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第12回 インタビュー編「梶原一紘とレコード」

THE FLUTE ONLINE 連載「岩崎花保のハッピーフルートライフ」

第8回目となる「フルーティストと趣味」のゲストは、梶原一紘さんをお迎えいたしました。芸高・芸大を卒業されたのち、フランスに留学をされて2018年に完全帰国されました。
演奏や後進の指導だけではなく、作曲をされたり録音をされたりと、博学な梶原さん。レコードがお好きということで、今回はそのこだわりと思い入れについて、たっぷりとお話を伺います。今はハイレゾ音源や、綺麗にリマスターされた音質の良いCDがたくさん出ていますが、「レコードには当時の空気がそのままパッキングされている感じがする」――レコードの魅力をそんなふうに語る梶原さんのコレクションから、とっておきの6選も教えていただきました♪

 

岩崎
私にとって〈梶さん=さわやかで優しいお兄さん〉というイメージなのですが、プライベートのお話はあまり伺ったことがなかったのでとても楽しみにしていました!どうぞよろしくお願いいたします。 早速ですが、フルートを吹き始めたのはいつですか?
梶原
僕は中学1年生の時に吹奏楽部で始めました。 最初はバスケ部に入部したんだけど、練習が自分に合わないな……と思ってすぐにやめて、フラフラしていたら友達に吹奏楽部に誘われたのがきっかけです。「トランペット吹かせてあげるよ!」って言われてついて行ったのに結局吹かせてもらえなくて(笑)、かわりに渡されたフルートを吹いてみたらすぐ音が出たので、やってみることにしました。
岩崎
吹奏楽部で、最初の誘い文句と実際やることになる楽器が違うっていうことはよくありますよね(笑)。フルート以外の楽器は習ったことがありますか?
梶原
3歳の時に、母の知り合いのピアノの先生のところへ習いに行っていました。すごく楽しかったのですが、家から遠かったので、近所の先生に変わったのですが……先生のタバコの臭いがキツくて、でも小学校卒業までは耐えました(笑)。
岩崎
なるほど~。音楽科の高校に進学しようと思ったのはいつですか?
梶原
中学3年生になって、長山慶子先生のところにレッスンに行くようになったんだけど、進路の相談をしたら「せっかくだから芸高受けてみれば?」って言われたのがきっかけです。当時、自分は将来父と同じ設計の仕事がしたいなとうっすらですが思っていたので、その提案は衝撃的でした。合格発表の時もまさか受かると思っていなかったから、母親に「あんた受かってんねんけど?!」って言われたなぁ(笑)。自分でもびっくりしました。
岩崎
お母さんの反応面白いですね(笑)。私は芸高の合格発表は本当に緊張したなぁ……。

生活の中の音楽

岩崎
梶さんのご家族は、音楽はお好きでしたか?
梶原
はい。特に父が音楽を聴くのが好きです。仕事から帰ってくると、毎晩お酒を片手にレコードを聴く人で、僕はだいたいその時間には寝ているんだけど音が聞こえてきて目が覚めちゃって、一緒に聞いたりしていました。
岩崎
お父さま素敵……! どんな曲を聞かれていたのでしょうか?
梶原
父はクラシックが好きだったから、オーケストラが多かったと思います。その次にジャズかなぁ。
岩崎
ということは、梶さんの趣味はお父様の影響が色濃いんですね。
梶原
そうですね。しかも、土日の朝はニコレのバッハ全集が必ず流れていました。朝からh-mollってちょっと重たい気もするんだけど……(笑)。
岩崎
でもお父さまの気持ちわかる気がします! 私も一時期、バッハのh-mollミサとかヨハネ受難曲とかマタイ受難曲を朝から聞くのにハマっていたことがありました。
梶原
それもすごい選曲だね(笑)。父は物を作ることが好きな人だったから、休みの日に弟と3人で材料を買いに行って、自作のスピーカーを作ってみたりもしていました。ちなみに、芸高生の時使っていたパソコンも自分で作ったものでした。
岩崎
自作パソコンを使っている人、1学年(芸高は1クラスしかないので40人しかいない)に1人はいたなー(笑)。 梶さんも自作系男子だったとは……!

 

▶︎インタビューは、2ページ目に続きます


梶原一紘Kazuhiro Kajihara

梶原一紘
梶原一紘

大阪出身。幼少の頃よりピアノを、12歳からフルートを始める。東京藝術大学音楽学部附属高校、東京藝術大学を卒業後渡仏。フランス国立クレテイユ地方音楽院を満場一致最優秀の成績にて修了後、パリ・エコールノルマル音楽院にて研鑽を積む。マグナムトリオのメンバーとして日本国内はもとより韓国、イギリス、カナダ、ロシアをはじめさまざまな演奏会やフルートフェスティバルに招聘され好評を博す。サントリーサマーフェスティバルにソリストとして出演。NHK大河ドラマ「おんな城主直虎」「いだてん」や「スーパーマリオオデッセイ」などのレコーディングに参加。マグナムトリオ、spac-e、Futur Noh、21世紀管弦楽団、各メンバー。これまでに長山慶子、金昌国、萩原貴子、神田寛明、中野富雄、ジョルジュ・アリオル、アラン・メナール、トマ・プレヴォーの各氏に師事

岩崎花保 Kaho Iwasaki

岩崎花保
岩崎花保

愛知県豊田市出身。
第15回日本クラシック音楽コンクール中学校の部全国大会第1位。
第61回全日本学生音楽コンクール高校の部全国大会第1位。
第13回万里の長城杯国際音楽コンクール管楽器部門第1位をはじめ、様々なコンクールで入賞。
2012年豊田市文化振興財団より文化新人賞受賞。
小澤征爾音楽塾、浜松国際管楽器アカデミー、ロームミュージックファンデーション音楽セミナーに参加。
NHKのクラシック音楽番組「ららら♪クラシック」や「スコラ」などに賛助出演し、人材派遣の協力もしている。
学生時代から古楽の世界にも興味を持ち、トラヴェルソ奏者としても活動しているほか、朝♪クラ音楽ディレクター、コラムライター、コンサートの企画運営など、演奏以外の仕事もボーダーレスに行っている。
東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校、東京藝術大学を卒業。
同大学大学院音楽研究科修士課程器楽専攻を修了。
2019年より東京藝術大学管打楽科の非常勤講師として藝大ウィンドオーケストラの授業を担当している。

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