サックス記事 中山拓海 ジャズシーン若手NO.1の 気鋭が明かすデビューアルバムでの企み
THE SAX vol.99

中山拓海 ジャズシーン若手NO.1の 気鋭が明かすデビューアルバムでの企み

いわゆるジャズの音色はあまり好きじゃなかった

中山拓海

本誌では既にお馴染み。昨年もvol.95とvol.96の特集で登場してもらっている気鋭のジャズプレイヤー中山拓海。若手No.1アルトの呼び声も高い彼が、待望のデビューアルバムを完成させた。全曲本人のペンによるオリジナル・ナンバーで、気心の知れた同世代の若手プレイヤーと共にレコーディングに臨んだ1st作のタイトルは「たくみの悪巧み」。そこに潜ませた数々の企みについて明かしてくれた。
(インタビュー・文:熊谷美広 / 協力:株式会社キングインターナショナル)

中山拓海
 

まずは、サックスを始めたきっかけを教えてください。
中山拓海
中学の吹奏楽部に入って、サックスを始めました。小学校のときにサックスを吹いていた先生がいたり、姉の友だちのお父さんがサックスを吹いていたりして、サックスという楽器を割と身近に感じていたのも大きいですね。
サックスを始めた時からアルトだったのですか?
中山
そうです。パートの人数調整で、バリトンをちょっと吹いたりもしましたけど、あとはアルトとソプラノですね。ソプラノは中学2年の頃から始めました。
ジャズをやるようになったいきさつは?
中山
吹奏楽部に入る前からジャズは聴いてました。時代的に映画「スウィングガールズ」がヒットした時期でもありましたし、父親がジャズやフュージョンを聴いていた世代だったので。中学1年生の時に石森管楽器に楽器を買いに行って、そこで山中良之さんに会って習い始めたこともあって、吹奏楽よりもジャズに気持ちは行ってました。

次ページにインタビュー続く
・国立音大ジャズ科1期生となり早稲田ハイソにも加入
・大学でやってきた中で好きなことをピックアップして作った組曲

CD Information

RISE~ジェス・ギラム・デビュー!
“たくみの悪巧み”
【KKJ-9001】 ¥2,545(税別)
キングインターナショナル

[収録曲]
01.High Humidity 02.The Asteroid 03.Cross Road 〜他愛もない歌〜 04.Suite I 05.Suite II 06.Suite III 07.Suite IV 08.Cinquenta E Nove 09.Born, Live and Die

[演奏] 中山拓海(As,Ss) / 高橋佑成(Pf) / 勝矢匠(Bass) / 山田玲(Ds)
登場するアーティスト
画像

中山拓海
Takumi Nakayama

1992年 静岡県富士市に生まれる。5歳よりピアノを学び、12歳の時サックスとジャズに出会う。13歳より石森管楽器店にて山中良之氏に師事。'11年 国立音楽大学ジャズ専修1期生として入学。大学にて池田篤氏、クラシックサックスを雲井雅人氏に師事。 12年度〜14年度、早稲田大学ハイソサエティーオーケストラにてリードアルトサックスを務める。第44回山野ビッグバンドジャズコンテストにて最優秀を受賞、第18回太田市大学ジャズフェスティバルにて優勝、同大会2連覇を達成'14年 飛鳥Ⅱクルーズコンサートにて小曽根真氏と共演。第45回山野ビッグバンドコンテストにて最優秀を受賞。同大会にて個人として最優秀ソリスト賞を受賞。第19回太田市大学ジャズフェスティバルにて優勝、3連覇を達成'15年 3月 国立音楽大学を主席卒業、矢田部賞を受賞。日本と東南アジア各国でのオーディション審査を経て「日本、インドネシア、フィリピン、シンガポール、タイ、マレーシア」から選ばれた28名の意欲に溢れた。若手ミュージシャンたちにより編成された多国籍ジャズ・オーケストラ”Asian Youth Jazz Orchestra”(AYJO)のコンサートマスターを務め、ASEAN5ヶ国と日本にてコンサートツアーを行なう。また1990年代生まれのジャズミュージシャンを中心とした音楽ムーブメントJAZZ SUMMIT TOKYOのディレクターを務め若手ジャズシーンを牽引する。'17年ジャズ雑誌"JAZZ JAPAN"の"2010年代に頭角を現した新鋭アーティスト60"に選出される。現在は学習院大学スカイサウンズ・オーケストラの講師も務めている。2019年「たくみの悪巧み」でメジャー・デビュー。

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