

Gottsu新工場潜入レポート
今や世界的なマウスピースブランドとして名を馳せるGottsu(ゴッツ)から、昨年、独創的な機構のリガチャーが発売されたのをご存じだろうか? リードとベースの間にプレートが入るという従来の常識を覆した「Signature Ligature」をもとに、さらに「銅」と「ハンマリング技術」を組み合わせた独創的で唯一無二なリガチャー。それが「Copper Signature Ligature」だ。工場移転を記念して作られたというこのリガチャーの秘密を探るべく、ゴッツ新工場に潜入したレポートをお伝えしよう。
これがGottsuの新工場だ!





ゴッツの「シグネチャーリガチャー」とは?


大きく、ゴッツのシグネチャーマウスピース一体型のレールタイプと、リングタイプのものに分かれる。リングタイプには真鍮に金メッキと銅の2モデルがある。つまり、ゴッツの“シグネチャー”とは両者に共通するネジとプレートの独自構造を指している。
左がゴッツマウスピース一体型のレールタイプのシグネチャー、右がリングタイプのシグネチャーだ。今回はリングタイプのシグネチャーを深掘りしていこう。
シグネチャーリガチャーはここがすごい!!
秘密1 特許取得の構造

「ネジを回すとプレートが下がる」という単純な構造ながら、ありそうでなかった発想。プレートがベース(リング)をアーチ状にまたぐ構造も独特だ。プレートの4つの面でリードをホールドしつつ、リードの振動を殺さないようこの形状にしている。
秘密2 プレートの横ズレを防ぐ工夫


リング側についた楕円の突起と、プレート側の楕円の溝に注目してほしい。この楕円構造によって、プレートが横ズレすることを防ぎ、リードをピタっと抑えこむ。こう いった細かな点も考え抜かれている。
秘密3 削り出しの完全なリング

リングといっても、板を丸めてロウ付けしたリングではない。ゴッツマウスピースと同じ発想で、棒状の材質を削り出した完全なリングだ。削った素材は無駄になるにもかかわらずこの手法を用いるこだわりはさすが。
秘密4 ハンマリング

銅という材質は銀や真鍮と比べて柔らかいため、加工が非常に難しい。そのための厚めに削り出した銅リングをハンマリングの“加工硬化”によって成形していく。500回以上ハンドハンマリングするというその労力によって、独特な音色と槌目のルックスが生まれる。
秘密5 材質の相乗効果

シグネチャーのネジ・プレート部は別売りされており、異なる材質を組み合わせることができる。例えば金メッキのリングに、プレートは銅、ネジは銀とカスタマイズもできる。つまり、リング2種×プレート2種×ネジ3種という12通りが試せるのだ。
◆Signature Ligature
リング・ネジ・プレート:真鍮製+金メッキ
・Soprano/Alto ¥33,000(税込)
・Tenor ¥34,100(税込)
・Baritone ¥36,300(税込)
※Metal用¥33,000。特注品は+¥1100
◆Copper Signature Ligature
リング:銅製
ネジ・プレート:真鍮製+金メッキ
・スタンダード ¥38,500(税込)
※Baritone用¥39,050。特注品は+¥1100
◆オプション(ネジ・プレート)
・SV950 Screw ¥22,000(税込)
・Copper Screw/Brass+GP Screw ¥6,600(税込)
・Copper Plate/Brass+GP Plate ¥6,600(税込)
Column
後藤将彦が語る開発秘話

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