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ランクアップ講座 -クラリネット-

Navigator:渡邊 一毅 / 古賀 喜比古 / 新井 清史 / 有馬 理絵

E♭クラリネット

Navigator:渡邊 一毅 K a z u k i W a t a n a b e

渡邊一毅

兵庫県立神戸高等学校を経て東京藝術大学音楽学部器楽科卒業。 室内楽、吹奏楽、オーケストラ、スタジオワーク、指揮、作編曲など多岐に渡り活動する一方で、バンド指導も含め、後進への指導にも積極的に取り組んでいる。2018年秋、自身初となるソロCD「Triptyque」発売し、エスクラとバスクラの可能性を追求している。オブロークラリネットアンサンブル Ebクラリネット奏者。ブリッツ・フィルハーモニックウィンズ コンサートマスター。東京セレーノバスクラリネットアンサンブル【木炭】、山本拓夫木管六重奏Halocline 各メンバー。トリオユニット「Trymulty」主宰。
東京藝術大学管打楽研究室助手、指揮科助手を経て現在、相愛大学講師。
音楽教室「黒笛音楽塾。」主宰。
公式サイト「黒笛危機一髪。」http://kurobue.music.coocan.jp/

初めて楽器に触れる人に覚えてほしいこと3つ

①クラリネット全般に言えることですが、楽器を扱ううえで一番気をつけたいのは、スワブを頻繁に通すことです。管体の中に水分がなるべく溜まらない状態で練習しましょう。ベルから水が出るまで通さないのは論外です。一日の練習が終わり、楽器を片付けるときは必ずタンポが濡れていないかすべてチェックしてください。クリーニングペーパーで水分を取ってからケースを閉める習慣をつけましょう。

マウスピース、リードの先端には決して傷をつけないように 休憩の時や、持ち運ぶ際はキャップを忘れずにつけること。楽器の置き方にも注意しましょう。安定した場所にベルを少しはみ出させて置いてあげます。このとき楽器の左側が下になるように。

③組み立て、分解するときは、キィに強い力が加わらないように、握る場所を工夫しましょう。コルクが固いとつい力を入れてしまうので、適度にグリスを塗ってあげてください。

音を出してみよう!

①EbクラはBb管に比べてマウスピースが小さいので、アンブシュアは少しでも浅いと息が入りませんし、少しでも深いとリードミスが増えてしまいます。リードミスにならないように気をつけながらできるだけ深くくわえると良いでしょう。このとき、口の形が「イ」や「エ」のように横に引っ張った形のまま口の端で締めてしまうと、音がキンキンしたり息漏れがしてしまいます。口の形は「ウ」や「オ」の形を意識しましょう。やわらかい音をイメージすること。

②リードは、Bb管を吹いているときよりも少し抵抗の強い感じがするものを選んだほうがいいでしょう。軽いリードだと音が細くなりがちで、高音も出しにくくなります。逆に、重いリードだと低音を吹く時にリードミスが多くなりますので、マウスピースに合ったちょうど良いリードを探しましょう。

③マウスピースだけでの音出しはあまり意味がないので、まず最初は低音のロングトーンをしましょう。Bb管を吹くときと同じ息の入れ方だと、低音を出す時に「キー」というようなリードミスが出やすいです。どの程度の口の締め方、息の入れ方をすればいいか、研究してみてください。

④高音については、Bb管よりももっともっと息をたくさん楽器の中に入れてあげる必要がありますので、噛み過ぎて息が入らないようになってしまわないように注意しましょう。息漏れは厳禁です。

※こちらの記事は、Wind-i vol.5を一部抜粋し掲載しています。

 CONTENTS

◆1ページ:E♭クラリネット 渡邊 一毅
◆2ページ:B♭クラリネット 古賀 喜比古
◆3ページ:アルトクラリネット 新井 清史
◆4ページ:バスクラリネット 有馬 理絵

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