サックス記事

「Yany BooStar✧」にGPとPGPがニューラインナップ!

THE SAX vol.105 Gear Report

サックスの音量や音色、吹奏感に大きな影響を与えるアイテムとして、いまやカスタムパーツの定番とも言える「ネック止めネジ」。中でも基本となるネジとウェイトの異なる2種類のジョイントパーツの組み合わせにより、音の鳴りや音圧など奏者の指向に応じたカスタマイズを行なえるヤナギサワ製ネック止めネジ「Yany BooStar✧(ヤニー・ブースター)」は、登場以来サックス奏者の間で大きな話題となっている。そんなYany BooStar✧に、これまでのUP(アンプレート)に加え GP(ゴールドプレート)、PGP(ピンクゴールドプレート)が新たにラインアップされた。そこで、クラシックから現代音楽まで高い音楽性とテクニックを併せ持ったサクソフォニスト大石将紀さんに試奏してもらい、Yany BooStar✧がもたらすサウンド効果やUP、 GP、PGPの各タイプの特性について語ってもらった。

 
Yany BooStar✧ PGP ジョイントパーツの取り付け例
(写真はPGPのネジA+ジョイントパーツB)

このように基本となるネジAにウェイトの異なるジョイントパーツB、ジョイントパーツCを装着することで、音量、音質、吹奏感に変化をもたらす。
 
 

Yany BooStar✧UP(アンプレート)

YanyBoostar UP
 
最初にヤニー・ブースター UPについて、音色の傾向、音の響きや鳴りなどについての特徴をお願いします。
大石将紀
(以下O)
今回の試奏でヤニー・ブースターを装着したセルマーのシュプレームは、楽器自体は深くダークな音色を持っているのですが、まず「ヤニー・ブースター UP」の「ネジAのみ」を装着して吹いた場合、シュプレームのダークな音のキャラクターが薄まって音色が明るくなり、シャープに音の幅がスクープされます。音の指向性が強まって、音の輪郭がはっきりした、軽やかで艶っぽい音になる印象です。もともとこのシュプレーム自体が、音の芯と輪郭の境目がはっきりしているというよりは、幅広い音の特徴を持っているのですが、ヤニー・ブースター UPのネジ Aを装着することで、音の輪郭がはっきりする印象がありました。
次に、ネジAにウェイトの軽いほう「ジョイントパーツB」を付けると、「ネジAのみ」のときよりも音色はダークになり、倍音の幅が広がり、ダークで渋く暖かい音色になりました。シュプレームの純正ネジをつけているときと音色の特徴が近いような印象です。
また、ネジAにウェイトの重いほう「ジョイントパーツC」を付けると、音がぎゅっとまとまる感じで、「ネジAのみ」を装着したとき以上に音の輪郭がはっきりとして硬質な音色になり、響きも重厚になる印象を持ちました。「ネジAのみ」、または「A+B」のパターンとは響きの質が異なり、いろいろな方向に音が飛んで部屋が響きで満たされるようで、もっとも大きな変化を感じました。大きなホールで、たとえばオーケストラや吹奏楽をバックにコンチェルトを演奏する際などに音を際立たせてくれるのではないかと思います。
音量についてはどうですか?
O
どのセットアップでも音量は増すのですが、一番パワーが出るのはやはり「A+C」のセットアップで、一番遠鳴りする感覚があります。次に音量が出るのは、「ネジAのみ」を装着したセットアップで、音がまっすぐ直進的に伸びていく印象です。「A+B」のセットアップは、音色がダークになる分、他のセットアップに比べるとコンパクトでまとまりのある響き、音量感に感じられました。

Yany BooStar✧GP(ゴールドプレート)

YanyBoostar UP
 
次にヤニー・ブースターGPについて音色の傾向、音の響きや鳴りなどについて感想をお願いします。
O
ヤニー・ブースターGP自体、響きが増して音色に華やかさと柔らかな丸みが出る、といった特徴がありますね。ゴールドプレートの楽器本体を吹いたときと同じような効果が得られる印象です。
ヤニー・ブースターGPのネジAと、ジョイントパーツB、ジョイントパーツCを取り付けた際のそれぞれの違いや特徴をお願いします。
O
GPの「ネジAのみ」を付けた場合、華やかで柔らかな音色の特徴に加え、UPと同じく音に指向性がある印象です。アーティキュレーションも明瞭に表現できます。
GPも「A+B」のセットアップは、先ほどのUPと同じく、響きの方向性はややダークになる傾向で、音の輪郭がややファジーになるのですが、GPがもともと持つ柔らかく華やかな音の特性が、程よくダークな、まとまりのある音になる印象を受けました。アーティキュレーションは、「ネジAのみ」を付けた場合の方が明瞭さを感じます。このセットアップは、ソリスティックな演奏以上に室内楽などのアンサンブルで持ち味を発揮しそうですね。
「A+C」のセットアップは、華やかさと柔らかさを持った音色と響きの特性は残しつつ、パワーがあって音量が一番出ます。pppで吹いても音の輪郭がはっきりしていて、音の芯が太くキャラクターが際立っていますね。大きなホールでも遠くに音が届くような豊かな響きを持っています。音の輪郭がはっきりしているので、アーティキュレーションも、「ネジAのみ」を付けた場合以上に明瞭に発音できますね。

Yany BooStar✧PGP(ピンクゴールドプレート)

YanyBoostar UP
 
では、ヤニー・ブースターPGPの音色の傾向、音の響きや鳴りなどについて感想をお願いします。
O
とてもパワフルですね。華やかで柔らかな音色を持ちつつ、豊かに響きます。音の芯の外側に付帯する倍音というよりは、音の芯自体により太い響きを持っていて、「楽器が鳴っている」という実感があります。GPにさらなるパワフルさが加わった感じです。GPの音の輪郭のラインは丸みを帯びた感じなのに対し、PGPは音の輪郭にエッジが効いて、そのエッジが力強い音の響きを作り出している印象です。
ヤニー・ブースターPGPのネジAと、ジョイントパーツB、ジョイントパーツCを取り付けた際のそれぞれの違いや特徴をお願いします。
O
PGPは、「ネジAのみ」を付けた場合でも音の芯からの響きを持っているので、GPのような柔らかさを持ちつつ、GPよりさらに華やかで明るい音色が得られるのが特徴ですね。  GPは音の芯の周りにはっきりとした輪郭が付帯していたのに対して、PGPは音の芯自体が太くたっぷりとした響きを持っています。
PGPの「A+B」のセットアップは、UP、GPのときの「A+B」と同様に音色自体はややダークになり、さらにPGPの音の芯の太さ、パワーは残しつつ、音の周りのエッジは和らぎ、輪郭は丸くなるような印象です。
PGPの「A+C」のセットアップは、「A+B」のときとはまたキャラクターが変わり、音の芯からの響きがさらに増します。どこまででも大きな音が出せるような感覚がありますね。今日試奏した中で一番パワフルで、たっぷりとした響きを持っているので、音色も柔らかくブライトです。
ヤニー・ブースター UP、GP、PGPすべてのラインナップに共通するサウンド効果や特徴についてはどうでしょう? また、ヤニー・ブースターを試奏されてみていかがでしたか?
O
全音域で豊かな響きが得られますが、特に中音域の響きが増し、充実した音の鳴りが良いですね。それからフラジオ音域がとてもあたりやすく、この音域の演奏がとてもスムーズに行なえます。
今回、ネジを替えることによって、元の楽器の特徴をさらによく引き出したり、もしくはまったく違う楽器のような音や響きに変わったり、と思った以上の変化があり、とても驚きました。
ヤニー・ブースターはUP、GP、PGPそれぞれのネジとジョイントパーツの組み合わせ、さらに異なるプレート(仕上げ)同士のネジとパーツのカクテルなど、様々な組み合わせができるので、演奏する場所、またソロや室内楽、吹奏楽などの演奏形態によっても替えてみると面白いのではないかと思います。
ありがとうございました。

 

大石将紀さんによるヤナギサワYany BooStar✧試奏動画。
UP、GP、 PGP各モデルの吹き比べやネジとジョイントパーツの組み合わせによるサウンド効果をチェックしてみよう !

 

 
「ヤナギサワ・セルマー用」と「ヤマハ用」では、ネジピッチ、ネジの首下の長さが異なるので、装着の際はよくご確認を!
「ヤナギサワ・セルマー用」は短めでブラックの刻印、「ヤマハ用」は長めでホワイトの刻印です
 
 
「Yany BooStar✧ ヤナギサワ・セルマー用 PGP」の商品パッケージ
Yany BooStar✧ UP(アンプレート)
 ヤナギサワ・セルマー用/ヤマハ用……各7,150円(税込)

Yany BooStar✧ GP(ゴールドプレート) New 
 ヤナギサワ・セルマー用/ヤマハ用……各11,000円(税込)

Yany BooStar✧ PGP(ピンクゴールドプレート) New 
 ヤナギサワ・セルマー用/ヤマハ用……各11,000円(税込)

「Yany BooStar✧」に関するお問い合わせ
株式会社 プリマ楽器
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