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【特集】見直そう、基礎のキソ! 金管編〈その1〉

Wind-i mini 13号 特集

1.トランペット
3.テナートロンボーン
4.バストロンボーン


◆ホルン:上原 宏 Hiroshi Uehara

上原 宏さん

 

ホルンを安原正幸、黒澤勝義、山岸博、ジョン・セルミナード、ハックルマン、オハニアン、ヘルマン・バウマン、シュスタフレ、ブラトコヴィッチ、エリック・テルベルガー、の各氏に師事。室内楽を江藤俊哉、原田幸一郎、山田富士子、村上弦一郎、本荘玲子、千葉馨、田宮堅二、カール・ライスター、フィリップ・モル、の各氏に師事。指揮を黒岩英臣氏に師事。1990年 シエナ・ウインド・オーケストラに入団。1991年 東京佼成ウインドオーケストラに入団。1993年 国際芸術連盟室内楽オーディション合格。同時に奨励賞を受賞。室内楽においては、金管五重奏団“翔”、木管六重奏団“ラデュー”、木管五重奏団“ウィンドバック”等でリサイタルを行なっている。毎年、楽器講習会を全国各地で開催。全日本吹奏楽コンクール全国大会、中学の部、高校の部、大学の部、一般の部、職場の部、の各部門の審査員。その他、地方大会多数の審査員を務める。現在、東京佼成ウインドオーケストラホルン奏者で演奏委員も務める。武蔵野市民交響楽団“アンサンブル・ダ・カーポ”常任指揮者、東芝府中吹奏楽団音楽監督、玉川大学吹奏楽団顧問、昭和音楽大学・昭和音楽短期大学講師。桐朋学園大学講師。

 

■ 初めて楽器に触れる人に覚えてほしいこと

吹奏楽で使われるホルンには、大きく分けて、Fシングル、B♭シングル、F/B♭ダブルの3種類あります。金管楽器の中でもホルンは最も薄い金属で作られていますので、楽器を置くときには両手で持ち、置く面と水平に(表、裏はどちらでも)置くようにするのが良いでしょう。 日常の手入れは主にロータリーのオイル注しと抜き差し管のグリス塗りになります。抜き差し管を抜き、ロータリーの内部に届くように注します。頻度は、凸部と軸は毎日~週1回、ロータリー内部は週1回~月1回くらいを目安に注すようにしましょう。 楽器をしまうときは、しっかりと管の水を抜いてから、また抜き差し管は全部差し込んでしまうようにしてください。抜いたままでしまうことにより内管のグリスが乾き、どちらも抜き差し管が動かなくなる原因になります。

■ 音を出してみよう!

理想としては唇を軽く閉じて「Pu!」と息を出す形を作ります。そこにマウスピースの下の部分を唇の赤い部分と下唇の皮膚との境目あたりに当てたまま、口の形を変えずにマウスピース全体を唇に被せるように当てていきます。およそ上唇が2/3、下唇を1/3使う形になります。初心者には楽器をつける前に、このようなアンブシュアを作り、それからマウスピースだけで音を出し、音階やリップスラー、タンギングの練習をすると、楽器をつけたときにスムーズに吹くことができるようになります。

■ 先輩と一緒にできる! 初心者にもやってほしい基礎練習

❶ 基本的な練習方法ですが、ロングトーンが初心者の基本になります。ある程度音が出るようになってきたら、リップスラーの練習を始めてください。初心者で音が変わりにくいときは一度楽器を外し、マウスピースのみで練習します。感覚がある程度つかめるようになったら、できるだけ速いスピードでスラーがかけられるように練習してください。(譜例①)

譜例1

(譜例①)

❷ もう一つ重要な練習は音階練習になります。小学生、中学生などの初心者でも、積極的に長調12種類をマスターできるようにすると良いと思います譜例②。音階がすべて吹けるようになっていると、曲中で難しいパッセージが出てきても克服しやすくなり、音程感が良くなってきます。(譜例②)

譜例2

(譜例②)

■ 気にしてほしいこと

管楽器の中で唯一ベルの中に手を入れる楽器で、その手の置き方で音色や音量、音程が大きく影響を受けるので注意が必要です。

手を合わせるときのような指先を伸ばした状態でベルの中で自分と反対側に手の爪が楽器に付くような形で入れます
手を合わせるときのような指先を伸ばした状態でベルの中で自分と反対側に手の爪が楽器に付くような形で入れます

記事はWind-i 5号からの抜粋です。

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