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多種多彩!20世紀のコルネット 〜コルネットを発展させた個性的な名器たち

THE TRUMPET vol.4 | 特集1【HISTORY】

その発祥の歴史を辿ると19世紀初頭まで遡ることになるコルネット。が、大きな発展を遂げたのは、やはり20世紀に突入してから。百花繚乱に数多くのブランドが立ち上がり、そこから名器が誕生した。主だったところをオンラインでは一部抜粋して紹介する。(文:水本真聡)

ピストンバルブは、まずコルネットに取り入れられた

まずはピストンバルブ式コルネットの歴史について辿ってみましょう。現代の金管楽器に使われているピストンバルブが本格的に取り入れられたのはコルネットが最初でした。

ピストンバルブと同時期にドイツで考案されたロータリーバルブについては、ドイツ本国ではコルネットそのものが普及しませんでしたが、ロータリーバルブ圏であった東欧やソビエト連邦時代のロシアではロータリーバルブ式のコルネット(写真①)が製作されました。

① USSR B♭Rotary valve Cornet 1950年代製

トランペットの復権でコルネットは新たな時代へ

百年近く続いたコルネット人気も、バロック時代のクラリーノ奏法を再現するために19世紀後半に考案されたピッコロトランペットの台頭を発端に翳りを帯び始めます。
もちろん、その後もコルネットの使用が完全に途絶えたわけではなく、各メーカーは引き続き精力的にコルネットを製作します。19世紀のコルネットは現存数が極めて少なくなりましたが、20世紀以降のコルネットは数は減りつつも入手が可能で演奏に堪えるコンディションの個体も少なくありません。今回は20世紀に登場したピストンバルブ式コルネットをいくつかピックアップして見てみましょう。

② BOOSEY&HAWKES B♭CORNET“Imperial” 1960年代製
③ A.Selmer B♭LONG CORNET 1950年代製
④ Vincent Bach B♭
LONG CORNET MODEL181 1970年代製
⑤ Frank Holton&Co. B♭/A CORNET
“CLARKE MODE” 1920年代製
⑥ C.G.CONN B♭/A CORNET 80A
“VICTOR” 1930年代製

市場には浸透しなかった変わり種のコルネット

アメリカでは、アーリージャズの誕生とコルネット普及のタイミングがリンクしたことでジャズシーンで人気を博した経緯から、大衆音楽で使用される楽器としての需要が生まれましたが、アメリカの各メーカーがジャズを想定して製作したコルネットはほとんどなく、オーケストラや軍楽隊での使用を想定して製作していたことは意外な事実です。最後は番外編。F.E.OldsのM-5“Mendez”(写真⑦)。

続きはTHE TRUMPET#04でお楽しみください。

⑦ F.E.Olds B♭CORNET M-5“Mendez”1960年代製

楽器撮影協力:大久保管楽器店
[問合せ]03-5386-4563
https://www.okubogakki.com
wind@tcgakki.com
東京都新宿区百人町1丁目11-29 ARSビル1F
JR新大久保駅から徒歩2分/大久保駅から3分
営業時間:11時~20時(毎週水曜定休)

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