サックス記事

マウスピース徹底検証 第4回「テナー・メタル編」

マウスピースの煌めき THE SAX vol.32


ソニー・ロリンズ、ジョン・コルトレーン、マイケル・ブレッカー、歴史に名を刻んできた偉大なプレイヤーたちを通して、私たちはどれだけ多くの心に残る演奏、心に残る音色に触れてきたことだろう。奏者のヴォイスを表現する上で楽器本体とともに欠かすことのできないアイテム「マウスピース」。今回はテナー・メタルマウスピースに焦点を当て、古くから奏者たちに定番として使われ続けてきたもの、近年発売された新製品など各種織りまぜ、ご紹介したい。今回試奏・徹底検証してくれるのはステージやレコーディングなど数々のバンドで大活躍の竹野昌邦氏。ハードについて高い知識を有する氏の、材質、構造への言及など試奏についての感想に留まらない説明は、まさに必読である!!

 

第4回テナー・メタル編

 

竹野 昌邦
Masakuni Takeno

 

マウスピースの各部名称
本編に進む前に「マウスピース各部の名称」をおさらいしておこう。

竹野氏による30本のマウスピース試奏、検証

今回、インタビュー形式で、30本のマウスピースを試奏してもらい、それぞれ感想を聞いた。インタビューの項目に関しては以下のとおりである。スペースの関係上項目を省略したものもあるが、ご了承いただきたい。

 
 
質問事項
1.吹いてみた率直な感想
2. 音色の傾向/ブライト、ダーク、柔らかい、太い、細い、芯がある、ない、バズがある他
3. 音の立ち上がり/速い、遅い
4. 音量/大きい、小さい
5. 向いているジャンル/クラシック、ジャズ、フュージョン、他
6. その他、くわえ心地や素材について
7. どのくらいのレベルの人に向いているか/初心者、上級者
8. 総評
 
 
■竹野昌邦氏:今回の試奏においてのセッティング
テナー=フランス・セルマー Mark VII 261×××、
リード=ウッド・ストーン 3、3 1⁄2 (普段は主に3を使用)
■現在使用しているマウスピース
テッド・クラム フォーカストーン 110 / ブロンズ、ブラス、ソリッドシルバー、の3種類を状況により使い分けている。

比較マウスピース

 

 


 

 

(※1 写真の見方:チェンバー部分の写真は、すべて、テーブル部分(リードをつける部分)を上にくるように撮影。)

 

 

01.Ottolink (オットーリンク) 7☆

01.Ottolink (オットーリンク) 7☆

メタル・テナーの基準

ラウンドチェンバーでボアのサイズが大きく、バッフルもそんなに高くなくて、中の容積が割と広いタイプ。マウスピース自体が個性的な音のキャラクターを持っているわけではなくて、奏者によってあらゆるトーンが作れ、またいろいろな吹き方に対応できる幅の広い許容量を持つ“メタルマウスピースの基準”といっても良いでしょう。音の立ち上がりは遅いですが、トレーニング、技量次第でパキッとした吹き方もできます。音の傾向は太くダークですが、コントロール次第でブライトな音色も出せます。ただ、それなりの努力が必要な試練のマウスピースといえるかもしれません。向いているジャンルはクラシック以外すべてOKでしょう。




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