フルート記事 THE FLUTE vol.179 付録CD│再び輝く、カーペンターズのサウンド
  フルート記事 THE FLUTE vol.179 付録CD│再び輝く、カーペンターズのサウンド
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収録曲紹介&試聴音源

THE FLUTE vol.179 付録CD│再び輝く、カーペンターズのサウンド

MUSIC

1997年に刊行した、THE FLUTE別冊 vol.2「カーペンターズ特集」。早々に完売し、現在は入手不可能となったレア本だ。時代を経ても色褪せないヒットナンバーを集めたこの1冊を、このたびほぼ丸ごと復刻。中川昌三さんのここでしか聴けないスペシャルな演奏を存分にお楽しみいただきたい。

1997年に刊行した、THE FLUTE別冊 vol.2「カーペンターズ特集」。早々に完売し、現在は入手不可能となったレア本だ。
時代を経ても色褪せないヒットナンバーを集め、中川昌三さんのフルートと、柏木玲子さんによるエレクトーン&ピアノ伴奏カラオケを収録したCDも付いたこの1冊を、このたびほぼ丸ごと復刻。中川さんのここでしか聴けないスペシャルな演奏と、合わせるのが楽しくなる素晴らしい伴奏を、存分にお楽しみいただきたい。

カーペンターズ

カーペンターズについて

アメリカ・コネチカット出身のリチャードとカレンの兄妹によるデュオ・グループ。1969年10月にアルバム「オファリング」でデビュー。デビュー直後からカレンの歌声はポピュラー音楽界最高と絶賛され、70年代を代表するグループになった。『イエスタディ・ワンス・モア』など大ヒット曲は数多く、日本でも多くのファンを魅了した。カレンは1983年に不慮の死をとげたが、今なお、カーペンターズの音楽は愛され続けている。

 

vol.179楽譜掲載 演奏&カラオケ

TRACK01 │ イエスタディ・ワンス・モア Yesterday once more

カーペンターズのヒット曲のなかでも名曲中の名曲。日本でも1973年に発売されてから現在までに100万枚以上を売り上げた。この曲はアルバム「ナウ&ゼン」のオールディーズ・メドレーのテーマ曲としてリチャードとジョン・ベティスが書き下ろした。リチャードはこの曲を移動中の車のなかで作曲し、歌詞も1番をリチャードが担当。「エブリシャラララ~」というフレーズで始まるこの曲を聴いたことのない人はいないというほどの、ポップス史上の大ベストセラーになった曲である。

 

TRACK02 │ トップ・オブ・ザ・ワールド Top of the world

カリフォルニアの青い空を思わせ、親しみやすさを感じさせるこの曲はカーペンターズの定番ソングといえる名曲。作曲はリチャード、歌詞はジョン・ベティスが書いたオリジナル作品。1972年末に日本でシングル化され、大ヒットとなり、1年後にリン・アンダーソンがアメリカでカバーした。カントリーチャートの第一位に輝いたのち、1年遅れでカーペンターズがシングルで発売。TBS系テレビの金曜ドラマ「未成年」のオープニング・テーマとしても使用された。

 

TRACK03 │ ジャンバラヤ Jambalaya

カントリーの大御所、ハンク・ウィリアムズが作ったカントリーのスタンダード曲。日本のアーティストもこの曲を多く取り上げており、日本でのみシングルカットされた。コーラスのハーモニーがとても美しく、カントリーでありながらカントリー臭さをやわらげ、微妙な味を出している。また、カレンの歌声の多彩さがうかがえる。

 

TRACK04 │ 愛のプレリュード We've only just begun

『Close to you』に続く大ヒット作で、リチャードもカーペンターズの最高傑作としている。結婚式のスタンダードナンバーになったが、今までに150組以上のアーティストが取り上げている名曲でもある。もともと銀行のテレビCMソングだったが、リチャードは「カレンのために書かれたような曲」と感じ、取り上げようと決心。ポール・ウィリアムスとロジャー・ニコルスが10分で書き上げた。この曲がレコーディングされたのは『Close to you』がヒットする前で、カレンの歌声が初々しく、清潔感にあふれている。

 

TRACK05 │ 遥かなる影 Close to you

ハル・デイヴィッドとバート・バカラックの名コンビが書いたこの曲はカーペンターズの大出世作ともいえるもの。A&Mがシングル選択に迷い、『愛し続けて』と共にダブルA面としてリリース。ラジオ局はこの曲をオンエアし、見事カーペンターズの名曲として花開いた。内容は甘いラブ・ソングだが、ベトナム戦争で傷ついていたアメリカを癒した作品。カレンの歌とともに、最後のコーラスがとても印象的で気持ちがいい。

 

TRACK06 │ 雨の日と月曜日は Rainy days and Mondays

ポール・ウィリアムスとロジャー・ニコルスによる作品。ポールと母親の会話をもとに書かれた曲だが、この曲が作られたとき、カレンは20歳。内容的には20歳の女性が歌いこなせるものではなかったが、カレンは堂々と歌い、見事な歌声を披露している。1971年に全米第2位を記録した。

 

TRACK07 │ ア・ソング・フォー・ユー A song for you

ピアノと歌だけで始まるとてもシンプルなこの曲は、鬼才レオン・ラッセルの作品。個性的な声で歌うレオンのものも雰囲気があるが、ここまで人気を得たのは、やはりリチャードとカレンの功績であろう。シンプルなアレンジではあるが、その分メロディラインを際立たせ、コーラスは控えめでリード・ボーカルを引き立てている。名曲中の名曲といってもよいだろう。

 

演奏者

中川昌三

Masami Nakagawa 中川昌三(昌巳)

東京芸術大学フルート科卒業。在学中より、クラシック音楽を勉強する傍ら、ジャズ界に身を投じ、ジャンルを超えた活動を開始する。ヨーヨー・マ、アンリッド・ピェグ・ロジェ、キース・ジャレット、リチャード・ストルツマン、エディー・ダニエルス、リッチー・バイラーク、リー・コニッツ、佐藤允彦、渡辺貞夫、渡辺香津美、他数多くの著名演奏家やオーケストラと共演、ギル・エヴァンス・オーケストラにも参加。国内外のコンサートやリサイタルも数多い。又、スタジオ・ミュージシャンとして様々なCDや映画音楽のレコーディングに参加。代表的な作品として、アニメ「ルパン三世」の音楽(作曲・大野雄二)のフルートを当初から担当CD、DVD、コンサート等に参加している。一方、ポップス界のサイドプレイヤーとして、坂本龍一、竹内まりや、松任谷由美、山下達朗他、数々のレコーディングに参加している。自己の2枚目のアルバム「タッチ・オブ・スプリング/中川昌三」のタイトル曲がJT(日本たばこ)のピースライトのCMに起用され、本人も出演し話題になった。東京芸術大学及び附属音楽高校器楽科講師、純心女子短期大学講師、桐朋学園芸術短期大学講師及び、東邦音楽大学特任教授を歴任。
http://www.dab.hi-ho.ne.jp/nkgw-music/

 
柏木玲子

Reiko Kashiwagi 柏木玲子

相愛女子大学音楽学部作曲科卒業。第11回インターナショナルエレクトーンコンクールでグランプリ受賞。国内海外でのコンサート活動の他、映画・ミュージカルの音楽制作や演奏、TV・ラジオ音楽の制作など多才ぶりを発揮。2005年オリジナルアルバム「My favorite Place」をリリースし、サックス奏者須川展也氏、ピアニスト塩谷哲氏などと自作曲を共演。2008年アルバム「Across The Border」をサックス奏者 福井健太氏と制作。2013年2月セルフプロデュースコンサートを東京と大阪で開催し好評を得る。電子オルガンの原点である演奏スタイルを大切にし、ジャンルにこだわらず、常に新鮮な印象を持たせるアレンジとシンプルで透明感のあるサウンドで、多くのエレクトーンファンを魅了。また演奏やアナリーゼ、曲作りとアレンジについての公開講座や曲集講座、オリジナルテキストを使った「即興演奏講座」を各地で実施している。現在、相愛大学音楽学部創作演奏専攻教授。


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