フルート記事 第2回 とちぎフルートフェスティバル 音楽で世界を繋ぐ。栃木と台湾、そして未来へ
  フルート記事 第2回 とちぎフルートフェスティバル 音楽で世界を繋ぐ。栃木と台湾、そして未来へ
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THE FLUTE vol.212 Special Event-1

第2回 とちぎフルートフェスティバル 音楽で世界を繋ぐ。栃木と台湾、そして未来へ

REPORT
[この記事の目次]

本公演は、東京フィルハーモニー交響楽団のフルート奏者であり、「とちぎ未来大使」も務めるさかはし矢波氏の呼びかけにより、栃木県ゆかりのプロ奏者20名が集結したものだ。好評を博した2023年の第1回から2年半。今回は「国際交流」と「次世代育成」を軸に据え、地方都市から発信する音楽祭としてさらなる進化を遂げたステージとなった。

音楽で巡るとちぎの友好都市

第1部は、奏者の出身地別に編成されたフルートカルテットで幕を開けた。各グループの個性が際立つアンサンブルの妙と共に、特筆すべきは栃木県の各自治体が提携する「友好都市」にちなんだ選曲と演出である。
司会の福嶋真理子氏による、各地域の交流エピソードの紹介に合わせ、舞台背景には栃木県の協力を得て製作されたという現地の情景スライドが映し出される。視覚と聴覚の両面から国際交流を紐解く趣向は極めて今日的だ。聴衆の知的好奇心を刺激し、紹介された各都市への親近感を抱かせる見事な構成であった。第1部の締めくくりは軽妙な演出も加え、ピッコロ4本という珍しい編成で『星条旗よ永遠なれ』を披露し、会場を更に沸かせた。

台湾との絆を深める「高雄市交流10周年」

第2部では、栃木県と台湾・高雄市の友好交流10周年を記念し、台湾の第一線で活躍する洪敬婷(Fl)、呂超倫(Vc)、李宜倫(Pf)の3名のゲストがステージへ。
情緒豊かな台湾民謡のアンサンブルに続き、さかはし氏が加わったピアソラの『リベルタンゴ』では、日台のトッププレイヤーによる火花を散らすような熱演が繰り広げられた。互いの文化をリスペクトしつつ、音楽の力で共鳴し合う姿に、客席は国境を越えた一体感に包まれた。

とちぎの未来を奏でる37名の学生生徒たち

第3部のフルートオーケストラでは、同じく栃木県の友好関係にあるフランス・ヴォークリューズ県にちなんだ『ファランドール』を、特殊管を含む多彩な楽器編成で疾走感たっぷりに奏でた。続く『八木節』ではゲストの洪氏も加わり、“とちぎの魂”を力強く響かせた。
フィナーレでは、出演者から指導を受ける小学1年生から大学院生まで、37名の学生生徒たちが合流した。総勢約60名による『台湾歌謡組曲』や『小さな世界』の大合奏は圧巻の一言。プロの隣で目を輝かせながら演奏する学生たちの姿は、まさに「とちぎの未来」そのものであった。
地域の放送局(CRT栃木放送)と教育機関(宇都宮短期大学)が強固に連携し、これほど大規模なイベントを実施・継続している例は全国的にも稀有である。音楽を通じて郷土愛と国際感覚を育むこの試みは、単なる演奏会の枠を超え、深い社会的意義を持つ。
アンコール、三浦真理氏の『ブルーパステル』の爽やかな音色が満席のホールに響き渡り、本フェスティバルは希望に満ちた余韻とともに幕を閉じた。

 

第2回 とちぎフルートフェスティバル ~さかはし矢波と仲間たち~
[日時]2026年4月19日(日)14:00開演(13:30開場)
[会場]宇都宮短期大学 須賀友正記念ホール
[主催]とちぎフルートフェスティバル2026 実行委員会
[共催]栃木放送、宇都宮短期大学音楽科
[協賛]ミヤザワフルート製造株式会社、那須高原キャンドルハウスシュシュ、村松楽器販売株式会社、株式会社ヤマハミュージックジャパン、(株)大野楽器、オンダ楽器、株式会社プリマ楽器、栃木トヨタ
[後援]日本フルート協会、アルソ出版株式会社、THE FLUTE編集部、栃木県、栃木県教育委員会、公益財団法人栃木県国際交流協会、下野新聞社、とちぎテレビ、ヤマゼンコミュニケイションズ株式会社
[協力]台湾企業3社
[出演]さかはし矢波/安部愛里彩/片爪大輔/片野歩唯/金田桃子/栗田智水/小林玲緒那/小山花波/坂本朝菜/坂本しのぶ/島田絵里/清水彩子/高橋詩織/髙橋由起/豊田尚史/西園文美/萩原可奈/古川真朱/柳沼満美/竹下正登(賛助) ゲスト:洪敬婷(Fl) / 呂超倫(Vc) / 李宜倫(Pf) 特別共演:とちぎの未来を奏でる学生フルート奏者の皆さん



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