トランペット記事 20年ぶりのジャズ・アット・リンカーンセンター・オーケストラ日本公演でスーパースターをキャッチ!
  トランペット記事 20年ぶりのジャズ・アット・リンカーンセンター・オーケストラ日本公演でスーパースターをキャッチ!
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THE TRUMPET vol.19│WYNTONMARSALIS ウィントン・マルサリス

20年ぶりのジャズ・アット・リンカーンセンター・オーケストラ日本公演でスーパースターをキャッチ!

ARTIST

本誌前号の校了直後となる今年3月下旬に東京・大阪で開催された、ジャズ・アット・リンカーンセンター・オーケストラ(JLCO)の日本公演。
20年ぶりの来日コンサート、さらにゲストで話題の天才ピアニスト角野隼斗が参加というトピックも重なり、音楽シーンに大きなセンセーションを巻き起こした。
その中心にいたのが、言わずもがな同オーケストラを率いる現代のジャズ巨人ウィントン・マルサリスだ!
このタイミングで実現したメディア共同インタビューの模様とJLCOのライブレポートをお届けしよう!!

(インタビュー・文:三村慎司/取材協力:サンライズプロモーション)

先人から課されたように私たちもたくさんの宿題を残していきます

取材に同席したピアニストのダン・ニマーと
―
ジャズ・アット・リンカーン・センター・オーケストラ(JLCO)、久々の日本公演に向けて意気込みなどをお聞かせください。
ウィントン・マルサリス(以下WM)
世界のどこであっても演奏できることは誇りです。メンバーとの演奏も誇りですし、観客のために演奏することも誇りに思います。なかでも日本は特別な場所で、その感謝の意をコンサートで伝えたいと思っています。私たちは結束力が強く、たくさんスウィングし、みんながソロをとります。しばらく一緒にツアーしているので、アンサンブルはとてもタイトに仕上がっています。私たちの心はひとつ。とにかくクリエイティブ、創造的であること、ジャズ・ミュージシャンとして演奏することを心がけています。ダン、君は日本と縁があるよね。
ダン・ニマー(以下DN)
日本が大好きで22年間毎年来ています。妻は日本人です。日本のファンのジャズに対するサポートと、歴史や伝統が信じられないくらい素晴らしい。みなさん、集中して音楽を聴き、探求してくれる。ジャズが大好きで入り込み、誰がどのレコードで演奏したかもきちんと記憶している。日本のジャズ・ファンは本当にスーパー・ファンです!
―
来年、ジャズ・アット・リンカーン・センターの芸術監督を退任することを発表されました。次世代にメッセージは?
WM
ダン、君が答えた方がいいね(笑)。
DN
一貫性を持って物事に取り組むこと、とにかく音楽に忠実であること、そしてスウィングしまくること。すべてウィントンから学んだことです。音楽を世代間で孤立させず、繋いでいくことが大事です。
WM
ダンが話したのは全部基本的なこと。一緒にものを作る、革新的なアレンジをするのもそのひとつです。様々なコラボを行ないましたが、それも引き継いでいきたい。教育も多くの場所でしてきました。やはり、私たちは一貫した意思を持つべきだと思います。色々な批判や評価がありますが、一貫してやっていくということです。そうすればファンのみなさんは私たちを忠実にずっと愛してくれます。
―
やり残したことや後進に残した宿題はありますか?
WM
私たちもルイ・アームストロングやデューク・エリントンから宿題を課されました。それは連綿と続いていくものだと思っています。ベートーヴェンやバッハも宿題を残した。日本の雅楽もそうですね(注:ウィントンは1997年のバレエ組曲「ジャンプ・スタート&ジャズ」に『雅楽』を収録している)。ダンの世代も次世代に宿題を残していくのだと思います。先人から課されたように私たちもたくさんの宿題を残していきます。
 

次のページへ続く
・音楽家を育てるだけじゃなく、音楽を聴く人を教えることも大事
・ジャズマンとしての成長とコンチェルトのハイレベルな演奏の両立は困難
・Live Report│ジャズ・アット・リンカーン・センター・オーケストラ with ウィントン・マルサリス

 
 

WYNTON MARSALIS 
(ウィントン・マルサリス)

1961年、ニューオーリンズで生まれ。音楽一家に育ち、6歳で初めてトランペットを手にする。12歳から正式にトレーニングを始め、クラシック音楽を学ぶためにニューヨークに渡り、ジュリアード音楽院へ入学。やがてジャズに惹かれ、アート・ブレイキー率いるジャズ・メッセンジャーズに加入。19歳でデビュー後は自身のバンドで活動し、1981年から世界64か国849都市で4,700回以上の公演を行なっている。グラミー賞を9回受賞し、1983年と1984年にはジャズとクラシック両部門で同年受賞した唯一のアーティストとなり、彼が作曲したオラトリオ「Blood on the Fields」ではジャズ作曲家として初のピューリッツァー賞を受賞。国際的に高く評価されるミュージシャン、作曲家、バンドリーダー、教育者、アメリカ文化の提唱者として確固たる地位を築いており、現在も幅広い活動で現代の音楽シーンに大きな影響を与えている。

 

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