時期の作曲の傾向としては「Coltrane」収録の『Straight Street』、「Blue Train」収録の『Moment’s Notice』『Lazy Bird』、キャノンボール・アダレイの「Cannonball in Chicago」収録の『Grand Central』など、ビバップのスタイルでありながら、より多くの転調を含む複雑でチャレンジングなコード進行を持つ楽曲が多い。
音色はそれまでの、コールマン・ホーキンスやベン・ウェブスターに代表されるようなサブトーンとヴィブラートを多用したものとはまったく違う、ヴィブラートを極力抑えたソリッドでブライトさを持ちながら陰影のある素晴らしいサウンド。
マウスピースは基本的にメタルのOtto Link Tone Masterを使用しているが、アルバム「Kenny Burrell and John Coltrane」のセッションフォトではBerg Larsen のハードラバーを使用している。しかし個人的に聴いた感じではまったくその違いに気がつかない。
アルバム「Soul Trane」収録の『Russian Lullaby』や「Settin’ The Pace」収録の『Rise 'n' Shine』など超アップテンポの演奏にも自信を深めた様子がうかがえる。
彼はインタビューで「すべての通り道(every street and avenue)を通りたい」と語っており、アルバム「Black Pearls」「The Believer」などでは速く細かい音符を敷き詰めたような、いわゆる「シーツ・オブ・サウンド(Sheets of Sound)といわれるスタイルを聴くことができる。
「コルトレーン」(UCCO-40059)
「ブルー・トレイン」(UCCU-46104

オットーリンク
Tone Master
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・アトランティック時代
・インパルス時代
三木俊雄
Toshio Miki
大阪府生まれ。関西大学、バークリー音楽大学卒業。サックスをビル・ピアース、ジョ−・ヴィオラ、アレンジをハーブ・ポメロイ、フィル・ウィルソンに師事。1996年から自己の率いる「フロントページ・オーケストラ」の活動を続け、2004年「Harmony of the soul」をリリースの他、DOUBLE、押尾コータローとのコラボアルバムにも参加。2013年「Stop & Go」は《ジャズライフ》誌「アルバム・オブ・ザ・イヤー」にて第3位を獲得。また、小曽根真率いる「No Name Horses」のメンバーとして作品も提供している。尚美学園大学 非常勤講師。












