サックス記事

Ted Klum Mouthpieces ニューモデル発売!

アルトサックス用 ハードラバー&メタル

マウスピース製作者として、またマウスピースのリフェイサーとしてサックス奏者に広く知られているTed Klum氏。 氏が製作した「Focus Tone」モデルは、ヴィンテージオットーリンクメタルを彷彿とさせる仕上がりで、その精度の高さから、発売当初、テナー奏者の間で大きな話題を呼んだ銘品だ。 そんなTed Klumブランドからこのたび、メインストリーム・ジャズ奏者に向けて、「Classic ハードラバー」と「Contemporary メタル」アルトサックス用マウスピースが発売される。

 

大森明 試奏リポート

THE SAX 70号では、日本を代表するビバップ・アルト奏者の大森明氏に早速このマウスピースを試奏してもらい感想を訊いてみた。

─TED KLUM「Classicハードラバー モデル 5番」を試奏してみての印象、感想を訊かせてください。
大森 : 一番の特徴は野太くダークな音色。もちろん吹き込んでなじんでくれば微妙なニュアンスも表現可能になるでしょう。例えばスタンダードなところで、メイヤーと比べるなら、やはり太くてダーク。それと高音の音抜けの良さが際立っているね。音が細くならない。 イメージとしては、ヴィンテージのベルグラーセン・ハードラバーの感じに似ているし、ブリルハートのハードラバーの要素も感じられる。 ルックスはメイヤーにかなり近いんだけど、メイヤーよりもパワーがあって、音の太さも強調されているから、繊細な表現以上にダイナミックな表現を好む人に向いているのではないかな。 また、野太い音のする楽器を選ぶ前に、このマウスピースに変えてみて音の太さを得るということも考えられるよね。そういった太い音の感触を掴むのにうってつけだと思うよ。 プレイヤーで例えるなら、チャーリー・パーカーやソニー・スティット。その辺りの感じが出せそうだね。

─息の抵抗感などはどうでしょうか。
大森 : 吹いて感触を掴んでもいいかな?(♪ 今度は6番を試奏)。さっき試奏した5番も良いけど、6番もなかなか面白いね。さらにパワー感が増す感じ。でも、6番を吹いた上でまた5番に戻すとどうだろう?(♪ 再び5番を試奏)。やはり普段吹いているのがメイヤーの5番ということもあって、5番のほうが親しみやすいね。(♪ さらに5番を試奏)。だんだん馴染んできたけど、なかなか面白いマウスピースだね。チェンバー内部がメイヤー より肉厚なのかな。このマウスピースの吹き方が分かって音の芯が掴めてくると持ち味が発揮できる。結構吹き込んでいくことでマウスピースのポリシーが分かってきた気がする。メイヤーとセルマーは、セッティングとして一つの王道になっているけど、このマウスピースはあんまり神経質な部分を求めてないのかもしれないね。それとは違う太さというか、昔のビバップ、ハードバップの豪快な感じとでもいうのか、そういった音楽に使い続けると面白いんじゃないかな。

─大森さんの試奏を聴いていると、とてもパリっとした音色ですね。
大森 : そうだね。パリっとしていて、エッジーな感じがある。そういう音色を求める人には最適だと思うよ。たくさん息を入れて大きな音、鳴りで演奏するタイプだね。前述のビバップ、ハードバップにはそういった音色の要素が必要だからね。 ただし、このマウスピースは少しの息で軽く吹き込んでも鳴ってくれない。例えばメイヤーのつもりで吹くと中途半端な鳴り、音色になってしまい持ち味が発揮されない。そういった意味でもメイヤーからはちょっと距離がある印象だね。最近良くあるメイヤーをもとに造られたタイプだと、「これならメイヤーで良いのでは?」と感じてしまうこともあるけど、このマウスピースはそういう意味では単なる真似じゃない。明確な自分のポリシーを持っているんじゃないかな。

─やはりハードバップなどのコンボで使うのが、最も適していますか?
大森 : コンボももちろんだけど、ビッグバンドでも良いんじゃない? メイヤーだとビッグバンドの場合、パワー不足の感があるけど、このマウスピースなら5番でも十分。リードアルトでも音が通るんじゃないかな。 とにかく音抜けが良いのがこのマウスピースのすごくいい点だね。高音から低音までバランス良く鳴るし、高音は特に抜けが良い。小さい音で繊細さを求めるタイプではないので、クラシックに使うのはちょっと難しいかもしれないけど、吹き込んで自分のモノにすれば、十分おもしろ味が引き出せる。 じっくりこのマウスピースに取り組めば初心者が使ってもいけると思う。 メイヤーを使っていて、あと何が欲しいかといえば「太さ、音の跳び、ウォームさ」。このマウスピースはそれらを満たしていると思うよ。音のボディ(芯)もある。だからメイヤーをずっと使っていて何か物足りなさを感じている人や、そういったパワーが欲しいとき用の2ndマウスピースとしても良いんじゃないかな。


【Ted Klum Classic ハードラバー アルト】

■ティップオープニング:5番、6番、7番
■付属品:リガチャー、キャップ
■価格:各¥27,000(税抜)/¥29,160(税込)

 

良質なエボナイトを素材とし、Ted Klum氏のハンドフィニッシュで仕上げられたハードラバーマウスピースです。バンプ部分にほんの少しだけ角度が付いたバッフルと、ミディアムサイズでラウンド形状のチェンバーといった組み合わせで、ラバー特有の艶っぽさに加え、太く芯のある音色を特徴とします。ジャズコンボでの演奏はもちろん、ビックバンドにも十分対応できる音量が出せるのも魅力です。音の粒立ちも良く、クリアなアーティキュレーション表現が楽しめます。太いコアにバズを多く含んだ音色で、メインストリーム・ジャズ、コンテンポラリー・ジャズをはじめ幅広いジャンルにオススメです。メイヤーなどのマウスピースに比べると、少し息圧を上げて吹き込み鳴らすタイプのマウスピースですが、吹奏感はスムーズなので、初心者の方やこれからジャズをはじめたいというクラシック、吹奏楽奏者の方にもオススメです。


【Ted Klum Contemporary メタル アルト】

■ティップオープニング:6番、7番、8番
■付属品:リガチャー、キャップ
■価格:各¥45,000(税抜)/¥48,600(税込)

 

写真でご確認いただけるように程よいハイバッフルで、バッフル からチェンバーにかけてバレット状に広がるチェンバーを持つ"Contemporary"モデル"メタル"アルト用マウスピース"は、Ted Klum氏が手がける他のモデル同様に、氏自らがハンドフィニッシュで仕上げているハイクオリティーなマウスピースです。程よくエッジーでスピード感もありながら、メタルの中ではマイルドかつ芯のある音色特性です。コントロールもしやすく、奏者の求める音色にフレキシブルに対応できる音色レンジの広さを特徴とするので、特にスムース・ジャズやコンテンポラリー・ジャズなどを演奏するのにオススメです。初心者、上級者を問わず、また、ハードラバーからメタルへ変更を考えている方が最初に使用するメタルとしても良いのではないでしょうか。


About "Ted Klum"

大森明

[販売元・お問合せ] ショールームアクセラー
TEL:03-5988-7190 / FAX:03-5988-7191

 

【関連キーワード・アーティスト】







メニューリスト