サックス記事

フュージョン〜スムース・ジャズの顔役的な名プレイヤーが自らのプレイと楽器を語る!ネルソン・ランジェル

THE SAX vol.96
ネルソン・ランジェル

1980年代のフュージョン・ブーム後期にシーンに登場し、ポスト・デヴィッド・サンボーンの最右翼として注目を浴び、90年代にはコンテンポラリー・ジャズ・レーベルGRPの中核を担い、そして現在ではスムース・ジャズ界の大御所として君臨するネルソン・ランジェル。ほぼ毎年と言っていいほど来日公演を欠かさない親日家でもある。今年も日本のステージを踏んだ彼に、ソロや自身のバンドに加えBig Horns Beeのメンバーとなって大忙しの人気サックスプレイヤー石川周之介が迫る!
(インタビュー・文:石川周之介/協力:丸の内コットンクラブ、石森管楽器)

ネルソン・ランジェル
 

先達のみならず同世代のプレイヤーからも影響を受けてきた

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僕もその時代からあなたを聴き始めたのですが、90年代に参加していたGRPALLSTAR BIG BANDについて教えてください。
ネルソン
とても素晴らしいプロジェクトだったよ。90年代あたりはジャズシーンにとって良い時代だったと言える。たくさんプロジェクトがあったし、非常にクリエイティブだったと感じるよ。様々なジャンルの融合もあったしね。何よりたくさんのジャズジャイアンツが存命だったことも幸運のひとつだね。当時、僕はまだ若いミュージシャンで、このプロジェクトに参加できたことは幸運だったと思う。今の若い世代の子たちは、当時と比べると厳しい環境になったのではと感じる。
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影響を受けたプレイヤーは誰でしょう?
ネルソン
サックスはプレイヤーによって音色の違いがあり、そのバラエティが豊富だと思う。ポール・デスモンド、リー・コニッツのようなサウンドから、デヴィッド・サンボーン、クリス・ハンターまで幅の広さがすごいと思わないかい?  キャノンボール・アダレイからはサックスの楽しさや、演奏する喜びが伝わってくるよね。卓越した技術からなせるフレーズは、決してテクニックだけではなく、メロディアスだし、ソロの構築のしかたが彼の魅力と言える。とっても影響を受けたよ。自分の世代というのも大きく影響しているが、モダンなサックス奏者と言えば、デヴィッド・サンボーンだね。彼の影響力は計り知れないよ。クリス・ハンターは、同じ世代の本当に素晴らしいプレイヤーで、もっと評価されるべきだと思っているよ。同世代だと他にはアンディー・スニッツァーかな、二人からは影響をかなり受けている。

プロフィール
Nelson Rangell ネルソン・ランジェル

1960年コロラド州生まれ。音楽一家に育ちサックス、フルート、ピッコロなど様々な楽器を習得。さらに口笛も達者で、類い稀なマルチリード奏者としてフュージョン〜スムース・ジャズ界で不動の人気を保っている。デビュー時はデヴィッド・サンボーンの後継者と話題を呼び、その後90年代にはGRPレーベルから次々とソロアルバムを発表。GRPオールスターズの一員としても活躍した。最新作は2019年2月にリリースしたアルバム「By Light」。
石川周之介(いしかわ しゅうのすけ)
サックス、フルート、ボサノヴァ・ギター奏者。明治大学ビッグ・サウンズ・ソサエティ・オーケストラ出身。2000年よりアメリカのニューオリンズ大学にて留学後、拠点をオランダに移しロッテルダム音楽院(Codarts)で5年間学び、演奏活動を行う。世界最大規模のノースシージャズフェスティバル出演やオランダ王室演奏会での演奏など幅広く活動。卒業し欧州教員免許を取得。現在、今年加入したBig Horns Beeをはじめ、複数のバンドやユニットで都内を中心に活動中。

 

次ページにインタビュー続く
・もうひとつの声であるフルートについて
・バッフルがどんな役割をしているか、常に体感しておきたい
・長年に亘るウッドストーンとのパートナーシップ
・LIVE Report:Nelson Rangell Japan Tour

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