サックス記事 B.AIRから発売された「エアスルー減音サポートシステム」とは!?
【徹底検証シリーズ】B.AIR エアスルー減音サポートシステム編 THE SAX編集部員が試してみた

B.AIRから発売された「エアスルー減音サポートシステム」とは!?

エアスルー吹いてみた!

 
◎よかった点

取り付けが簡単
エアスルーパッチは粘着テープをつけて、手持ちのマウスピースに合うエアスルーパッチをつけるだけ。取説不要の安心設計!とても扱いやすいです。エアスルーミュートはベル部にはめるだけ。管体と触れる部分は傷が付かないようになっている!

マウスピースパッチの代わりとして使える!
先ほどもご説明しましたがマウスピース本体につけるエアスルーパッチは、マウスピースパッチとの併用ができません。ですがエアスルーパッチをそのまま歯に当てても大丈夫です。しっかりしているし、人にも優しい植物性プラスチックを使用しています。普段お使いのパッチと遜色なく使えるのではないでしょうか?

-10dB前後の消音効果がある!
減音奏法をサポートする事により、-10dB前後の消音効果がありました。フルトーンで吹けない環境にある方は2アイテム買っても7,000円程度という安さ。それで-10dBの減音サポートが得られるのは有難いですね!

減音だけじゃない、アンブシュアの見直しにも最適!
エアスルーパッチは横からエアーを抜くイメージで吹きます。したがって真ん中に固まったアンブシュアではうまくエアーを抜くことが出来ません。サポートシステムの実力を最大限発揮しようと思うと柔軟なアンブシュアでなくてはならないので、エアスルーパッチを使って吹くと自然と無駄な力が抜けた理想的なアンブシュアを形成することができます!(ある程度奏法を理解した方に最適です)

 

◎気になった点

エアスルーパッチの脱着が少々面倒
マウスピースを洗ったり、複数本持っていて付け替えたいなどのシチュエーションには少々弱い印象を受けました。跡が付かない両面テープを使用しているところは良いですが、脱着を繰り返すと当然粘着力は下がる。かといってつけっぱなしで水洗いしたら細部まで洗えない……などのウィークポイントがクリアしたら更に使いやすくなりそう!

コンセプトや使い方をしっかり理解しないといけない
前回より紹介しているカバードタイプの消音グッズのように付けた途端消音する商品とは違い、減音奏法をサポートする→ストレスを感じず減音できる。というコンセプトを理解しなければなりません。何も付けない状態でピアニッシモ以下の音量で吹くのはかなりの負荷とストレスが伴います。エアスルーパッチもエアスルーミュートも、息の通りをコントロールして普通の音量で吹いている時と同じ吹奏感を目指して作られているので、「息を抜く」というテクニックと、安定したアンブシュアフォームが必要になってきます。この2つの要素は熟練した人でもコントロールするのは少々難しいケースがあるので、そういった意味合いでは中、上級者向けの商品なのかもしれません。

 

◎エアスルー(★総合評価4.1点)

消音・防音効果
         3.5
 
使いやすさ
         3.5
 
ユニークさ
         5
 
用途の広さ
         4
 
コストパフォーマンス
         4.5
 
 
〜編集部員のコメント〜
B.AIRさんからの待望の新商品登場でかなりワクワクしながら吹きました。説明書や開発者の方のお話を聞きながら減音奏法してみましたが、普段の息使いやアンブシュア、減音奏法するにあたって重要な事など、いろいろな事に気がつかされました。騒音部分では-10dBで比較するとユニゾンミュートやマジランクと同等の効果!コンセプトの違いはあるものの、そこと比べても価格が安い(コスパが良い)のは売りだと思う。今回の製品は「息を抜く」減音奏法にフォーカスしており、万人受けは難しいかもしれませんが、サックス吹きの永遠の課題のひとつ、エアーの使い方を更に良くするきっかけになるのではないかと思いました。こういったグッズで消音以外にも可能性を感じた商品は初めてでした!

エアスルー減音サポートシステムを実際に吹いてみた動画は最後のページにあります!

 

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