原田 オイル・グリスクリーナーは、主に金管楽器に使用するものです。オイルやグリスの手入れが十分にできず、古いものが残っていたりするとゴミやチリを呼び寄せて固着してしまいます。それを落とす(溶かす)ためのクリーナーです。第1回目のオイル編でも話していますが、古いオイルをこのクリーナーでしっかりと除去してから新しいオイルやグリスを使用してください。オイル・グリスクリーナーは、これまで水に近い成分のものを採用していましたが、最近モデルチェンジをしてオイル寄りのものに進化しました。そのため、従来のものより洗浄性が向上していますし、揮発性も高くなっています。
原田 ブラスソープでは水とブラシ、そして洗面器などです。中でもブラシがないと、ブラスソープを使う効果は見られないと思います。また、楽器を障害物などにぶつけない程度の作業スペースも確保してください。オイル・グリスクリーナーとマウスピースクリーナーでは柔らかい布、つまりクロスやガーゼなどを使います。
原田 ブラスソープを使うとき、楽器は道具を使わず分解できる部分をすべて分解してください。そしてクリーニング後は、各パーツを正しい位置に戻すこと。正しい位置に装着されていないと音が出なくなることもあります。あとは必ず水で薄めてから使ってください。マウスピースクリーナーは、口に付ける部分に使用するので、拭き取る際のクロスは清潔なものを使用してください。オイル・グリスクリーナーも同様で、拭き取るときに汚れたクロスなどを使うと、汚れのうわ塗りになることもあります。また、クロスは汚れると吸い込む力が弱くなるので、常に清潔にして使ってください。クロスがないときはガーゼを使ってもいいと思います。ただし、ガーゼでゴシゴシと磨くのはあまり推奨できませんね。
4月25日発刊
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