サックス記事
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まさに充実期にあったマイケル・ブレッカーのプレイが楽しめる白熱のライブ盤が登場!

THE SAX vol.76 Cover Story

世界各地で熱狂的な支持者を持ち、プロ、アマ問わず多くのサックス・プレイヤーに絶大な影響を与えた不世出のテナーマン、マイケル・ブレッカー。そんな彼の突然の死から去る今年1月13日で9年の時が経ち、間もなく生きていれば67歳となった3月29日の誕生日を迎える。死してなおファンや信奉者が増え続ける彼だが、その人気をさらに高める驚きの未発表ライブ音源が発掘された!
(文:熊谷美広 / 写真:Louis Gerrits / 協力:株式会社ポニーキャニオン)


ビッグバンドのサウンドをバックにマイケルのソロがタップリ

早いもので、マイケル・ブレッカーが他界して、9年が経った。だが彼が残した音楽と功績は、まったく色褪せていないどころか、時間が経つに従って、より重要度を増しているように感じられる。そんな彼が、1995年10月20日にフィンランドのヘルシンキで行なった、UMOジャズ・オーケストラとの共演コンサートの模様がライブアルバムとしてリリースされる。

1995年頃のマイケルといえば、マッコイ・タイナーの「インフィニティ」に参加し、また彼の代表作となった傑作「テイルズ・フロム・ザ・ハドソン」のリリース前年という、まさに音楽家としての気力、体力ともに充実していた時期だ。マイケルと共演しているUMOジャズ・オーケストラは、フィンランドの国営放送局、文化教育省、ヘルシンキ市の共同運営によるビッグバンドで、“UMO” とは “Uuden Musiikin Orkesteri(New Musical Orchestra)” の略。これまでにデューク・エリントン、ギル・エヴァンス、ディジー・ガレスピー、デクスター・ゴードン、マリア・シュナイダー、マッコイ・タイナーなどとも共演経験がある、高い実力を持った名門ビッグバンドである。

ここでは、ビッグバンドの分厚く迫力あるサウンドをバックに、マイケルのソロがタップリとフィーチャーされており、マイケル・ファン必聴の内容になっている。またUMOオーケストラも高い実力を備えており、ビッグバンド・アルバムとしても楽しめる作品だ。アレンジャーたちの、チャレンジ精神溢れるアレンジも、マイケルのソロをさらにアグレッシヴなものにしているようだ。


CD Information

ライブ・イン・ヘルシンキ1995,ウモ・ジャズ・オーケストラ・ウィズ・マイケル・ブレッカー
 
ライブ・イン・ヘルシンキ 1995 
ウモ・ジャズ・オーケストラ・ウィズ・マイケル・ブレッカー
【PCCY-30228】¥2,315(税抜)
ポニーキャニオン

[演奏]MICHAEL BRECKER(Ts)、RICH SHEMARIA(Cond)、UMO JAZZ ORCHESTRA:Pentti Lahti / Mikko Makinen / Teemu Salminen / Manuel Dunkel / Pertti “Pepa” Paivinen(Sax)、Esko Heikkinen / Timo Paasonen / Sami Poyhonen / Tero Saarti(Tp)、Markku Veijonsuo / Mikko Mustonen / Pekka Laukkanen / Mikael Langbacka、Pentti Lahti / Mikko Makinen / Teemu Salminen / Manuel Dunkel / Pertti “Pepa” Paivinen(Tb)、Seppo Kantonen(Pf,Key)、Markku Kanerva(Guit)、Pekka Sarmanto(Bass)、Pekka Pohjola(El-Bass)、Markus Ketola(Ds)、Ricardo Padilla(Perc)

[収録曲]インヴィテーション、スラング、アンドレアズ・ソング、ニカズ・ドリーム、ジナレ、ザ・ミーニング・オブ・ザ・ブルース、ザ・ビッグ・ピクチャー、ソング・フォア・バリー、ナットヴィル、ネヴァー・アローン

次ページにインタビュー続く
・“フレーズが湧き出してきて止まらない” 感じ
・ゆったりと、そしてブルージーに歌い上げる魅力

登場するアーティスト

1949年3月29日生まれ。兄のランディ・ブレッカー(Tp)と組んだブレッカー・ブラザーズで70年代にセンセーショナルな話題を巻き起こす。以来、フュージョン・シーンの最前線で活躍する一方、多数のポップス系アーティストと共演を重ねる。87年に初リーダー作『マイケル・ブレッカー』を発表。80年代以降はコルトレーン派のテナー奏者としてストレート・アヘッドなプレイでも実力を発揮。人気、実力ともに現在ナンバー・ワン。2001年発表の『ニアネス・オブ・ユー:ザ・バラード・ブック』(UCCV-1018)では、バラードを叙情味溢れたプレイで披露した。グラミー賞8度受賞。2007年1月13日、急性白血病により死去。

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