あなたが奏でる音色の源

サックスの材質を知ろう

その他、こだわりの素材

次に、真鍮以外の素材に目を向けてみよう。まずブロンズという銅と錫(すず)の合金。これは真鍮よりも素材自体が柔らかく、やや加工に手間がかかる。しかし銅の比率が80%に近いためその音色には落ち着きがあり、華美ではないが丸みのある響きと言われている。

また、大変高価なものではあるが、銀(シルバー)も挙げられる。銀は大変柔らかい素材であるため、実際は適度な硬度を保つために少量の銅などを加えたものが管楽器の素材として採用されているようだ。しかし真鍮・ブロンズよりさらに加工は困難となる。音色は、透明感があり、遠くまで響いていくような印象を受ける。

このほか、サックスに限らず管楽器に使用される金属について触れておこう。銅、亜鉛、ニッケルの合金である洋白(洋銀、ニッケルシルバーとも)、金と銅などの合金である金合金(よく18K、14K、9Kなどと呼ばれ、アクセサリーなどで目にすることも多い高価な金属。ちなみに24Kは金100%)。また、純プラチナ製のフルートもあるが、ご存じのように素材自体が大変高価であり、また重量もある。値段的にもサックスを作るには無理があるだろう。

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サックス