「見直そう、基礎のキソ!」と題して、アルソ出版から発刊している雑誌「THE SAX」から、フルートの基本的知識をピックアップしてみました。初心者はもちろん、上級者や他の楽器をやっている人でも意外な発見ができるかも……!?
各部位の名称
サックス本体の素材でまず圧倒的に多いのが真鍮(しんちゅう)という銅合金。そしてそのほか数々の部品からなるその各部位の名称を覚えましょう。
組み立てよう
■ マウスピースのセッティング
❶ リードを箱やケースから丁寧に取り出し、口に含んで湿り気を与える。
❷ マウスピースにリガチャーを入れる。(写真①)
➡ リガチャーが新品の場合、ネジはしっかりと締められています。ネジを大きく緩めてからマウスピースに合わせましょう。
❸ リードをマウスピースとリガチャーの間に滑り込ませる。(写真②)
➡ リードの、厚みのある下部のツルツルした部分を手前にしてセットします。
❹ マウスピースを目の高さにして、リードの向こう側にマウスピースの縁が1mm弱ぐらい見える位置でリガチャーのネジを締める。(図①)
➡ リガチャーはリードのツルツルした部分で止めます。それよりも上に止めないように注意しましょう。
■ 楽器のセッティング
❶ 楽器をケースから出すときは、キィをつかんだりせず、本体をしっかり持って取り出そう!(写真③)
❷ ストラップに本体を取り付ける
❸ オクターブキィに指をかけずにネックを本体に取り付ける(写真④)
❹ マウスピースの取り付けは、ネックのマウスピースに近いところをしっかりと持って!(写真⑤)
吹いてみよう
■ 楽器を吹くためにアンブシュアを整えましょう
※「アンブシュア」とは楽器を吹くための唇やその周辺の形のことです。
❶ 下唇に自分の指を当てて、下の歯に唇をのせる。
➡ 下唇の位置を指で前後させ、一番弾力のある場所を探しましょう。
❷ マウスピースを❶の唇の状態のまま、1cm〜1.5cmぐらいの部分に上の歯をあてがう。
❸ 唇の脇は息が漏れないように、右図の矢印の方向に少し力を入れ、 唇を締める。
■ 音を出してみよう
まずは中心に息を集めるように五線譜内のシの音を吹いてみましょう。(譜例①)
ここでアンブシュアと吹き心地をチェックします。
◎ ほっぺたが膨らんでいないか
◎ 顎が伸びているか
◎ 下唇は歯にかぶさっているか
◎ 気持ち良い吹き心地か
次は譜例②、③にチャレンジします。安定したテンポと正確なリズムを身につけるためにメトロノームを使用して練習してください。力を入れるのではなく、息を入れて演奏するんだ!という強い意志も忘れずに。
基礎練習
〈タンギング〉〜音の輪郭をはっきり〜
まず楽器なしで[トゥートゥートゥー]と声を出して言ってみましょう。この「ト」(t)の発音のときに、舌の先が上あごに一瞬当たります。楽器で吹くときは、同じ要領で行なうと上あごの代わりにリードに触れます。そうすると、音の出だしや輪郭がはっきりし、またリズム(音符の長さ)も表すことができるのです。
〈練習方法〉
❶ 出しやすい音でロングトーンをする
❷ ロングトーンをしながら、舌を[トゥートゥートゥー]と動かしてみる(図③)
〈お手入れ〉〜お手入れも練習の一つ〜
楽器をいつもいい状態に保つために、吹き終わった後は管体の中の水分をきちんと取っておきましょう。スワブという端に紐とオモリのついた布を通して水分を取ります。また、キィの内側に付いているタンポに水分がしみている場合は、専用のペーパーで吸い取っておくと、タンポの持ちが良くなります。
マウスピースも水分をしっかり取って衛生的に保つことを忘れないでください。その際リードは、 一度マウスピースから外して軽く水分を拭きとったら、マウスピースに付けて軽くリガチャーで止めてしまいましょう。もし、リードをリードケースにしまいたいときは、使わないリードをマウスピースにあてがってください。楽器の外側に付いた指紋や汚れが気になる場合は、柔らかい布で優しく拭いてからケースにしまいましょう。