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クラシックのアレンジ作品、どう吹く?│町井亜衣

大きなフレージングで吹くために ─効果的なブレスの練習法─

フルートの曲はフルートのために書かれたオリジナル作品のほかに、弦楽器や歌曲、オーケストラ作品などをフルート用にアレンジした楽曲がある。オリジナル作品よりもむしろアレンジ作品のほうが多いぐらいだ。よく知られたところでは、『愛の挨拶』はヴァイオリン曲、ヘンデルの『ラルゴ』は歌曲を原曲とする。
しかし、アレンジ作品をフルートで吹こうとすると、フレージングが短くなってしまったり、重厚感に欠けてしまったり、歌のような時間の使い方ができなかったり……と魅力的に聴かせるのが難しい。 そこで、今号の特集では、歌曲やヴァイオリンなどを原曲とする作品をフルートで吹くときに、ステップアップするためのコツをフレージングの作り方を中心に奏者がレクチャーする。

 

フレージングに大切なもの、それはブレスです。ここでは、ソロや室内楽などで広く活躍している町井亜衣さんに効果的なブレスの方法を解説してもらいます。

 

町井亜衣
東京音楽大学音楽学部器楽科フルート専攻を首席卒業。フランス・サンモール高等音楽院高等科及び最高課程を最高評価で修了。
スイス・ルガーノ音楽院大学院課程を最高評価で修了。国内外のコンクール受賞歴多数。
2013年日本に完全帰国した後は、東京を拠点として演奏活動・後進の指導を行なう。インターネットでの活動も積極的に行ない、YouTubeにてフルート愛好家のお悩みにお答えする【フルートお悩み相談室】が好評。
https://www.youtube.com/user/aimachii

 

はじめに

私たちフルート愛好家にとって、フルートオリジナルの作品だけではなく、歌曲や弦楽器の作品を演奏することも多いと思います。その場合、フルートのために書かれた作品ではないので、フルートには出ない音域の音が出てくることもあるでしょう。他には、低音楽器がオリジナルの作品を演奏しようとすれば、「重厚感のある低音」をイメージしていても音が十分に響いてくれないと感じるかもしれません。歌曲の作品なら、オペラ歌手のような自由なテンポ感、抑揚の付け方はどうしたらいいのかと悩むこともありますよね。弦楽器の作品であれば、ブレスが長くもたなくてフレージングが短くなったりブツブツ切れたように感じることもあるでしょう。
今回は、「大きなフレージングで吹くために必要な、効果的なブレスの練習法」にフォーカスしてお話ししていきます。大きなフレージングで吹くことができるようなブレスコントロールを習得できれば、音色の変化や表現の抑揚の手助けにもなってくれるはずです。

アレンジ作品を吹く時にフレージングで気を付けていることは?

私が実際にアレンジ作品を演奏する時にフレージングで気を付けているポイントを4つお話ししていきます。

1. オリジナル楽器の演奏を確認する
2. 理想のブレス位置を決める
3. フルートで実際に吹いたときのフレージングからブレスの位置を考え直す
4. 演奏する際には、ブレスの前の音の吹き方に注意!

一つずつ噛み砕いていきます。

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